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昼休みの薔薇の館。 「チョコレートポテトチップス?」 「そう。ポテトチップスをチョコレートでコーティングしてるの」 瞳子が薔薇の館に持ってきたのは、とある菓子メーカーが発売したチョコレートポテトチップスだった。 「なんだかスゴい組み合わせね」 「でも、以前からこう言ったのはあるわよ。ねぇ、乃梨子?」 「そうみたいね。このあいだ、日出美さんからロイスだかハーシーだかの、ギザギザのポテトにコーティングしたのを分けてもらったわ」 「そう。瞳子、1枚ちょうだい」 「はい、1枚と言わず一掴みどうぞ」 「そう言っても、ガバッと掴まないのよ」 「乃梨子、あたしはお腹を空かした小学生か何かですか!?」 「いまだ成長期と言う点では同じでは?」 瞳子の一言で、可南子はいじけて、薔薇の館の床に『の』の字を書き出してしまった。 「確かに、高2になってから180cmの大台に乗ったけどさぁ……」 「ほら瞳子、いじけたじゃない。事実でも言って良い事と悪い事があるでしょうが。瞳子もブラコンって言われたら嫌でしょ?」 「サラリと嫌味を言いますわね。そう言う乃梨子は最近、放課後の付き合いが悪いですわね。誰かとデートですの?」 瞳子が言った瞬間、乃梨子の顔が弥勒菩薩のようなアルカイックスマイルになる。 「……」 この後の展開を想像して、可南子は会議室から出て行く。 「あはははは……」 「なに、図星でしたの?」 後ろずさって背中を壁につけた瞳子に向かって、乃梨子は右胸の前で、両腕を十字に組む。 「ジョワッ!!」 「……で、乃梨子ちゃんの逆鱗に触れた瞳子は、スペ○ュウム○線をぶっ放されたと?」 可南子からの報告を受けて、由乃はそんなコメントをする。 「乃梨子はウル○ラマンですか?」 「だって、替え歌あるじゃない?」 「あれはあれです!!」 そのうち自分にも被害が及びそうに思えたので、可南子はそこで話を断ち切った。 「まぁ、良いわ。それでも、誰と付き合っているのか、早く吐いたら楽になるのにね。可南子ちゃんは知ってるんでしょ?」 由乃の問い掛けに、可南子は肯定しながらも、こう言った。 「まだ秘密です。当分は温かく見守る事にしました」 その表情は、なにか企んでいる時の祐巳に似ていた。 おまけ 「ユキチ。最近、付き合いが悪いよな」 「そういう小林も、急いで学校を出てくよな」 「……」 「……」 「そういうことか」 「そういうことだ」 「バレンタイン、貰えるかなぁ」 「貰えたら良いな」 「……」 「……」 「さぁ、さっさと仕事を済まそう」 「そうだな」 [執筆:川菜平太] |