今回は当サイトのメインである観葉植物の基礎について説明します。ほとんどの観葉植物は今までに取り上げた水やりなどをやっていけば育てられますが、少しだけ知っておいた方がいいこともありますので説明していきます。
観葉植物というと熱帯地方の薄暗いジャングルの中で育つものだから、光はそれほど必要ないと考えられる方もいるかもしれません。確かに、あまり光を必要としない観葉もありますが、多くの観葉にとってそれは間違いです。他の植物と同様に太陽の光を浴びた方が元気に、そして丈夫に育ちます。
観葉植物の葉には赤や黄色といった美しい斑を持つものがたくさんあります。多くの観葉は光が不足すると、新しく展開してくる葉から斑の面積が減少し、色合いも悪くなっていきます。ついには葉から斑がまったくなくなり、全面緑の普通の葉になってしまう植物もあります。一般的にカラフルな品種ほど多くの光を必要とする傾向があります。
観葉植物をインテリアとして扱われることもあるかと思いますが、どこにでも置くことができるとは考えないほうがいいでしょう。
全ての斑が該当するわけではありませんが、一般的に斑は葉緑体のない部分です。葉緑体とは光合成をする場所であり、ここで植物が生きていくために必要なエネルギーを生み出すのです。光が強いときは葉の一部に斑があっても問題ありません。斑のない部分がたくさんのエネルギーを作り出してくれるので生きていけます。ところが、光が弱い環境だとそのような余裕はありません。斑入りの葉などつけていては自分自身の生命にかかわってきます。そこで植物は新しく展開する葉には斑を入れないようにコントロールするわけです。この結果、弱光下で長期間育てているといつのまにか斑がなくなっていくわけです。なお、葉脈にかかる斑など遺伝的に固定されている斑は、このような変化を起こしません。
一度、葉から斑が失われてしまっても二度と戻らないわけではないのであきらめないで下さい。そのときは、いきなり強い光を当てるのではなく一週間位の期間を置いて、一日のうち数時間だけ日が当たる場所・半日ほど日の当たる場所・一日中日の当たる場所と移動していきます。今まで光に当てなかった植物をいきなり日に当てると、逆に葉がダメージを受けて「葉焼け」という現象を起こしてしまいます。
また、十分に日に当てて育てていても、まれに全面緑の葉が出てくることがあります。いわゆる「先祖返り」というものです。前述のように斑のない葉は光合成能力が高いので旺盛に生長します。これを放っておくと、次第に株全体が緑の葉に置き換わってしまいます。かわいそうな気もしますが、先祖帰りを起こした葉がついている部分は茎ごと切り取ってしまいましょう。
このように、美しい斑を維持するためには、ある程度の努力が必要だということを忘れないで下さい。
これは一般の草花にも該当しますが、真夏の西日には注意が必要です。日本の真夏の西日、つまり午後の日差しはとても強烈で、熱帯地方原産の観葉植物といえども葉が痛んでしまうこと(葉焼け)があります。南や西向きの窓際に植物を置いている場合は気をつけてください。また、夏の盛りでなくとも、冬場にほとんど光を当てていなかった植物を、春になっていきなり日に当てたときも、このように葉焼けを起こす可能性があるので気をつけます。
観葉植物は基本的に室内で育てるものです。このとき注意しなければならないのが空気中の湿度です。熱帯・亜熱帯原産の観葉の多くは高温多湿を好みます(ただし、鉢の中の高温多湿は好まない)。温度に対しては結構と気が回るのですが、湿度となると忘れがちです。
観葉の中には湿度が低くなると元気がなくなったり、葉の脱落がおこるものもあります。また、湿度の低下はハダニに犯されやすくなります。室内にエアコンや暖房がある場合、空気の乾燥は無視できないようになります。
そこで、空気中の湿度を高めるために霧吹きを利用します。一日に数回、霧吹きで葉に水を吹きかけます。こうすると空気中の湿度を高めることができ、ハダニ予防にもなります。水をかけるときは、葉から雫がしたたり落ちるほどやる必要はありません。葉裏にも水がかかるようにするとなおいいでしょう。
極端に乾燥に弱い植物でなく、冷房のかかった部屋でもなければ、秋の終わりから春先までの期間だけやればいいでしょう。勿論、それ以外の季節にやっても結構です。
観葉植物にとって最大のポイントが冬越しです。カラフルな葉や独特の草姿をもつものほど、冬越しが難しい傾向があります。
観葉にとって厳しい時期である冬を耐え抜くには、やはり体力が必要です。冬を迎えるまでにしっかりと丈夫に育てていきましょう。その観葉が耐えられる光の強さを考慮に入れた上で、夏の間だけ戸外で管理するのも効果的です。
さて、いよいよ冬になりましたら注意するのは水やりです。観葉植物の冬の水やりの基本は「乾燥気味に管理する」ことです。どういうことかというと、基本の水やりの場合は表面の土が乾いたら、すぐに水をやるところ、冬場はさらに数日経ってから水をやるのです。大体、二〜三日くらい経ってからで、乾燥に強い植物ならば一週間くらい経ってからでも構いません。
植物体の水分含量が減少すると、相対的に水に溶けている物質の割合が上がり、その濃度が上昇します。結果として、凍結に強くなるなど耐寒性が増すわけです。
また、冬場はほとんど生長をしないので、その他の季節ほど水分を必要としません。必要以上に水をやると根腐れの原因になります。冬越しの失敗で意外と多いのが、水のやりすぎで枯らしてしまうことなので注意してください。
さらに前項でも述べたように、湿度にも注意が必要です。高温多湿が大好きな観葉にとって冬は、温度は低い湿度も低い、で大変なのです。一日最低一回は霧吹きを使用するように心がけてください。
置き場所も気にかけたい要素です。昨今は一般住宅の気密性が上がり、夜間でも極端な温度の低下は心配しなくてもよい時代です。しかし窓際だけは別物です。ガラス一枚を隔てただけの状況など特に危ないです。日中は光を十分に当てるため窓際に置いて欲しいのですが、夜間には暖かい室内の中央付近に移動させましょう。
それだけでは心もとない観葉の場合、夜間だけダンボール箱やビニール袋を被せると効果的です。
冬越しで特に重要なのが、その環境で最初に迎える冬です。新規に購入してきた場合、多くは生産者や店内で適切な管理を受けてきたはずです。「温室育ち」の植物にとって世間の風は冷たいはずです。一年目の冬は用心してかかった方がいいでしょう。
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