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教える教育から考える教育へ(テニス)(自然周吾)

導くのではなく、押し出すことが、『考える教育』につながるのではないか。
従前の教育は、目標があり、それに追いつき、追い越せという教える教育であったそうだ。 (今も?・・・。小学校の場合)
従って、目標に並んだ時、あるいは目標を追い越して、自分が目標になった時、”どうしたら いいのか”わからなくなってしまうのだろう。

これからは、自分で目標を考え、自分で学んでいくことが出来るような人になることに教育の 目標も転換する。

それには教師も、学習方法を変えなければならない。導き・教えるのではなく、押し出し・考えさ せることだ。
解決のヒントは与えるが、直接の答えは示さない。答えはいくつあっても、いいのだから・・・。

かって算数計算において、日本と英国とでは、□に数字を入れる出題が、違っていた。
日本では、7+3=□、英国では、□+□=10、と観たことがある。
確かに、日本流では、正解は1つだが、英国流では、いく通りもある。
英国の問題では、答えを出すというよりは、自分で問題を考えるともいえる。

テニス技法修得においても、同じことが言えるのではないか。
我がクラブでは、コーチなるものがいないので、メンバー同士が互いに切磋琢磨して 独自に技能を向上させるのである。つまり互いに”指導”はされない。
すなわち、どんなフォームであろうとも、誰からも文句は言われない。
だから、自分から聞かなければ、メンバーからは何も教えてもらえないのである。 別に、今の技術のままでよい、という人もいるからである。

ゲーム結果を記録する方法は、メンバーのテニス技法向上に一石を投じると思う。

ゲームで勝つコツは、技法とコンビネーションによるが、もし、いつも同じ技法・コンビネーションで 負けているならば、その原因を極め、取り除く努力をしなければ、常に負け続けるだろう。
負けて”悔しい”と思う人は、何とか勝つための工夫をするだろう。
勝負に拘り、勝とうとすることで、技法・コンビネーションが改善されるのである。

そこで、学ぶ機会が生じる。

打法の美しいモデルを示すことも必要だろう。一つの見本であるが、真似ることが出来るからだ。
しかし、これからは、ゲームで、どうしても勝てない状況を体験することが学びの端緒になる。
負けが多いことは、何か原因があるはずだ。
つまり、技法的にも、コンビネーションにおいても、当人が勝てないパターンをがあるのだ。
もし、勝ちたいという”悔しさ”と意欲があれば、負けのヒントを聞き、学び、改善するだろう。 結果、ゲーム記録が変化し、相手もまた工夫するだろう。

所詮、当人の意欲が無ければ、学べないし、強くはなれない。それはそれでよいだろうが・・・。
ただ、”求めよ、されば与えられん”である。
”水飲み場には連れて行けるが、水を飲むのは自分である”である。

メンバー同士の自発的レベルアップは、ゲームの真剣な勝負の結果が、意欲を引き出し、工夫させ るからである。
人は、どうしたら勝てるかと、打法を磨き、コンビネーションを工夫する学び、を始める。

(05/12/12)
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ヒント:平成17年度千葉大学公開講座『戦後60年の歩み』5日間開催(11月27日、12月3日、12月4日、12月10日、12月11日) 最終回12月11日「戦後60年ー教育を考える」(教育学部 天笠茂教授)のお話しを聞いて。