シートカスタム その2
気が付けば、深みに嵌っていた。




     
再改造シートが気に入らず、再び改造開始。
   


〜今までの概略〜
BMW純正のローシート&ハイシートが気に入らなくて(乗り心地が悪かった)、ローシートを改造してかなり改善したんだけど、
そのシートをさらに乗り心地を良くしようと思って再改造したら、やりすぎて言わば『改悪』なシートになってしまった。
やっぱり欲張りな素人が余計なコトに首を突っ込んで良いことは無かった。




しかし、その素人は懲りずにそのシートを再々度シートショップに持ち込むことにしました。

過去のシートの印象や改造内容が先方に伝わるように資料を作って、再改造シートを仕事用トラックに積み込んで、
シートショップへGO!


     
こういった感覚的なニュアンスなどは伝わりにくいと思うので、
相手と実際に打ち合わせしながらでないと、上手くいかないと思ってます。


このような資料を交えながら、3度目のシート改造の打ち合わせをしてきました。
やはり一番重要なのは、シートそのものの形状。座面部分は装着状態でほぼ水平になるように整形してもらいたい。
いかに内部のウレタンのクッション性が良くなろうとも、座面がダメならば全てダメになる。
シート形状が上手く仕上がれば、その後はウレタン素材の硬さを変えていって気に入った硬さに調整していくのが
比較的簡単に行えるでしょう。
素人はそう考えてます。


     
シート形状的には、前回改造のこのシートの形状に合わせてもらいたい。
こういった水平座面のが好みだから。
で、形状はそのままにもうちょっと硬めの座り心地・クッション性が欲しい。
しかし、その辺の匙加減が難しい。


とりあえず十分な打ち合わせが出来たんで、シートショップ側に作業を一任して、また「仮仕上がり」まで作ってもらい
その後に本仕上げという前回同様の作業工程で作っていきます。

・・・・・・・確か、前回の作業もそういった工程でやったはずなのだけど、上手くいかなかった。
今度はより一層の注意を払って作業工程を見守っていこう。

でも、シートショップは8月のお盆休み前まで忙しいらしいので(やっぱりその頃までにシート改造を完成させたいお客が
多いらしい)、このシートが完成するのはお盆休み後になるみたい。
ま、純正シートがあるから大丈夫だけど・・・・・。長いなぁ〜。




2012年8月
シートの再々改造に出してからおよそ2ヶ月。未だあのシートに関しての動きはありません。
よほど8月の盆休み前までの仕事の件数が多かったのか? ま、もう一個シート(純正ハイシート)があるからいいけども、
秋のツーリングシーズンには間に合うようにしてもらいたいものです。


で、その純正ハイシート。あのままでは乗り回す気がしないので、少しでも乗りやすいように・乗り心地の良いように
手を加えてみました。


     
ホームセンターで買ってきた薄いスポンジシートを積層して高さを調整。
で、全体をK100RSでも使ってるメッシュシートでカバー。
多少ずれる心配はあるものの、形状的には純正よりも好みになりました。



このように、ほぼ水平なシート形状に合わせました。


ちょっと凸凹感があるけど、尻の下だからそんなに気になる可能性は低いでしょう。
これで夏の残りを乗り越えたい。




2012年9月
そして、夏の残り・・・・・の暑さがキビしい9月になり、K1300Sの車検が終わった頃、ようやくシートが帰ってきた。


     
3ヶ月近く待って仕上がりました。
段ボール箱のテープのベタベタが宅急便の往復回数を物語っています。



純正ハイシートと並べてみた。
乗る部分(またがる部分)の絞込みが少なくても、個人的には問題ない。


急な集中豪雨やいつもの休日出勤などがありましたが、それらをクリアしてシートを乗せ替えて走り回ってみた。
ほんの50kmほど走っただけですが、シート形状や硬さなどがだいぶ自分の理想(想像)してたモノになったのは分かりました。


     
試走途中のコンビニで。
おおよそ希望したシートになりました。
時間はかかりましたけども、それを正当化するだけの作業内容だと思う。
そして、それだけハイシートは自分には合わなかった。


シートの完成度を数値化すると、だいたい85%ってところでしょうか?
ほんの50kmほど走っただけですが、シート形状や硬さなどをもうちょっと詰めれば、より自分の理想(想像)してたヤツに近づきそう。


2012年9月(2回目)
先週に引き続き、再々改造シートで走りこむ。でも、また急な雨のせいで、試走打ち切り。
そんな中でも参考写真は撮った。


     
一番重要なシート形状。
前半はまだ許容範囲内だとしても、後半は完全の前傾してる。
ここは再整形してもらおう。



よくよく見れば、シートの途中で妙な段差がある。
ここは本当にまっ平らでも良いのに。(個人的希望から)


今回も約100km程度走り込んでみましたが、・・・・・・秋の交通安全週間のせいかケーサツの多いこと。
ま、それは置いといて。シート自体の硬さはまだ硬めだけれども、そんなにガマン出来ないくらいの硬さではないから
これで良しにしようか?
バランス的・・・・・快適に乗るのにしなやかさのためのクッション性と体重を支え車体へ荷重を伝えるための硬度・・・・・には
こんなもんだと思うし、ここからシートのウレタンの組み合わせを変更してより高バランスな所でつり合わせるのが
出来なさそうだから、ほどほどにしておこうかな。
※シートショップにその高バランスなシートが作成出来ないという意味では無く、その自分のイメージを先方に伝えるのが
  出来ないというコト。

だから、後はシート形状だけを再整形すれば90%以上満足するシートが出来上がると思います。
で、今後はそのシート形状をどう微調整するかを念頭に走り回って、シート形状の注文を作り上げて、またシートショップへ
持ち込み完成させたい。


・・・・・・・んだけど、休みのたびに雨の予報で走り込みが出来ないんだよねぇ〜。




2012年10月
シートが戻ってきてから約1ヶ月。日曜に走りこみをしたくても、雨が多くて大した距離を乗れませんでしたが、
それなりにシートの改善点の方向性がつかめてきたんで、それをシートショップ側に伝わりやすいように
具体的な数値に置き換え、図面にしてシートショップに持って行きました。
ただ、その数値を正確に再現してもらったところで、自分のイメージ通りになるかどうかは、別問題。



前回と同様に、数枚の写真とフリーハンドの図面を携えて
シートショップに持って行きます。
ただでさえニュアンスを伝えるのが難しいシートの乗り心地を表現するのは難しい。


このシート形状を考えるのに、いろんなバイク雑誌であらゆるバイクのシート形状を参考にしたり、
GPXのシートと比較検討したりと、頭の中で想像力(妄想力)をフル回転させてシート形状を決定しました。
このK1300Sを含め、近年のバイクのシート(特にサーキットを走り回るようなバイク)は「ハングオン」の姿勢のときに
最適なようにシート形状を作っているようです。
しかし、そのようなシート形状のバイクがいつもサーキットでハングオンな姿勢で乗るわけではないので、
普通に使ってもいいようなカタチにしたいし、そのような形状に仕上げてもらうつもりです。

その要望を伝えて、ひたすら仕上がるのを待ちます。




2012年11月
で、ひたすら待ちつづけて、一ヶ月後。
何度かハイシートで走り回りたい衝動を抑えながら、待ち望んだ再改造シートが帰ってきました。


     
早速、ダンボールから取り出して、ハイシートと入れ替え。
この段階でも「希望通りになった」と分かるくらいの雰囲気がありました。


で、純正ハイシートは即ダンボールへ。
再改造シートを車体に取り付けて、その姿を眺め、形状を確認してみる。


     
取り付けての雰囲気も問題無し。



センタースタンドで立たせて、水平度をチェック。
うん、問題無し。


     
シート座面後方はシート表皮に引っ張られて前傾してますが、
中のウレタン形状はちゃんと水平形状になってます。
(前のは、なっていなかった)


うん、これも問題無し。前日降った雨で路面が濡れてたんで、今すぐ走り出すのは止めておいて、とりあえずそのシートに跨って
乗り心地を試してみる。・・・・・・・・バッチリ!、素晴らしい完成度。
前のシート形状から改善したらもっと良くなるだろうと提案して、それをしっかりと整形して仕上げてもらい、
想像通りの完成品で戻ってくると、感動すら覚えます。

で、ある程度路面が乾いた頃合を見計らって、試走へ出発。
もう、最初の交差点・信号待ちまでの走行でもヘルメットの中でニヤニヤしっぱなし。やっとシート改造が終わった瞬間です。
純正シート(ハイ&ロー)も前の改造シートも、このシートには遠く及ばないほどの完成度としか思えません。
途中で妥協とかせず、何度も打ち合わせをしたり何度もやり直したりした甲斐がありました。

そのままおよそ200kmほど下道をウロウロと走り回ってみたんですが、いたって快適な走行で走り回れました。
今度の改造シートは前回のよりも幾分柔らか目にしてもらいましたが、それでK100RSやGPXよりもすごく固めで、
K1300Sの純正などは足もとにも及ばないほどのハードな仕様にしてもらったんです。
それでも、シート座面の適正化(自分に対しての)で自分の体がしっかりと支えることが出来ているので、
車体全体での乗り心地を考慮すれば、純正仕様よりもすごく快適に下道を走り回れます。
だから、下道を200kmも走り回れるという訳です。

一応自分のイメージに沿った形でのシート形状にはなってると思うし、ウレタンの硬さもちょうど良い具合に収まってる
つまり、・・・・・・自分の体重による沈み込みを必要以上にさせないけど、そこそこの快適さを持ち合わせた硬さ・・・・・・に
なってると思います。
もっと突き詰めれば、さらに良いバランスのシートに仕上がりそうですが、ここまでバランスの取れたシートになっているので、
次に何かやるのであれば、中古のローシートを手に入れて、それを生贄にします。
もうこのシートをイジる事はないでしょう。


このシートに辿り着くまでにかなり長い道のりでしたが、決して近道の出来る道のりではなかったと思います。
純正ローシートから→純正ハイシート→改造シート(1回目)→同(2回目)→仮仕上げ(3回目)→完成させるだけではなく
K100RSやGPXでの経験値も含めての自分の好みを反映させた結果の改造シートですから。
時間的はところはしょうがないにしても、・・・・・・・・金額的には結構かかりました。
時間をかけてやったから何とかなりましたけども、短期間にやろうとしたら、すごいことになるでしょう。
その合計金額は、・・・・・・・・・・計算するのは止めよう。




再々シートカスタム後のお話(2013年2月)
シートが決定的に決まった後、K1300Sをよく乗り回しているルートへ乗り出して、前から調整してるRサスの調整を再開しました。
比較的ハイスピードのルートから比較的クネクネしたルートまでいろんなルートを走り回った結果、
プリロードが7/16強く・伸側減衰力が1/8弱いところで落ち着きました。前までの調整よりもちょっと固め?のつもりです。
前までのシートのまま・・・もしくは純正シートのままだったなら、ちょっと固くしすぎた調整だったかもしれませんが、
今回のシートでならば特に問題にならない程度(固いことは固いけど)に思います。
自分に合わせたステップ&シートのおかげで、路面の状況に左右されずに快適な姿勢でいられるので、
その分『ある程度乗り心地を無視した』調整にすることが出来ました。多分、持ち主の思い込みが大部分でしょうけれど。


さらにその後の話(2013年2月・2回目)
ディーラーにオイル交換しに行くときに、東京マラソンの交通規制を回避するのに高速を使ってみました。
強風が吹く日でしたが、上記の調整で高速を走ったらどうなるか?を確認したかったのもあって、
成田ICからいつものルートで、いつものペースをなるだけ維持しながら、東関道→首都高→ディーラーへ。
その確認作業の結果、『強風の分を差し引いても、そんなに変じゃない』走り方で走れました。
東関道の直線部分でも、首都高の混んだ部分でも、さして不満・不安になることなく駆け抜けることが出来た。

この調整で市街地から高速まで万遍なく行けるような気がします。
2013年の春本番になったら、もうちょっと遠くまで試走に行きたいなぁ。(ツーリングの名目で)。