九州・名古屋3泊4日ツーリング
旅のテーマ・・・・打倒!深夜バス「博多号」!



これを見ていてくれている人の中で、「水曜どうでしょう」という番組を知っている人はどのぐらいいるんでしょうか?
私はこの番組が好きなんです(詳しい内容は、別ページにて・・)
その番組のある企画に出てきた深夜バスの「博多号」というバスがあるんです。
このバス、謳い文句に深夜バスの路線で一番の長距離バスらしいんです。(東京・新宿から福岡・博多まで)
その距離およそ1100km。時間にして14時間ぐらい。ずっと高速を走って行くんですが、とても辛いらしいんです。

私はこの企画を見て、この年のGWの行き先はほぼ決定したようなものでした。
今までのツーリングで行ったところとして、北海道・東北・関東甲信越・関西・四国・中国と大雑把に日本を回ったつもりでしたが、
一個「九州」が抜けていたことに気づき「こりゃ行くしかないな」とこのバスのゴール「博多駅」を目指し計画を立てて
GWの3泊4日で回れるであろうコース・・・九州博多→阿蘇山→熊本城を2泊、帰り名古屋に1泊する計画にしました。
(名古屋はこの番組のディレクターの実家の喫茶店があって、そこに行きたかったんです。この喫茶店はファンには有名。)


5月2日。天気予報だとこのGWはあまり天気がよくないらしい。
朝4時に出発。かなり暗い時間に出発だけど、なんと言っても目的地が九州なだけにかなりの余裕を見込んでの出発時間。
私の予想到着時間は午後8時くらい。それでも16時間。かなりの長距離・長時間移動になるけれど、バイクがBMWってのが
唯一の不安解消材料だった。
東関道→首都高→東名→名阪→中国道→九州道と順調に距離を重ね、途中アルファロメオSZ(だっけ)やR1150GSとかと
追いかけっこしたり・されたりして遊びながら午後7時半に無事に九州の博多に到着。
自宅からの距離が1257km。よく走ったものだ。
途中、小雨っぽい雨に降られたりもしたけれど天気もなんとか持ちそうだし、九州をいっぱい走ろうと思ったのもつかの間
博多駅近くのラーメン屋でお決まりの「トンコツラーメン」を食べ(お店選びを間違った)、ホテルに帰ろうとした頃
雨が降り出してきて、明日からのツーリングの予定変更を余儀なくされてしまった。


九州の高速出口にて



5月3日。ビジネスホテルから見える道路に水たまり。
早朝5時ぐらい。前日にコンビニで買っておいたパンとコーヒーを食べながらTVの天気予報を見つめる。
午前中は曇り、午後から雨の確率が高くなるらしい。しょうがないので、湯布院や阿蘇山方面への移動を取りやめて
最短ルートで熊本市へ行き熊本城と市内観光で時間をつぶすことに・・・・・。
ホテルを出発してしばらくは水たまりも多く他車の水しぶきを受けながらのツーリングが、そのうちに水たまりも少なくなって
「普通」のツーリングが出来る状況に変わり、順調に熊本に行けるかなぁ・・・と大宰府天満宮とかに寄り道。

天気予報どうりなら、昼までには熊本に入って雨に降られないようにしたいなぁと思って急ぎたいんだけど、地元の車が
きっちりと制限速度を守って走っているので、それもままならない。不思議なことに前方が空いていてもスピードを上げること
なく制限速度のままで「ずっ-------と」走る。千葉じゃそんなことしないぞ!?と思いつつ地元の車の後に続いて走る。
ふとバックミラーを見ると後ろの風景に黒い雲が見える。振り返ると後ろの山々に広がる黒い雲が迫ってくるように見えて、
もっと早く行きたいと思うんだけどスピードはそのまま。
信号待ちの度に路肩から前に出て、渋滞をすり抜けてあともう少しで熊本市内ってところでついに雨に降られてしまい
「雨天決行」を覚悟してとにかく泊まるホテルへ向かう。
ちょうど昼ごろに熊本のホテルに到着。ホテルの人に事情を説明して、バイクと荷物を置かせてもらい雨の中を熊本市内観光へ
行ったんですが、雨の中を観光しても面白くない。とりあえず熊本城を見学して、市内のアーケード街でお土産なんかを物色して
ものすごく余った時間をつぶしました。アーケード街なんて何往復したことか。
「せっかく九州まで来たのに、天気がわるいんじゃどうしようもない」と文句を言ったところでどうにもならないし、この分じゃ
明日は雨の中を名古屋まで行くことになるのかなぁと気分がブルーになった2日目の熊本だったんですが、この後
もっと気分が
ブルーになる出来事が待っていたなんて知る由もありませんでした。(本当に!)


博多駅前にて。

   
熊本城とK100RS(それぞれ一部)               熊本城です。(あんまり興味なし)




5月4日。朝からしっかり雨でした。
TVでの天気予報は一日雨。部屋を出る前からレインスーツを着こんでフロントに向かう。今日は一日雨の中を名古屋まで行く
なんて・・・・と一日の予定を考えていると、ホテルの人から耳を疑う一言が。
「バイクが倒れています。」    「・・・・・・は?」まさか私のバイクじゃないだろと思ってたら
「バイクが倒れてました。」ものの見事に横倒し。どうやら誰か「イタズラ」しようとして失敗したらしい。


4月に買った店で半年定期点検を受けたときにGWのツーリングの話をしたら、店の人に「防犯ロックを持っていった方が
良いですよ。」と言われたので、小さなディスクロック(ブレーキディスクに挟むタイプの防犯錠)を買っておいたんです。
出番なんかないよと思っていたら、優秀な能力を発揮してくれました。もしこれが無かったら、バイクが無くなってました。


引き起こしてしみじみ眺めると、右側のカウルやサイドミラーにかなりの傷。ブレーキレバーも曲がっていて、朝からものずこく
憂鬱な気分にさせてくれる。
ホテルの人に「大丈夫ですよ。」と一声かけて、何事もないかのように出発。曲がったブレーキレバーを気にしつつ高速入り口へ
向かう。最後に一言、
デンジャラスシティ・クマモト! 次回は警察署の近くに泊まろうと心に誓いました。


高速それも雨天の走行にもかかわらず、さすがBMWと思わせるような走り方で元来た道をひたすら戻る。
ほとんど行きと変わらない「ペース」で走れる。速度ばかりでなく休憩のペースまで同じような間隔で行けるのがすごく楽で、
こっちより早い速度で走っていく黒鳥なんかに「何度も」抜かされたりしました。
天候も雨→曇り→雨→晴れ→雨、なんて変わっていくなか、冷や汗かくことなく(ABSも作動することなく)名古屋到着。
・・・・最後に高速出口を間違えました。
すでに日も暮れていたので、大人しくホテル近くの豚カツ屋で食事。ソースは味噌を選びませんでした。

   
   傷ついたカウル(元の色はブルーでした)       折れ曲がったブレーキレバー、折れなくてよかった。




5月5日。とりあえず曇り。
GW最後の日。とにかく今日中に自宅まで帰れればいいんだから・・・ということで、気分的にかなり気楽。
どう考えたって名古屋から千葉まではそんなに時間はかからないはずだから。半日も走れば着くでしょ、そんな感じ。

この日ばかりは朝飯抜き。いつもはホテル出発前には何かしら食べるんですが、これから名古屋での楽しみである
「水曜どうでしょう」のディレクターの実家の喫茶店での朝食を食べに空腹のまま出発。
が、その喫茶店に行く前にとりあえず名古屋城に行ってみる。一応押さえるべき名所でしょう?
しかし、開場前の時間(朝7時に開いてるわけないか?)だったので、中には入れず。外からの証拠写真のみで終了。


まるで、「風雲、た○し城」みたい

次に一番の楽しみである喫茶店に向かうが・・・・・・・休み。
せっかく住所を調べて、道に迷いながら来たのに残念(ツーリングマップルで名古屋市内観光は無理でした。)
また次回「リターンマッチ」をすべく名古屋に来ましょう!いつになるかわからないけども。
ここが終わればもう名古屋に用は無い、さっさと千葉に帰ろう。


その喫茶店と休みの張り紙。

それは、高速に入ってしばらくしてから急に起こりました。
なんとなくリアタイヤがフワフワすると思ったら、
グニュグニュグジャグジャバベベベベベベベッ・・・・・!
とハザードを出して路肩に緊急停止するのがやっとな位のパンク。そんなに勢いよく空気って抜けるもんですか?
最初は何がなんだかわからず、リアタイヤの変わり果てた姿を見て呆然。少し冷静になってから高速道路にある電話をかけて
とにかく近くの高速出口までレッカー移動してもらう。車と違ってバイクのレッカー対応や後処理はめんどくさいらしい。
そこから、ツーリングマップルの後ろに書いてあるレスキューに電話をかけて、別のレッカー屋に高速出口から近くのバイク屋
まで運送してもらうように話をしたら、ちょうど近くに赤男爵があるということなので、とにかくそこまで連れて行ってもらうことに。
GW中はバイク屋も休みのところが多いし、やってなかったらバイクを置いて帰るしかないな・・とかなり諦めていたら、
やってた!話をしたら、運良く同サイズのタイヤ(それも同じ種類)があってタイヤ交換をお願いしました。
アクシデントから数時間。無事にK100RSは復活しました。それなりに費用も掛かりましたけれど。(泣)

ツーリングが終わって振り返ると、いろいろと運が良かったと感謝した時でした。
パンクしたときに事故にならなくて良かったし、高速出口で対応してくれた人が赤男爵を知っていて良かったし、
そこが営業していて、合うサイズのタイヤの在庫があって良かったし。もうひたすら感謝。


そこからは、もう順調そのもの。新品タイヤで雨天走行もしましたが、そんなのはものともせず夕方に自宅に到着。
長かったツーリングもそこで終了となりました。
通算走行距離2816km。いろいろと波乱万丈なツーリングでした。
またいつか、九州や名古屋にリターンマッチできればいいなぁと思っております。