スクリーン交換
予定外のイメチェン作業
別に純正スクリーンでも不満は無かった。
でも、あんなことが起こってしまっては仕方ない。
日向ぼっこがてらやってたバッテリー補充電の時に、上手く日光の向きがジャストミートしてしまって
ETCアンテナ部分に早乙女主水之介(a.k.a旗本退屈男)の『天下ご免の向こう傷』のような醜い傷を作ってしまい
何とか対処しようとしたのがきっかけでした。
多分、原因はあのスクリーンの曲率と透明度が太陽光線の向きと合わさって、ETCアンテナ部に収斂してしまったこと。
そんな落とし穴があるなんて・・・・・・
収斂した太陽光線がモロに当たってしまったようです。
出番が無く駐車場所に保管してる際には、マメにバッテリー充電をしてやって「いつでも動けるような」準備だけは
やっておきたいと思っていますが、そうやってる間にあの傷をより大きく・深くしてしまっては本末転倒。
しかし、それが怖くてバッテリー充電が出来ない→バッテリーが上がるでは、何のために保管しているのかわからなくなる。
とりあえずは、いつでも動けるような維持保管はしておきたい。
でも、これからもっと太陽光線が厳しくなる夏場に向けて何か対策をしておかないと、絶対マズい。
もしかしたら、どこかに出かけたときにあんなコトが起きるかもしれないし。
・・・・・・と心配しだしたら、気になって夜も眠れません。
というわけで、諸問題の根本原因を払拭すべく、あのスクリーンを交換しました。
今回のネタは言わば「傷対策」なのですが、その一方で「ドレスアップ効果」もある程度狙っていますので、
そういった一面からもこのネタを見ていただければ良いかもしれません。
あの事件が起こってから、ネットでK1300S用のスクリーンを検索してみたら、結構いろんな種類がありました。
大きさ・形状・色・値段。過去にここまでパーツが選べるバイクに乗ったことが無かったので、選ぼうとすると
意外と難しい作業に思えてきました。
それに、パソコンの画像だけで判断するのも、頭の中で「取り付け後の状態」を想像しないと
いざ取り付けてカッコ悪いなんてコトにもなりかねないから、おのずと慎重かつ丁寧な情報収集を心がけるようになります。
ネットですでにスクリーンを交換しているK1300Sの画像を集めて、純正スクリーンと比べてどのくらい違うのか?
そのスクリーンを取り付けてのメリット・デメリットはどうか?
そうやってるうちに、だんだんと当初の目的を忘れそうになるほど情報収集に明け暮れていきました。
で、そういったことをやりながら、自分の目的に合いそうなスクリーンを選ぶべく条件を絞っていくと、
ある海外メーカーのスクリーンが気になりだしました。それがMRA社のスクリーンでした。
ここのスクリーンだと、
@ 種類が豊富で、純正形状も含めて5種類から選べる。
A 色もクリア・スモーク・ブラックと3種類ある。
B Aとかぶるけど、どの色を選んでもスクリーン根元がブラックグラデーションで、あの傷が目立たなくなる。
と良いことずくめなようなので、この中からチョイスしてみようかなぁ。
他にゼロ・グラビティ社のスクリーンなんかも気になったんですが、ネットで調べると結構数多くのK1300Sで
取り付けられてるようなので、ちょっと遠慮しようかなと。
出来ることなら、他人とネタが被らないスクリーンを取り付けたい・・・・・・などと考えながら選択してました。
この辺で「傷対策」と「ドレスアップ効果」とどっちを優先するかが曖昧になりつつあります。
このMRA社のスクリーンの中から選んでみようと決めて、よりこのスクリーンについての情報を得ようと
MRA社製スクリーンを取り扱っているブレス・ユー・アイ社http://blessyou-i.jp/にコンタクトを取って
スクリーン形状の違いなどを詳しく教えてもらい、じっくりとMRA社製スクリーンから選ぶことにしました。
MRA社スクリーンの5種類は、形状違いの他にも長さも微妙に違ってたりするんで、種類ごとに空力特性が結構違いそう。
一番短いヤツから一番長いヤツまでの差が85mm。それだけの差ですが、『どれを取り付けたって同じ』ってコトはないでしょう。
せっかく取り替えるのだから、少なくとも純正よりも防風性能は上げたい。
でも、K100RSがあるのだから、あまりにツーリング向きにもしたくない。
で、5種類のスクリーンの中から、そういった希望を叶えてくれそうな形状の「レーシングスクリーン」ってヤツを選んでみました。
これの一番の決め手は、そのカタチ。形状を例えるなら、ハヤブサとかZZ−R1400のような形状。
純正の形状はスーパースポーツ的(同時期のドゥカティの749・999系やMVアグスタっぽい。BMWで例えるなら昔のK1か)で、
カッコ良いけども、防風・整流性能的にはちょっとツラいかなぁ。もう少しツアラー的要素が欲しい気がします。
K1300Sの前身・・・K1200Sが初登場した時にはBMW初のスーパースポーツとしての立場からああいったカウルデザイン
(スクリーンを含む)で良かったのかもしれませんが、後からさらにスーパースポーツバイクであるS1000RRが登場した
現在となっては、そのカウルデザインをもうちょっとツアラー向きに振ったって良いんじゃないかなぁ〜と思います。
実際K1300Sのエンジン・車体特性はK1200Sよりマイルド・・・・言い換えるとツアラー向き・・・・にしたみたいだし。
そういったBMW内のポジションから言えば、他社のハヤブサやZZ−R1400っぽいポジションかなと思ったんで、
そんな雰囲気に仕上がりそうなスクリーンのレーシングスクリーンにしました。
左のが純正、右のがレーシングスクリーン。
およそ50mm純正よりも長いスクリーン形状です。
これくらいの違いなら、パッと見た目は「純正です」と思えるような形状だし、純正よりかは防風・整流性能は良いでしょう。
個人的な考え方で、ひと目で「スクリーンを換えました」と判ってしまうようなコトはしたくなかった。
前に取り替えたステップ部やカスタムしたシートもそうですが、「知らない人がみたらノーマルと思ってしまうような改造」に
したいので、これくらいまでが実用性向上と自己基準との限界・・・・・・・と思い、このレーシングスクリーンを注文しました。
これが届いたレーシングスクリーン。
MRA社ってデンマークにあるんでしょうか?サイトのアドレスに『de』なんて付いてるし。
届いたのはドイツからだけども、同じEU圏ってことでいいのかな。
ちなみに色もクリアを選んで、改造っぽさが無さそうな感じにしたつもりです。カウル取り付け部に黒のクラデーションが
入ってるけども、これくらいは仕方ない。カウルのほうにも黒い部分があるから、違和感は最小で済むでしょう。
それにあの黒い部分のおかげでETCアンテナ部の傷も表からは見えなくなるし、その部分での太陽光線による光の収斂は
もう起こらないでしょう。
そういった副次的要素もあったんで、MRA社のから選んでみたんです。
別に他社のに魅力が無かったって訳ではありません。
で、このスクリーンが届いたのが2012年のGW中。しかし、そのときは四国にツーリングに行ってたんで、
GW後の日曜にシートの再カスタムの進行状況を確かめに出かけるのを兼ねて、スクリーンの交換→試走に行きました。
純正とMRA製との比較@
純正とMRA製との比較A
純正とMRA製との比較B
純正よりも程よく高めな位置までスクリーンが立ち上がってます。
黒いグラデーション部分もそんなに目立たない。
でも、例の傷ついた部分は隠してる。
交換作業自体は簡単でした。ただ、BMW方式のスクリーンの取り付け方が何か面倒くさいかなぁ〜と思った程度。
写真左・スクリーンには付属部品としてスクリーンのモールもついてました。当然、取り付けました。
写真右・純正スクリーンに使ってたウェルナット。ワッシャーが取れるので、無くさないように注意。
交換作業の前に純正スクリーンでちょっと走り回ってからMRA製スクリーンに交換して、スクリーン交換の効果を
身をもって感じてみたところ・・・・・50mmの違いでも、明らかな「違い」はありました。
自分(身長184cm)が普通の姿勢で流して走るとき、純正スクリーンでは走行風が
左の鎖骨のちょっと下⇔首の部分⇔右の鎖骨のちょっと下と繋がるラインで当たってたんですが、MRA製スクリーンでは
左の鎖骨部分⇔ヘルメットの口元⇔右の鎖骨部分と若干上側に当たるようにラインが移動しました。
つまり、全体的に風圧のかかる境界が上方へ移動してる。やはり、スクリーンの形状の分だけ風の流れが変わりました。
その分、ヘルメット部分に当たる風の量が増えた?ようで、風きり音が増えてうるさく感じるようになりました。
まあ、その辺は風の流れ方が変化したのだから、しょうがない。
その音はガマン出来ないほどの大音量ではないから、このスクリーンで走り回るうちに慣れてしまうでしょう。
正直に白状するならば、この音の変化は想像しなかった。
で、そのうち少々のスピードアップをして、速度に対応すべく軽く前傾姿勢をとると・・・・・・、前よりもラクだわ。
純正スクリーンで軽い前傾姿勢を取っても、そのスクリーンで整流された風がモロにヘルメットに直撃するくらいで、
決してラクではなかったし、逆により一層の速度感を感じるほどの風圧を受けながら走っていた気がします。
一方、今度のレーシングスクリーンでは、軽い前傾姿勢にすると上手い具合にスクリーン→ヘルメットと
風が整流されて流れていくようで、その姿勢での走行が幾分ラクになります。
※これは私の身長&姿勢にも関係すると思われるので、あくまで私見です。
とりあえずの結論・・・・・・スクリーンを取り替えて良いことずくめ。
後は再改造してるシートが帰ってきてからです。あのシートでの姿勢でないと本当のトコロはわからない。