K1300Sのバルブクリアランス調整
エンジン自体の耐久性だったり、オイル添加剤の効果だったり





GPXでもK100RSでもやったネタをK1300Sでも。


K1300Sに6年半くらい乗って、やっと3万Kmの大台に到達しました。(実際に到達したのは2016年の冬頃ですが)
昔の・・・・・それこそK100RSくらいまでのBMWバイクなら『慣らし運転』の距離であろう数字ですが、現在のBMWでは
もうバルブクリアランス調整の時期のようです。

ディーラーに整備に出した際に、この情報は聞かされていました。3万Km走ったら、バルブクリアランスを調整しましょうって。
しかし、ネットで調べていても、そういったコトをやってる話は見かけないし、そもそも調整する必要があるのか?って思ってました。
それで、「他所でやらないなら、ウチでやろう」とばかりに、2016年GWツーリング後にディーラーへ持ち込みました。


このバルブクリアランス調整には、「現在のBMWエンジンの耐久力」への興味があったからという一面もあります。
元々のK1200Sが、2000年代にF1に参戦してたBMWエンジンのテクノロジーが使われているなんて話もあったほど
それまでのBMW4気筒エンジンとは「エンジンの思想」が違っていそうなので、ディーラーの話の通りに
調整を受けた方が良いかな?と考えたところもあります。
F1と同じ設計思想ならば、それまでのエンジンよりも頻繁なメンテが必要かもしれないから。


     
カタログには、こんな説明文もある。


そして、もう一つの確認事項として、オイル添加剤=GRPの効果を確かめるのがあります。
GPXとK100RSで使ってたマイクロロンではない、別の添加剤の効果を体感したくて使ったGRPですが、
その効果の程を数字で確認したいのです。
添加剤を入れて「効果がある」と体験出来ても、そこに数字の説得力が加われば、使用者としてはより安心感が得られますから。


本当はそれこそ3万Kmピッタリな位でディーラーに持ち込みたかったけれど、2016GWツーリングに使ったこともあり
3万Kmを越したのが、ちょっと残念な感じではあります。



GWツーリング後のオドメーターの数字。
ちょっと走りすぎたけれど、いいでしょう。


で、上記の紙を携えてディーラーに持ち込んだ訳ですが、バルブクリアランスを調整するのが、凄くメンドクサイみたい。
エンジンまで辿りつくのにラジエターを外さないとダメで(ラジエター液の交換確定)、エンジンが見えたなら一緒にプラグも
交換しましょうってコトになります。
まぁ、GPXやKシリーズエンジンよりも、整備性が悪いのは仕方ない。あくまでも素人には手出しさせないつもりなのでしょう。


     
ヤマハの4気筒・5バルブエンジンシリーズよりもプラグ交換しにくそうなエンジン。
写真で見るように、このくらいまで分解しないとエンジンプラグに手が届かない。
さらにこの状態でヘッドカバーを外して、バルブクリアランスが調整できるのだろうか?


2016年5月最後の日曜に持ち込んでみたものの、調整が終わるのにタップリ1ヶ月くらいはかかるだろうなぁ〜。
というよりも、せっかくなのでしっかりやってもらいたい。
今現在、6月の予定としては12日と19日の日曜の予定が決まっているので、最速で作業が終わったとしても
引き取りに行けるのが、6月26日の日曜。1ヶ月あれば終わるかな?


2016年6月追記。
預けてから約1ヶ月後。ようやく引き取りに行きました。
作業自体は1週間で終わったものの(こっちが驚くくらい早く作業終了の連絡をもらいました)、
GPX30周年集会へ行ったり、休日出勤の予定が入っていたりして、引き取りまでに1ヶ月の時間を要しました。
ただ、心配だった梅雨の影響が無かったのが、ありがたかった。


     
今回の整備で交換した部品群。
初めて見たスパークプラグの小さいこと。
エアクリーナーも汚れすぎていたんで、交換です。



写真中心の丸いボールのようなのが、バルブの『シム』
1個840円也。


     
金属製BB弾のような感じの部品で
平らな面がバルブの頭側、丸い方がカム側(カムに押されるロッカーアーム側)になるそうです。



これが今回のクリアランス調整前後の数値。
K100RSのよりも基準値の数字が大きめに思う。


調整前の測定では、吸気側・排気側それぞれ基準値から外れた数値になっていた場所は無かったものの、
ちょっと広めな数値になっていた場所をバランスを見ながら狭い方向へ調整していったみたいです。

うーん、3万km走ってのクリアランスの広がり具合を想像すると、こんなものなのかなぁ?
1300ccで175馬力のエンジンの耐久力からすると、こんなものかもしれないし、GRPを使っていてもここまで広がるくらい
デリケートな扱いを必要とする部分なのかもしれない。・・・・・・・・どっちだろう?

ディーラーからの帰り道。信号待ちなんかでエンジンのアイドリング音を聞いていると、カシャカシャ聞こえていた音が少なくなってる。
元々も「緻密にエンジンが動いています」な音だったのが、より緻密さを増したような感じに聞こえる。
人間って、思い込みで感じ方が変わるから。


後の興味といえば、これまでのGRPに変えてメタル・チューニングをエンジンオイルへ入れて、また3万kmを走り過ごしての
バルブクリアランスの変化を確認すること。
オイルへの添加物によってクリアランスの広がり具合に変化が出るのか、出ないのか?
それまでせいぜい走りを楽しもう。