(株)モリサワ /2

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第5回モリサワ賞国際タイプフェイスデザインコンテスト入賞作品

和文部門審査員賞 小塚昌彦賞 〈鴨野 実〉

書体名=ハンマーゴシックM

◎製作意図

明朝体における横線の筆おさえが、三角のウロコとしてデザイン化され現在に至っているように、活版の良さであった”圧”を表現するため、四角のアクセントとしてデザイン化した。このことにより、今までにないスタイルのゴシック体となり、本文組においては力強さや可読性を高めた。また見出組においてはインパクトのある書体として効果を発揮し、使用範囲の広い存在感のある本文・見出・両用書体になったと思う。

※入賞作品の無断複製を禁じます。

1996年「第5回モリサワ賞国際タイプフェイスデザインコンテスト」和文部門審査員賞 小塚昌彦賞

◎選評

タイプフェイスは印刷方式の違いによりその組版イメージは異なってくる。紙に凸部分をプレスしてインキを転写する活版印刷に比べ、現在の主流であるオフセット印刷は奇麗ではあるが、その分迫力に欠けるといわれている。ハンマーゴシックMは線の先端に意図的に四角を重ねることで、オフセット印刷でも活版で印刷したような効果を狙ったが、ある程度成功している。

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