GIBSON J160-E



 ジョンとジョージが初めて入手したギブソン・ギターであるJ‐160Eの「J」は「Jumbo」を意味し、「E]はピックアップ装着による「Electric」を表す。二人がリバプールのラッシュワース楽器店でこのギターを入手したのは1962年の8月頃と言われ、同店で二人がギターを受け取る際の広告写真が残されている。

 1962年製モデルはサウンドホールに沿った口輪が一本しかない、俗にワンリングと呼ばれるものだったが、1963年、ロンドンのフィンズベリー・パークのアストリア・シネマで盗難に遭い紛失。そのため新たに入手した1964年製J‐160Eはダブルリングとなっている。1966年の日本公演の際にもジョンはこれを持参していたが、ステージで使用することはなかった。

 アンプを通して「I feel fine」を弾くと、まさにあのエレクトリック・ピアノのようなエレアコ・サウンドが再現できる。

 同じギブソン社製のギターでも、1960年代製の音と現行モデルのそれとは全く異なる。個体によっても音質は変わるが、私が所有する93年製のこのJ-160Eは音の伸びも響きも当時のギターとはまったくの別物と言ってよい。購入後数年経ってから1964年製のJ-160Eを知人に弾かせてもらってその違いの大きさに初めて気づかされた。

 後でギブソン製品には山ほどのクズ製品があり出回っていると聞き、ひどく落胆した。。。

 私が知人に弾かせてもらった1964年製モデルのほうが現行モデルよりボディー本体の板が数ミリメートル厚かった。いつかよく「鳴る」コンディションの良い1960年代前期製のJ‐160Eを入手したいものです。

 ギターを購入する際には、「レコーディングする際の音の録り方次第ですから」「使い込むうちに音は良くなっていくものなんですよ」などという楽器店店員の言いまわしにも惑わされないようにしましょう。