復活!K-バイクで行こう!
5年半近くの沈黙を破り、・・・・・ひっそりとカムバック。



行動開始は2021年の夏から。
購入したのは、K1300Sのプレミアムライン。
色は当然、オレンジ。


K1300S・・復活までのいろいろな話。とりあえず、この辺からウォームアップです。


2020年からのコロナ禍の勢い収まらない2021年の8月ごろ。何となく思いついたコトがありました。
『もう一度、バイクに乗ろう。』

2021年5月のGWに広島まで行って、デミオの現車合わせのCPUチューンをやってもらい、
DJ型デミオ(ガソリン車)で出来る限りのエンジンチューンをやり終えた満足感はありました。
・・・けど、何かちょっと違うんだよなぁ。
デミオを買ってからも、何となく「他の車に乗り換えるなら、何が良いかな~?」とZ34とかRXー8とか
ハチロク/BRZとかの関連書籍を集めてみたりしてました。しかし、どれもこれも決定的なモノに欠けていて、
雑誌を眺めるだけで終わってました。
やっぱり、何かちょっと違うんだよなぁ。


やっぱり、バイクなんだよなぁ。車よりもバイクなんだよなぁ。

そう思い始めてから、坂道を転がり落ちるように『2021年現在の自分の状況下でバイクに乗るには
どうすれば良いか?』を頭の中でプランを練っていました。
以下、自分の頭の中の独白をご覧ください。


プラン1・・・・・・K100RSを復活させる
自宅に置きっぱなしのK100RSを車検取って&整備し直して走らせるってのが、一番手早くバイクに乗れる方法。
・・・ですが、あの事故で心配&迷惑をかけてしまった家族・知人・関係者各位からの猛反発を受けるのは必至。
それを説得するのもメンドクサイし。
今のK100RSはアンタッチャブルな存在となっていて、「(K100RSに)乗ることは無いが、処分されることも無い」ので、
とりあえずこのままキープするのが現状では最良な選択肢だと思っていて、それを実行しています。


プラン2・・・・・・GPX750Rを復活させる
自宅から離れたところに保管してあるGPXを車検取って&整備し直して走らせるのもアリかと思いました。
・・・けど、バイクから遠ざかったこの5年間でGPXのパーツ供給状況もより一層悪化したようで、
ちゃんと整備して復活させることが出来るか?という問題が頭をよぎります。
そもそも10万km以上走行している車体を復活させるってのも、かなり無理があるような気がします。
仮に、別の車体を買って→今のGPXの気に入ったパーツ類(スイングアームとかウォーターポンプとか)を
移植するって作業を街のバイク屋に頼んで、やってくれるのだろうか?
交換時に周辺パーツが無かったら、バラバラになったままで帰ってくるぞ。


プラン3・・・・・・K1300Sを復活させる。
バイクに乗るなら、上2台にこだわらなくても今の新車なりちょっと前の中古車にでも乗る方法もあります。
・・・が、幸か不幸か『事故後の5年間に出たバイクがあまり魅力的に見えない』し、『2010年代に出たバイクでも
自分が乗ってたバイクよりも魅力的に見えるバイクは無かった』のです。
せっかくバイクに復活するのだから、自分の気に入ったバイクに乗りたかった。
それならば、事故で廃車にしたK1300Sで復活して、事故で途絶えてしまった〈その続き〉を楽しもう。
・・・・と思った次第です。
ただ、同じハイライン車両は手に入らないだろうから、狙うはオレンジのプレミアムライン。


もしK1300Sで復活するなら、どこに保管するか? まず自宅に置くのは不可。別の場所に保管するしかない。
そこで、生活圏内だけど普段あまり縁の無い生活圏内となるあたりに新たにコンテナボックスを借りて
K1300Sを保管しよう。
で、数件の物件を比較検討して、使い勝手の良さそうなコンテナボックスをGET。バイクより先に保管場所を確保しました。


次にK100RSとK1300Sでお世話になったBMWディーラーにメールで問い合わせてみました。
『他所で買った中古のK1300Sを整備してもらえますか?整備後は陸送で送れますか?』って。
BMW界隈でも人気の無いKシリーズを2台も・・・・・オマケに変な改造までして・・・・面倒を見てもらったおかげか
向こうも覚えていてくれていて、こんなメンドクサイ要望を快く受けてもらえました。


その次は、ネットで中古車検索。ちょうどその頃に、狙い目のオレンジのK1300S・プレミアムラインがありました。
しかし、そのK1300Sすぐに買うようなマネはせず、しばらく間を置きながら(急いで買う必要は無かったから)
売ってた販売店とメールでやりとりをして、購入を決めました。
もしかしたら、別のオレンジのプレミアム車両かハイライン車両が出てくるかもしれなかったから。
まあ、それは杞憂でしたね。
コロナ禍でなかったら、デミオで見に行きたかったけれど、コロナ感染者数が一番ヒドかった頃だったから
仕方なくネット画像とメールでのやり取りだけで購入を決めました。

で、そのK1300Sを販売店から懇意のディーラーに陸送してもらい、ディーラー到着後に現車確認をしながら整備の打ち合わせ。
気に入らないパーツの純正戻しと、各部の点検と消耗品の交換と、ちゃんとリコール対策済みなのかのチェックをお願いして、
『認定中古車』くらいになるまで各部の整備をやってもらいました。



これがディーラーに頼んだ点検&整備項目。
1~15はやってもらいましたけど、16は止めておきました。
多分、夜には走らないから。



現車確認の時に、整備と同時に取り付けをお願いするパーツと
前の車両に付けていたカスタムシートも持ち込みました。
このシートは廃車前に密かに取り外して、隠して保管してました。
捨てるのはモッタイナイ。


個人的に一番重要だったのは、必要以上かもしれないが『ちゃんとした車両』に仕上げる事でした。
今後は、簡単なメンテ(オイル交換とかタイヤ交換)くらいはディーラーまで行って出来るかもしれないけれど、
大々的なメンテ(車検とか故障による長期入院など)は出来ないから・・・・そんな理由は周囲に話せない・・・最初のうちに
点検出来るところは全て点検して、将来的に不安要素になるようなトコロは残しておきたくなかったんです。
だから、まだ指定された距離を走って居ませんでしたが、スパークプラグ交換もバルブクリアランス調整もお願いしました。


簡単なメンテしか出来ない・・・・・というのは、今回のバイク復活劇は、日常生活の中での『非正規活動』みたいなモノ。
何てったって、この話はディーラーの人と保険屋しか知らないわけで・・・・・公には出来ない話です。

バイクに乗る時は、とある日曜に何か用事を作って→デミオで保管場所まで行って→K1300Sに乗って&戻して→
デミオで帰宅
・・・・というやり方でないと乗れないと思ってます。乗れても日曜の2~3時間が良いところでしょう。
そんな時間を使って、ディーラーに行って簡単なメンテをお願いできるかもしれませんが、
それ以上のコト(バイクを預けるような整備や車検)を頼むのは、時間や移動方法や言い訳を用意するのも大変そう。
ディーラーでの整備時に、純正仕様に戻す作業や必要以上の整備をしたのは、地元のドコにでもあるようなバイク屋で
簡単に車検だけを通すことができるようにする目的もあります。まあ、いざとなったらディーラーに陸送しよう。

そんな乗り方しか想像していないので、日帰りツーリングも至難の業になりそうですし、過去に楽しんだ
泊りがけのツーリングなんかは、もう夢の話です。

それでも、約5年の空白期間を経て、またバイクに乗れるというコトの方がうれしい。


そんな事を思いながらK1300Sの点検整備をお願いして、次の関心事は『いつ頃整備が終わるか?』。
ディーラーに車両が届いて、整備が始まったのが、・・・・・・確か2021年の9月か10月頃。
過去の記憶を思い起こすと、1ヶ月くらいで終わるかなぁ~?コロナ禍でもあるし、海外からの部品の調達があると
輸送時間がかかって、もうちょっと時間がかかるかなぁ~。

と思っていたところ、そのコロナ禍の影響で想像以上に部品調達に時間がかかり、全然作業が進まない・・・そうで。
まあ、待つのは致し方ない。



その待ってる間に、新しいメットや冬用ジャケットなんかも購入。
周囲に悟られることがないように、少しづつ計画を進めてました。



11月→12月→1月→2月・・・・・と月日が過ぎ去っていっても、ディーラーから作業完了の電話が無い。
過去にもどっかで記載しましたけど、自分は『仕事を急かされる』のは好きでは無いので、こちらから『催促』の電話を入れるのは
心苦しいですが、さすがにちょっと心配&進行状況を知りたい。で、こっちから電話してみた。

そうしたらば、車体の整備(部品交換とかいわゆるメンテ)は終わったものの、試走したらABSにエラーが出て
そのチェックに時間がかかっているそうで。センサーからCANーBASからいろいろと調べている途中だったみたい。
その時点で一番アヤしい原因が、ABSのコントロールユニット。これがバカになっているらしい。
一番アヤしい部品らしいけれど、『部品価格が高い』し『国内在庫無い』し『本国バックオーダーかけてて入荷未定だし』と
八方塞がりな様子でした。

ちょうどその頃は、例のウクライナ侵攻が激化して、ヨーロッパ含めゴタゴタが最高潮な時期。
もともとのコロナ禍が原因の各種製品の生産不安定化と、輸送関係の大きな遅延もあり、ただひたすら待つしか無いみたい。

その時にちょっと後悔しましたね。「もうちょっと早く行動してればよかったかな」って。


3月→4月→5月→6月→7月・・・・とさらに月日が過ぎ去り、気が付いたら8月。
頼んだ本人もK1300Sの存在を忘れそうになりながらも、ひたすら待っておりました。
そうしたらば、携帯に着信があり、担当者からの「ようやく終わりました」との話を聞けました。

約1年かけてやっと乗れるところまで辿り着いた。
で、盆休み前の日曜にディーラーまで出向き、作業完了した車体の確認と車両の陸送先の打ち合わせをして、
何となくウキウキ気分で帰路につきました。



いろいろと作業をやってもらった結果、
作業伝票が合計5枚ほどになりました。



これがABSのコントロールユニット(正式名・ZFEコントロールユニット)・・・の壊れた方。
ABSだけでなく、どっか電装系も統合制御しているらしい。
ちなみに、新品価格は106000円也。


ちょっと残念だったのは、その陸送する日の調整が定まらず、車両の受け取りが盆休み前にならなかった事。
出来れば休み前に受け取りたかったものの、主にこちらの都合でそうすることが出来なかった。
まあ、もう何日か待つくらい何てこと無い。今まで5年も待ったんだ。
せっかく用意した冬物ジャケットは出番が無くなってしまったけど・・・・・


     
こんな事もあろうかと、押し入れの奥で秘蔵していた夏物メッシュジャケット&メッシュグローブ。
確か、ジャケットは2017年シーズンに使おうと事故前に買ったヤツで
グローブは2016年に2017年用にと買っておいたモノ。


そして、盆休み後の日曜日。毎年盆休み後には、一種の喪失感みたいなのがあったけど、今年に限っては、
『早く(盆休みが)終わって、日曜日にならないかなぁ』と、この日を待ち望んでいました。

とりあえず、『何も目的が無いけど』デミオで出かける・・・・という素振りで家を後にして、向かうは陸送先として
指定した場所。いよいよご対面・・・・な場面でも、そんなに気持ちが高ぶることもなく、・・・・比較的冷静な気分で
車両とご対面しました。
で、受け取り書類にサインして、晴れてK1300Sに乗れるようになりました。



ディーラーで車両を確認したけれど、
やっぱり、良いよねぇ。このバイク。


何となくこのまま走り回りたい気分に駆られたけれど、今日はそんな時間は無いので、受け取り場所から
新しい保管場所へ走るだけ。そんな少しの時間でも楽しめたし、楽しめる余裕がありました。

約5年のブランクと久しぶりに乗る175馬力のバイクに、ちょっと緊張したものの、メットを被って乗り始めたら
何ともなく普通に扱えた。それこそ、いつも乗りなれた頃のように。
あのカスタムシートの乗り心地も、エンジンのフケ上がり方も、渋滞にハマってすぐにラジエターファンが回りだすのも
事故前のいつもの様子を同じだった。


これからは、少しづつ『元のカタチ』に近づけるべく頑張っていこう。
もういろいろと用意はしてあるから、時間さえ確保すれば、自分の見慣れたK1300Sになります。