K１００RSとはどんなバイクかⅡ・・・GPXと比較（していいのか？）
K100RSを実際走らせた感触を、とりあえず比較対象としてGPX750Rを引き合いにだして書いてみたいと思います。
やはり、ここに書いてある内容はあくまで参考程度にとどめてください。
始動性
インジェクションだけれど、手間はそんなに変わらない。
冷間時はチョークを引いてセルを回す手順は同じなので、違和感はなし。しかし、その後の作業が
・K＝すぐ戻しても問題なくアイドリング・発進できる。
・GPX=しばらくチョークを使う必要があって、戻してもアクセルで回転数を上げておかないと止まりそう。
キャブレターのGPXとはそのくらいの違いで、特に始動性がいいと言うほどではないです。
一番は暖気運転が要らずに発車できるのがよいです。（説明書にも「暖気せずに走れ」と書いてある。）
スタートダッシュ
ゼロ発進での加速（加速感）はGPXが優秀に感じます。
もともとの車重（ガソリン満タンの状態でGPX=２３０ｋｇ、K＝２６０ｋｇぐらいか）が違うし、１速のギヤ比がKの方が低すぎるのか
回転上昇の割りにスピードが乗らないように感じられる。シフトアップもGPXがいい感じでつながるのに
Kはなんか気を使う（１速と２速が中途半端に離れているのかギクシャクしてしまう。乗り手の問題？）
オマケに、その回転上昇の速さ自体もGPXの方が早いので同じ道を走るのに、
・GPX=信号につかまらない
・K＝信号につかまったり
することもある。があくまでそう感じるだけで、実際はほぼ互角ぐらいでしょう。
※エンジンのボアはそんなに変わりなく（GPX=６８ｍｍ・K=６７ｍｍ）、Kの方がストロークが長い分「ゆったり」回る
エンジンに思えるから、自然に「ゆったり」と扱ってしまうせいもあるかも。（ストロークはGPX=５１.８ｍｍ・K=７０ｍｍ）
市街地走行
市街地走行全体を考えて見ると、GPXの判定勝ち。
前項のスタートダッシュもそうだし、コーナーの軽快感も渋滞のすり抜けも駐車時の取り回しもGPXが楽。
Kは一定の速度で走っているうちはいいのですが、GO＆STOPを繰り返す場面は不得意に思えます。
だから、K100RSを乗り回しているわりには市街地では結構「苦労」を感じる場面が多いです（車格も大きいし）。
それにK100RSは低回転から「ビィーーーーーン」とグリップやステップに細かい振動が伝わってくるし、
渋滞で止まっていると内股全体に「熱さ」がすごいし、何か使い方を間違っている気がしてきます。
でも、普通に走る分には燃費もそんなに変わらないし（両車１８ｋｍ/L位）、Kだと周りにせかされないで走れる気がします。
操縦性で言うと「軽快なGPX」と「安定のK」と分けられ、比較的小手先の操作で反応するGPXに比べて
大きな（大胆な）操作で反応するのがKの特徴になります。コーナリングなども、曲がっている最中も加減速や
イン・アウトの曲がりこみも融通が利くGPXに対して、一回決めたらそのコースで緊張感なくクリアするK。
言い換えれば、乗り手がしっかり操縦しないといけないGPXと、結構バイク任せで行けてしまうK、とも言えます。
「どっちがいい」ではなく、そういった性格をもった２台なので「どっちもいい」ってことで。
その２台を交互に乗っていると、だんだんと乗り方を忘れてしまい（ごちゃごちゃになり）どっちに乗っても
ヘタクソになっていくような気がします。
高速道路（含む「飛ばせる道」）
楽しむならGPX、楽に行きたいならKと言ったところでしょう。
流石にKは高速で走らせたらGPXよりもかなり楽に走れます。市街地の流れではもてあました車格もスピードが
上がるにつれ逆に程よい大きさに感じ、カウルの整流効果も出て８０ｋｍも１２０ｋｍもそんなに変わらない感覚で
走れます。それに市街地では気になった振動も過剰に増えたりしない（というか変わらない）し「熱さ」もないし
スピードを上げるにつれ快適さを増していきます。
そこへ行くとGPXは楽とは感じにくいです。スピードを上げるにつれ空気の壁を感じるし、市街地では出てこなかった
振動も増えてきてKよりも辛くなります。燃費もなぜかKより悪くなります。（K＝２０ｋｍ/L以上・GPX=１８ｋｍ/L)
ただ、飛ばしての変化や感覚ではKよりGPXが「乗っている」感があります
エンジンの音も、Kは静かなのに対し回すと盛り上がってくるGPX。やはり、長距離・長時間乗るのを考えているのか
Kは３０００回転も５０００回転もそんなに変わらない、その回転域で快適な速度をキープしながら走れます。
その他の状況
Kのライトは暗い！まずそれを断言しておきますしょう。
初めて夜道をKで走った時は思わず「点いてる？」とライトの前に手をかざしたぐらいです。
KのライトはGPXに比べて配光が悪いのか、HIDを装着しても暗いです。
※HID自体は明るいのですが光の広がりかたとかが悪く、バッテリー直結仕様のGPXのライトの方が明るさはHIDに
及ばなくても光の広がり方で明るく感じます。
雨の日は乗らないに越したことはないんでしょうけれど、もし乗らなくてはならない時はKは安心できます。
よく雑誌に書かれている「雨の日でも晴れと同じペースで走れる」というフレーズはあながち間違いではないです。
２００４年のGWに九州から雨の中高速を走ってきての感想です。なぜか知らないけど、たいした緊張感無しで走れる。
GPXも同じように走れるけれども、晴れの日以上に神経を集中していないと同じペースでは走れません。
マンホールの蓋とか橋のつなぎ目の鉄板なんかはKもGPXも滑りますが、そこ以外ではKは割りとなんでもなく
走れるのに、GPXは走れない。やはりエンジン位置とか含めた車体構成がちがうのでしょうか？
長距離を乗るとお尻が痛くなりませんか？
GPXのシートは肉厚でちょっと柔らかめで乗り心地はいいんですが、長距離だとお尻が痛くなります。
ロングツーリングを目的に作られているであろうKのシートはそんなこと無いだろうと思っていたんですが、
やはり痛くなりました。乗り方が悪いからでしょうか、同じように同じ場所が痛くなります。
でも、Kのシートは前後に着座位置がずらせるのに、GPXはほぼ一箇所だけでずらせません。その分Kが楽です。