近江の海

7月の猛暑の中、滋賀県の琵琶湖を1周しました。
レンタカーでナビを頼りに人気もない草むらに入っていったり、また地元の人に不信感を
もたれる様な行動をしたり・・・・・・でも思わぬ発見も有ったりで有意義な旅でした。

琵琶湖の周りは湖南と湖北それに湖東と湖西それぞれ全く違った顔を持っています。
今は湖南・湖東すなわち東海道沿線が発達しておりますが、万葉の時代では湖西の方が
交通の要衝として発展をしていました。すなわち北陸との交通の栄えから大陸との交易
なども有ったのではないでしょうか?この地域には随分渡来人が居たようです。
湖西の時が止まったようなのどかで静かな景色は、現実を忘れさせてくれそうです。
私はこの地が好きですね。

大津京址

667年天智天皇は都を飛鳥から近江大津宮に移しました。しかし672年の壬申の乱で廃都、5年5ヶ月の短い都でした。昭和46年〜49年に宮殿の門跡や生活用具が発見され住宅街の中の大津京跡です。

 楽浪の 志賀の大わだ 淀むとも 昔の人にまた逢はめやも 巻1-31 
 柿本朝臣人麻呂

唐崎(韓崎・辛崎・可楽崎)

大津京時代の船の発着場。天智天皇の大殯をここでやったのではないかと言われている

近江の海 夕波千鳥 汝が鳴けば 心もしのに 古思ほゆ 巻3-266
 柿本 朝臣人麻呂
かからむの 懐知りせば 大御船 泊てし泊に 標結はましを 巻2-151 額田王

塩津菅浦

高島の 阿波の湊を 漕ぎすぎて 塩津菅浦 今か漕ぐらむ 巻9-1734

この奥に須賀神社がある。こちらは淳仁天皇を祀る。淳仁天皇は淡路に流され廃帝となるが、天皇に仕えた子孫がこの地に居ると信じられ祀られる。隠れ里と言われていた。

賤ヶ岳(伊香山)

笠朝臣金村の伊香山にて作る歌2首とあるが、この伊香山が賤ヶ岳ではないか?と言われている。リフトで登り頂上までの道の途中に2基の歌碑がある。

草枕 旅行く人も 行き触れば にほひぬべくも 咲ける萩かも 巻8-1532
伊香山 野辺に咲きたる 萩見れば 君が居えなる 尾花し思ほゆ 
巻8-1533

礒の崎

礒の崎 漕ぎ廻み行けば 近江の海 八十の湊に鵠多に鳴く 巻3-273  高市 黒人

米原の近くで国道8号線沿いにあります。
この付近から大量の縄文・弥生の土器が出土されました。
湖西ではたくさんの鵠?が並んで空を行進する姿を見て飽きないひと時をすごしました。

ささなみの 国つ御神の心さびて 荒れたる京 見れば悲しも 巻1-33高市 黒人