ポテトチップ×チョコレート〜インタビュー・ウィズ・ポテチョコ〜


「インタビュー・ウィズ・ポテチョコ」
…………リリアンかわら版記事「美味しいお菓子特集」より…………
 
 (二条乃梨子談)
 最初は、美味しいわけがないと思っていたんです。
 勿論チョコレートは好きですよ。ポテトチップだって。
 だけど、それを一緒にしてしまうなんて。それはちょっと乱暴じゃないかなって。それとこれとは話が別だろって思いますよね?
そうなんですよ。チョコレートは甘い物だし、ポテトチップは塩味のモノ。一緒にするのは無理があるって思いますよね、普通は。
 ところが、お姉さまに戴いて食べてみたら…。びっくりしました。チョコレートとポテトチップの味が見事に調和してたんです。
 案ずるより産むが易しというのは本当ですね、あ、百聞は一見に如かずのほうが合っているかな。とにかく、食べてみてよかったわ。本当に美味しかったんですもの。
 ええ、今ではもう一番のお気に入りです。これがなくちゃあ始まらない。
 菫子さんにも教えてあげようと思ったけれど、考えてみれば美味しい物好きの菫子さんだったら、知っているはずなんですよね。どうりで、家に置いてあっても無反応だったはずだわ。
 次ですか? 次は瞳子に教えてあげようかなって思ってます。私の一番のお友達だし。



「このインタビューってつまらないわね」
「お姉さま、いきなりなんですか。引退した身でしゃしゃり出ないでください」
「それじゃあなに? 真美はこのインタビューが面白いと思うの?」
「誌面には緩急も必要なんです。スクープばかりじゃ読む方も疲れます」
「多少の脚色は必要よ。嘘にならない程度のね。こんな感じでどうかしら?」


 (二条乃梨子談)
 最初は、楽しいわけがないと思っていたんです。
 勿論友情は大切だと思ってますよ。恋愛にだって人並みには興味はあります。
 だけど、それを一緒にしてしまうなんて。それはちょっと乱暴じゃないかなって。それとこれとは話が別だろって思いますよね。
 そうなんですよ。友情は友達だし、恋愛は男性と。一緒にするのは無理があるって思いますよね、普通は。
 ところが、お姉さまに出会ってみたら…。びっくりしました。友情と恋愛が見事に調和したんです。
 案ずるより産むが易しというのは本当ですね、あ、百聞は一見に如かずのほうが合っているかな。とにかく、カミングアウトしてよかったわ。本当に楽しかったんですもの。
 ええ、今ではもう一番のお気に入りです。これがなくちゃあ始まらない。
 菫子さんにも教えてあげようと思ったけれど、考えてみればリリアン出身の菫子さんだったら、知っているはずなんですよね。どうりで、今まで独身主義を通していたはずだわ。
 次ですか? 次は瞳子を落とそうかなって思ってます。私の一番のお友達だし。



「誰が見ても嘘です」
「そうかなぁ。結構いいところ突いてないかしら?」
「こんなの発行したら、山百合会と全面戦争になってしまいます!」
「あら大変。そうなったらどうするの? 日出実ちゃん」
「え? は、はい。全力でお姉さまを守ります!」
「あらあら」
「あ、あのね。日出実」
「え? あの、もしかして、ご迷惑でしたか? お姉さまは、三奈子さまを守るのに忙しいとか…」
「そ、そうじゃなくて…」
「しくしく、真美は私を見捨てるのね…」
「お姉さま! 何言い出すんですか!」
「やっぱり、お姉さまは私より三奈子さまの方が…」
「日出実ー!」
 等と混乱しているうちにうっかりこの原稿を刷ってしまい、後に「新聞部の乱」と呼ばれるリリアン最大の事変に発展するのだが、それは別の物語である。





[執筆:のくた のくた庵




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