2年生図工 「虫を見つけたよ」 2時間
準備するもの
コンテ(黒、その他ある子は持って来させる)
画用紙
子供によっては真っ黒になるので体操着に着替えた方がいい。
導入 今日は虫と遊んでいる絵を描くよ。みんなどんな虫を知っているかな。子供たちからは様々な虫の名前があがる。
指示1 画用紙1枚はちょうど机のサイズと同じぐらいなので、机を縦にさせてそこに画用紙を置く。机を縦にして画用紙を置きなさいと言う。黒板にも画用紙大の四角を書く。
指示2 コンテを持って左手は画用紙を前の方に置きましょう。教師も黒板で一緒に行う。この時点で教師が確認すると2人の子が画用紙を横に使っていた。画用紙を反対にして描かせた。
指示3 左手をコンテでなぞりなさい。教師も黒板で見せたが、子供たちはスムーズに自分の手を写していく。次に右手もなぞります。左手にコンテを持ち替えてなぞりましょう。
この時点で画用紙を前の方に、手の形が写された。
次にツメやしわも描くように指示する。教師
も実際に黒板で行い。先生のはここにしわがいっぱいあるよと言う。これを聞いてしわを描く子も結構いる。
指示4 画用紙を反対にすると自分の手が地面に置いてあるように見えて、一時歓声が起こる。次に顔を描きます。まず鼻から描きます。
指示5 鼻の次は目を描きます。目は虫を見ているから下を見てるように描こうねと言って描かせる。低学年の絵は目が勝負である。そのためにもこの指示は必要である。まゆげ、まつげ、と描かせていく。
指示6 次に顔の輪郭を描かせる。子供に輪郭を描きなさいと言うと早く描いてしまいいい線が描けない。そこで目の横あたりから顔の輪郭を描くよといい、教師も一緒に黒板で30まで数えて口の下まで描くように指示し描く。そして30数えて輪郭を描かせた。
指示7 耳は目の少し下ぐらいについているからそれを描かせ。顔の最後として髪の毛を描かせる。髪の毛は、上から下に向けて縦に描かせ、そのあと髪の毛をこすること指示する。コンテの特性である、こすると奥行きがでることをつかうのである。
指示8 顔ができたところで最初に描いた手と顔の横の肩から線を引き腕をかかせる。これもどこにつなげるかはっきりさせた後に、30数えて描かせる。カタツムリの速さで描きなさいという指示を酒井先生がしていることを本で読みこれを実際にさせている。子供のゆっくり描いた線は生きた線となる。
指示8 手をつき膝をつく体型で虫を見ているので、手の後ろ顔の下にちょうど膝がくる。それを黒板で説明して描かせる。
指示9 最後に自分の見ている虫を描かせる。これは子供らしくなるところなので自由に描かせる。多少形がおかしくても子供と虫との会話が聞こえてくればよい。
指示10 一人だと絵として重なりがないので次に後ろに追い被さっている友達も描く。なぜここで追い被さっているかというと、友達同士の関わりを表すためである。この子の登場で絵の中に友達対僕、虫対僕の構図が生まれる。後ろの子の形はとりにくいが、いろいろな形ができてかえって楽しくなり、子供の個性が出てくるところである。
指示11 黒一色で線を描いてきたので今度は皮膚を彩色する。ぐんじょう色に塗る。コンテの中では、一番皮膚を描くのに適した色である。手や腕を塗る。そのときにこすることも一緒に指示する。こすらないと奥行きが出ない。
※ 多少構図や手と足の関係がおかしかったりするが、子供たちが楽しそうに虫を見る姿は描くことができた思う。この方法を使う利点としてどの子もだいたい同じスピードで短時間に終わることができるということである。色を塗ると動きのある絵が加速して見える。