風が味方! 
Photo & Text by  田中 健一

釣行日 5月14日

午前11時出発。目的地まで一般道で行く手もあるが、大きな峠を二つ越えなければならない。土日1000円が話題になっている高速道路だが、平日の昼間も100キロまでが3割引である。こうなると燃費を考えた場合、高速代を払っても一般道を走るのとトントンハナハナの計算だ。ETCレーンを通過する!目的地は、この前の釣行でアマゴらしき大物をバラしたポイントである。



最近大雨がなく、紀北紀中の各河川は渇水ぎみであるが、下流域ではある程度の水流があり、特にサツキマスの遡上時期でもあることから、下流の大場所狙いのアマゴ釣りを選択している。この釣りはホントなかなか釣れない。先日は中野会長も下流域を攻めたが×だった・・・魚食性の強い大型魚がルアーには反応するものの、餌には見向きもしない!といった感である。しかし、それを何とか食わせる、口を使わせることが目標だが、通えば通うほど上流へ行きたくなる。



ウグイとコイの尺越えを拝んで帰って来る・・・
解禁前の鮎の密漁者と間違われ・・・
超大型のボラやナマズやブラックバスが根元まで竿を絞る・・・
美しいキビレがせめてもの慰め。

ポイントに到着したが、そんな展開のいつもの釣りの始まりだった。今日はかなり風が強い!ヤ〜な一日をいろいろ経験して来ると、今や慣れてしまって下流域に入る気分的な抵抗感も無い。本筋の流れと大きな巻き返しのある大淵で、この前は1投目にヒラキで掛けた魚が、ウグイと違って真っ白く輝きながらローリングする魚体が少し見えたところで巻き返しに乗って足元に突っ込まれ、竿のテンションが緩んだのかスッポ抜けてしまった!アマゴか?そんな記憶が鮮明なまま、同じポイントで同じ筋を狙って期待を込めて第1投・・・
今度は流芯脇で来た!「グングングン」
「おお〜もしや?」しかーし、勢いは初めだけで後はスーッとすんなり上がってくるいつもの奴だ。結局、5匹のデカウグイを仕留めて退散。次のポイントへ移動・・・

天気は快晴であるが、とにかく風がきつい!時折、突風とも烈風とも言える強風で波しぶきが起こる。関東の名手、井上聡さんの言葉を思い返す。「風が少し出てますね!本流の風って言えばどこへ行ってもつきものですよね!特にお昼ごろからはだんだん吹き始めますかねぇ!でも、風を友達にしながら竿を振り込んで仕掛けをなじませる、という事がまた一つ課題になりますげれども、風がきつい時はいろんな太さの目印がありますので、細い目印をつけるようにしています!」(シマノTV本流夢浪漫より) 釣りに風は大敵。竿がブレやすく仕掛けが安定しない、流れる目印が風でたなびいでアタリが分かり辛い。しかし、風向によっては仕掛けがめちゃんこ飛ぶ!風による天然オバセも可能だ!とにかく、井上聡さんの「風を友達に!」の言葉はキモチを前向きにさせる素晴らしい言葉である。

今度はテトラや大石の入った大場所に来た。周辺の木々を見ると継続して強く枝葉が倒されている。本流竿なんかは根元から曲がるほどの強旋風だ!でも一瞬の風の弱まりに合わせて竿を振り込む。「よくもまあ〜こんな日に長竿で釣りしてはるわ」と、道路から眺めている人の冷たい視線を感じる。でも頑張って釣っているのだ!よーし見てろよ〜と思いながらアタリを取る!よっしゃ出た!大ウグイ!結局、2匹のデカモノを仕留めて虚しく退散。次のポイントへ移動・・・

西日が傾いて来たが風は収まるどころかますます強くなっている。オマケに気温が急に下がって来た。しばらく車から出ずに待機していたが、時間も無いので川へ降りていく。瀬の中の石の上に立つ!相変わらずの強風と寒さで、風を友達に!どころか風と大喧嘩しそうになる!だが、ここのポイントは、西風が下流から上流へ吹き上げているため竿の振込みが楽だった。1投目からうまく流れに入り、竿を寝かせながらも仕掛けが安定して流れてくれている・・・目印が一瞬ヒュっとブレたのでアワセると「グングングン!」・・・ほぼウグイだろう。
おや?竿を立ててもまだ小刻みいい引きが続いている。さらに左の浅瀬へ魚が走りながらグネグネとした引きを感じる。おお〜これはこれはアマゴっぽい!案の定、浮かせると大きな口が見えてアマゴを確認。無事にタモ入れした!29センチのよく太った魚だ!
「おお〜いいアマゴ!嬉しい!」とタモの中のアマゴを手にしてしみじみ見とれていた。本流アマゴだ!
続いて、別の筋を狙う。2投目も風が味方してくれる。西風のおかげで本筋からうまく流れに入ってくれた!今度も目印に一瞬の違和感だ!「グングングングン!」・・・キレのあるいい引き!腰を下ろして竿を立てる。十分にためを効かせてからゆっくり浮かせると、これまたアマゴだ!水面に横たわった魚をスーっと手前に寄せる。
「おお〜いいアマゴ!尺あるぞ!たまらん!」無事に取り込んで、アマゴ連発の嬉しさで顔がほころぶ!それからもポイントを攻めたが、日が傾いて寒さが加わったのか外道さえも釣れず納竿しました。
 
強風の中、方々のポイントを攻めた甲斐がありました。うまく風を利用して釣った訳ではなく、たまたま入ったポイントが仕掛けの流しに有利な風向でした。風を友達にする釣り技には程遠いですが、大敵とは思わずに風向に合わせたポイント選びで釣りを楽しみたいものです。いよいよ大物シーズン到来です!頑張ります!

体長  31cm  重量  370g  ♀
 
●竿     シマノスーパーゲーム パワースペックZS H83−90
●ハリス   オーナー ザイト渓流   0.4号
●ハリ    オーナー スーパー山女魚  7.5号
●エサ    ミミズ