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TVのコマーシャルに、『サラリーマン金融業者(サラ金)』の宣伝が、自動車業者の宣伝に対抗し
て頻繁に登場する。電車内のポスターにも、”簡単に借りられます”という『サラ金』の宣伝が多い。
『サラ金』王国の観がある。
かって、”サラ金地獄”という、借りたら最後、あり地獄という結果は、なくなったのか。
恐ろしい話は、ニュースにも出てこない。
”借りられる”という、ハッピーな宣伝ばかりが謳われ、当然、利息をつけて、返すことが、 忘れられているのではないか。
私が、唯一、人に誇れることは、現在、借金・ローンなしで、自前で、生きているということだ。
かって住宅資金でローンを組んだ時は、頭に”あり地獄”が浮かんだものだ。返す当てがあるのか、
と。
また当時は、借りるのにも、担保等の審査が厳しく、制限があって、なかなか借りられなかった。
今は、カードで簡単に借りられる。家の近くの空き地に、無人の『サラ金』のカード窓口”小屋”
が、数社一斉に建っている。それほど、需要があり、儲かっているのだろう。
返却を考えずに、借りてしまう”まじめな”獲物を狙っている。
日本全体も、『サラ金』業者応援体勢で、動いているようだ。銀行もかっての”堅い”イメージ
もなく、儲かれば、どうでもよいと、肩入れをする。
もはや、景気のよい『サラ金』業者に雇用もお願いし、社員の労働者は、”借りろ!借りろ!”と、
カードつくりを薦めている。このままでは、おしまいだ。
物を作ることが、文化を高めてきた大きな要素だと思う。
第1次産業(農業・漁業)、第2次産業(製造業)をこけにして、金融業がトップに出ては、世の
仕組みは、再生産しないだろう。
返却の自信のないものは、借りては、いけないのだ。
時代小説を読んでみれば、1部の悪徳金融業者が、悪者で登場する。しかし、返す当てもなく借りて、
踏み倒すものは、市民であっても悪者だ。
分をわきまえた生活で、律儀に生きていかなくては、人の道をはずすことになる。
個々人が、よく考えて行動しなければ、全体はよくならないだろう。