| ジョン・レノンが実際に所有したエピフォン・カジノ |
「エレキ・ギター・ブック2」1998年 シンコー・ミュージック刊より★ Pic:David Behl / Lenono Photo Archive
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以下コメントでは「Let It Be」 (An abkco
managed company)にて用いられている「レット・イット・ビー・セッション」という呼称を使用しました。 正式には「ゲット・バック・セッション」と呼ぶらしいです。 ★ 本サイトの記事・情報により、ギター本体、及びパーツの加工において損害を被っても当方では一切責任を負いませんので、予めご了承ください。 ★ 本コーナーに使用されたアーティスト、及びそれに関連する写真、出版物の写真等は本サイトより予告なく削除される可能性があります。 |
ペグはオリジナルのクルーソン・デラックスからグローヴァー102のゴールドに交換されている。
ボディー本体のシェイプ、テイル・ピース本体、そしてそのひし形装飾の大きさ、ブリッジ・サドルの材質(プラスチック)、インレイ・マーカー、ネック・ヘッドのロゴのデザイン、その色合い、コントロール・ノブのメタル・トップ形状、など、現行カジノと異なる点が多々あることがわかる。
ネック・ヘッドの左右(ペグ側)エッジ(面取り部)にはかつての濃茶塗装の剥がし残りがそのままになっているか、あるいはトップの黒塗装がはみ出したような状態になっている。現物は濃茶というより、ヘッドの表面と同様の濃い黒色に見えた。ジョンはこの面取り部の塗装は剥がさなかったらしい。
また、f 型サウンドホールの切削面の一部にかつてのサンバースト塗装が残っていた。
ロッド・カバーは現行モデルと異なりネジ2点止め。
ネック脇にはピック・ガード装着ネジとゴム・チューブがそのまま残されている。
このギターは現在、埼玉アリーナ内「ジョン・レノン・ミュージアム」に保管・展示されており、現物を実際に見ることができる。
※ JL・ミュージアムではコントロール・ノブは展示用の代替品に交換されているかもしれません。
※ 照明及び複写条件により黄色っぽく写っているが、実物はもっと落ち着いた色合いをしているコメント続く
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レット・イット・ビー・セッション時のカジノのブリッジとペグ 写真:1969年1月の「レット・イット・ビー・セッション」にて
〜「Let It Be」 An abkco managed company よりブリッジの高さを固定するためのナットは市販カジノでは2本のボルトにそれぞれ1個ずつしかついていないが、レット・イット・ビー・セッション時のカジノの写真を見ると、ジョンのカジノにはナットが2個ずつあり(※ 写真左)、現在もまだそのままになっている。ナットのゆるみ防止のためなら2枚のナットをぴったりと合わせるはずなのにジョンがそうしていない理由はわからない。ボディー音響上の理由?
また、レット・イット・ビー・セッション(ゲット・バック・セッション)時、ペグはオリジナルのクルーソン・デラックスだった(※ 写真右)が、1969年9月13日収録「スイート・トロント」ではカジノのペグはグローヴァー102のゴールドに交換されていたことが確認できる。
1969年1月31日にレット・イット・ビー・セッションが終了した後、トロント・ライブが行われる9月13日までの7ヶ月余りの間にグローヴァー102に交換されたことになる。
ちなみにレット・イット・ビー・セッションが終了した1969年1月31日以後トロントでのライブが行われた9月13日までの間、2月22日から8月25日までの6ヶ月間にアルバム「アビー・ロード」に収録される曲のレコーディングが行われている(※ 本格的なセッションは7月1日から)。
この時期、そのほかに主な出来事として3月12日にポールとリンダの結婚式、同日ジョージとパティが麻薬所持で逮捕、3月20日にジブラルタルでのジョンとヨーコの結婚式、25日にアムステルダムのヒルトン・ホテルでの「ベッド・イン」、4月22日にアップル・ビル屋上で「ジョン・オノ・レノン」への改名式、5月26日にモントリオールでの二度目の「ベッド・イン」、6月1日にベッド・イン中に「平和を我らに」の録音、7月1日にジョンの自動車事故(ジョンがヨーコ、キョーコ、ジュリアンを伴いスコットランドを旅行中だった)、8月8日にアルバム「アビー・ロード」のジャケット写真の撮影、などがあった。そしてそれから間もなく、ジョンはポールにビートルズ脱退の意志を告げる。
アビー・ロード・カジノ?
ところで、ジョンの現存カジノをコピーした「レボリューション・カジノ」というモデルがあるそうだが、1968年9月4日撮影のプロモーション・ビデオ「レボリューション」でジョンの使用したカジノのペグはグローバー102ではなくクルーソン・デラックスだった。
1969年9月13日現在でグローバー102が装着されていることは判明しているので、本来は「スイート・トロント・カジノ」「イマジン・カジノ」なのだろうが、ビートルズに関係する名称の使用は権利が絡むためだろう、「レボリューション」という一般名詞を使用したにとどめたのかもしれない。
いずれにしても、ロック・ミュージック史において革命的存在だったビートルズのジョン・レノンが使用したカジノという意味では「レボリューション・カジノ」であることは間違いない。
アルバム「アビー・ロード」制作のための本格的なセッションが始まるのは1969年7月1日から(7月1日にスコットランドで起こした自動車事故のため、ジョンは7月9日から参加)だが、それ以前、レット・イット・ビー・セッションが終了して間もない2月22日以降、既にアルバム「アビー・ロード」に収録される曲のレコーディングが断続的に行われている。
レット・イット・ビー・セッション終了直後の2月1日からアビー・ロード・セッションが終了する8月25日までの期間にペグがクルーソンからグローバーに交換されたことが確認されれば、このコピー・モデルは「アビー・ロード・カジノ」と呼称してもいいわけだ。
★アビー・ロード・セッション時の写真資料がありません。どなたか資料、情報のご提供をお願いします。1969年8月8日撮影、アルバム「アビー・ロード」のジャケットに写っているジョンの仙人のような容姿、またはそれに近い容姿でレコーディングしている写真がアビー・ロード・セッション時のものと思われます。
「アビー・ロード」ファンの方や「イマジン」ファンの方にはこのモデル(レボリューション・カジノ)への思い入れがさらに強まることでしょう。
★ 結論:クルーソン・タイプのペグを装着した木地カジノは「レット・イット・ビー・カジノ」「ゲット・バック・カジノ」、それにピック・ガード取りつけ用L型金具を装着したものは「レボリューション・カジノ」、ペグをグローバー・タイプに交換した木地カジノは「イマジン・カジノ」(または「アビー・ロード・カジノ?」)
レノンのカジノのネック裏側の様子
写真:月刊「The Beatles」 1996年3月号より※ 元の写真はスタジオ内の、おそらく蛍光照明のもとでフラッシュが焚かれずに撮影されたものらしく、全体が青色、顔が緑色をしていたので色調を補正したが十分なものではないので念のため。ご自身のカジノのネックに加工を施す際はジョンやジョージの肌色を参考に、剥がし具合や色合いを調整してください。
・鮮明な写真ではないので断定的なことは言えないが、ジョンのカジノのネック裏は元の濃茶色だった塗装が完全には落とし切られていないためか全体的に黄土色に近い茶色に写り、しかもまだらになって見えてもいる。
ジョンの背後にあるギブソンJ-200のトップが赤く見えている。本来このモデルは濃い赤系のブラウンだと思うが、ボディー・トップを上向きにし、室内の照明による影響を強く受けた状態で撮影されたため、赤色が勝って写ってしまったのだろう。※ カジノ・サンバーストのページ参照
ジョージがトップを上向きにして演奏するテレキャスターは同じブラウンでもローズウッドの木地色の影響を強く受け逆にやや濃い目に写っている。
ギターの塗装は、使われている塗料の種類や配合の具合、透明度、濃度によって、また、照明の種類、光量、照射角度などによって写り具合が様々に変わるらしい。フラッシュを焚いてジョンのカジノのネック裏をカラー撮影するともっと明るい茶色(例えば写真中、手前にある腰掛けの背もたれの光に当たっている部分のような薄い茶色)に映し出されるはずでもある。
映画「Let it be」(80年代初頭? にテレビ放映されたものを録画してある)では、ジョンのカジノのネック裏はこれよりもっと濃く映って見えており(★赤味がかったこげ茶色…ただし、メディアのディスプレイによって設定色調が異なるので決定的根拠にはならない)、また、1969年9月13日収録「スイート・トロント」や「ビートルズ・アンソロジー」でもやはりこの写真より濃く映って見えている。
アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」制作中の写真(※ 塗装の剥がされ始めたカジノのページ参照)からも、ネック裏の塗装が不完全に剥がされ薄くなっているのは間違いないので、照明やフィルムの種類、撮影条件などによって薄くも濃くも写ってしまうのだろう。「スイート・トロント」をご覧になれば、強い照明が当たったステージ上のカジノの表面と裏面が観察できますのでご参考ください。
カジノのネック裏にどのような種類・配合色を用いて塗装してあったのかはわからないが、ジョンのカジノのネック裏は実際はこの写真の色合いよりやや濃い、赤味がかったこげ茶色なのではないでしょうか。下に掲載したネック・ヘッドの拡大写真にわずかに見えているサイドの赤茶色は、残留塗装がかなり薄いこと、塗装色が黒味の強い茶色ではなく赤味の強い茶色であること、しかも照明や撮影条件によりその色調が影響を受けやすい、非常に微妙な色合いであることがうかがえます。
以前そこまで確認していなかったので、現物を一度よく観察してみたいと思う。
私の所有するレノン・モデルのネック裏には当初から半光沢のこげ茶色で全体に均一に塗装してありましたので、やすりがけして多少色を薄め、まだらにもしました。赤色の配合が少ないためか、照明を当ててもジョンのカジノのネック裏のような赤味が反映しません。
ラッカー塗装が施してある本来の65年製カジノやポリウレタン塗装がほどこしてある現行カジノのネック裏の塗装を剥がした場合はどのような色合いになるのかは知りませんので、各自ご工夫を。
★ 結論:照明条件によって残留塗装を透過して本体の木地色が強く出たり、出なかったり、あるいは、同様に照明条件によって残留塗装の反射具合が強かったり弱かったりするため、絵の具でこの色一色、というような発想でジョンのネック裏の微妙な色合いは表現できず、再現も難しい。
カジノのネック裏 拡大写真
月刊「The Beatles」 1996年3月号より
残留塗装を透過して木地色が強く出ているためか、全体的には黄土色に近い茶色に写って見え、しかも濃淡の差も現われて写っている。
カジノのネック・ヘッド
「エレキ・ギター・ブック2」1998年 シンコー・ミュージック刊より
★ Pic:David Behl / Lenono Photo Archive
ネック・ヘッドのサイド(面取り部分)の塗装はそのまま残されている。ジョンはこの面取り部の塗装は剥がさずにおいたようだ。現物を見た限りでは、ネック裏の塗装色である濃茶色というより、ヘッドの表面と同じくらいの濃い黒色に見えた。
また、ヘッドの前面にはペグ交換の際のものと思われる塗装の剥がれが1、4、5、6弦ペグ装着部の一部にあり、木地が剥き出しになっている。
「Epiphone」のロゴマークは現行モデルと異なり黄色味を帯び、ヘッドのサイドには残留塗装色である茶色(赤茶色に見える)がわずかに見えている。
アジャスト・カバーに印刷された’e’のロゴ・マークも現行モデルとデザインが異なる。
カジノのピックアップ、ブリッジ、テイルピース
「エレキ・ギター・ブック2」1998年 シンコー・ミュージック刊より
★ Pic:David Behl / Lenono Photo Archive
フロント、リアの両ピックアップの各ポールピースの高さがまちまちである。
ブリッジ・サドルは金属製ではなくプラスチック製。
写真ではわかりにくいが、ブリッジの高低調整用ナットは各ボルトに2枚ずつある。一枚はブリッジの固定用に、もう一枚はボディー側に締め込んである。ナットのゆるみ防止のためなら2枚のナットをぴったりと合わせるはずなのにジョンがそうしていない理由はわからない。ボディー音響上の理由?
ブランコ・テイルピースのひし形は現行モデルより大きめで、ナットも平たいタイプ。ボディーへの装着ステーの形状も現行モデルとは異なっている。
カジノのピックガード取り付けネジ
「エレキ・ギター・ブック2」1998年 シンコー・ミュージック刊より
★ Pic:David Behl / Lenono Photo Archive
カジノのピックガードを固定する器具の一つであるゴムチューブがそのまま残され、そこにネジを入れたままになっている。
現物を見たのが1992年(ジョン・レノン展)なので記憶がはっきりしないが、ゴムチューブが外れないように、確か黒っぽいワッシャをはめていたと思う。この写真でもそれらしきものがかろうじて見えているが、もう一度現物を確認する必要がある。
レノン所有カジノのコントロール・ノブ (「エレキ・ギター・ブック2」1998年 シンコー・ミュージック刊より)
★ Pic:David Behl / Lenono Photo Archive黒いボリューム・コントロール・ノブに注目すると、コントローラー本体に差し込む中央の差し込み部分の外側周りの溝に沿って、黒塗装の落ちた部分があるように見える。
これについては現物をよく観察してみないことには、このリング状のものが照明の反射によるものかもしれず、実際は何なのか断定できません。各自がご判断ください。
私には単にトップのメタルを剥がしただけの「黒ノブ」には見えず、どうも加工の形跡が感じられてなりません。真相をご存知の方は是非情報をご提供ください。
メタル・トップを剥がし取り、目の細かい紙やすりを利用してゴールド塗装を一部残すように塗装を剥がし取った後、その上にプラカラーなどで黒塗装を行うとこれとそっくりのノブに仕上がるので試してみてください。
★ ノブのメタルを剥がし取る際、眼鏡のネジ調整に使うミニ・ドライバーなどで縁(へり)のプラスチックを支点にして力を入れたりすると、プラスチックが薄く弱いのでその部分が簡単に割れてしまいます。メタルを剥がし取る際には細心の注意が必要です。
切り替えスイッチのベースにある黒いプレートの直径はノブよりわずかに小さめでしょうか。
ノブの差し込み穴などの溝内の塗装を落とすには紙やすりを小さく切って爪楊枝などを利用するか、塗装が剥がしにくい場合は綿棒にシンナーを少量含ませて剥がします。ゴールド塗装を一部残そうという部分や目盛りの刻んである部分にはシンナーを使用しないほうがよいでしょう。やり直しがききませんのでシンナーを使用する際は慎重に。
メタル・トップを剥がし取った後に接着剤の塊がそのまま残ると思いますが、シンナーでは取れませんので、見栄えがさほど悪くなければそのままにしておいてよいでしょう。シンナーはプラスチック本体も溶かしてしまうので、何とかならないかとこすったりすると、表面が溶けて光沢を失いつや消し状態となってしまいますのでやめておきましょう。つや消し状態となった場合はクリア塗装を行うかコンパウンドで研磨をかけるかしますが、十分な透明度は回復しないかもしれません。
シンナーを使用する際だけでなく、紙やすりで塗装を落とす場合も、数字の目盛りに使われている白塗装まで剥がさないように注意をしてください。
各ノブのメタル・トップの仕様は現行カジノのものと明らかに違い平たく見えますが、これは照明角度による反射具合によるものかもしれません。そのためかヘアライン処理もほとんど目立ちません。
二つのメタル・トップの光沢、反射具合が似ていることも参考に、各自ご研究を。
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