解禁爆沈。その後・・
Photo & Text by  田中 健一

釣行日 3月16日

3月5日

待望のアマゴ釣り。型のいい銀ピカを狙って吉野川上へ行ったが一日やって小さいの1匹。高価な年券の元を取ろうとやらしい考えが全部裏目に出た。「解禁やのに1匹しか釣れんかったんすか!」と後輩に大笑いされてしまった。

3月10日

通い慣れた有田花園へ向かう。先日の爆沈を挽回しようと02を張り、慰めの数狙いで釣っていた。すると、右カーブの大淵岩盤ブッツケのトロイところで35センチはありそうなデカイのがかかってしまう。ゆっくり!慎重に!頼む!何とか耐えて魚体が見えるところまで浮かせた。アマゴだ!しかし次にまた強く深く潜られた時にハリス切れ。
瞬間
「あーーーーーーっ!」
魚より遙かにデカイ声を出す。硬い長竿で適合ハリスを無視し数を出そうとした考えが裏目に出た。25尾。






3月16日

7時過ぎに吉野方面の釣場付近に到着。先週までの釣りを引きずり「今年はどないよ」マイナス思考ばりばりの冷めた気持ちで準備していると後着のルアーマン2名がさっさとポイントへ降りて行く。「あーあー」と思いながらも今日は欲も焦りもない。河原へ降りるとお目当ての流れで既にキャストを開始している。二人を追い抜いて上流側の瀬の頭に出る。解禁からの増水はようやく落ち着いたのだが青濁りが入っている。「今日もアカンか〜」と思いながら竿を出す。本流竿に道糸05、ハリス03で鉤6号、錘は5号〜6号、餌はイクラとパックミミズ。

瀬の浅いところを中心に飽きない程度に魚が乗る。主にシラメ系だがアマゴもたまに混じる。シラメはかけると活発にローリングし引きを楽しんでいるとバレが多かったので、かかれば即時強制で引き抜くようにした。日が昇ってからは活性が上がりアタリが頻繁だった。10時頃から強風となって川面が波立つ。その中でもポツポツ釣れた。風もうまく利用して目印3個を水面につけたままで浮かせながら流す。トロ場だから出来るのだが錘が軽いので風にあおられた目印と吊り合ってくれる。目印浮釣り。横に並んだ目印1個が沈めばアタリ!ごぼう抜き!昼食をはさみ更に風が強くなったので退避のため支流へ入り、堰堤落ち込みのアマゴを釣った。

夕刻、朝に入れなかったポイントへ。風もおさまっている。ほぼ同じ筋で魚が出る。25、6センチの良型が混じり、小刻みいい引きを感じながらの銀ピカ釣り。連続で釣れる!気持ちいい!楽しい!面白い!ルアーでは広範囲が射程だが、餌では流れの筋しか狙えない。しかし、この筋の岩盤エグレ沿いに入れ替わり立ち替わり魚が着くようで、夕闇目印が見えなくなるまでアタリが途絶えなかった。この釣れ方に感激し、明日も期待できると確信して、急遽、車中泊することにした。52尾。

3月17日

翌朝は5時に起床し5時50分に入川。相当暗い。朝一からアタリが出る。昨日と同じ筋でヒットする。早朝から型の良いのが出て、完全に日照りが入るまでぽつぽつと釣れて魚籠が重くなる。その後は上流の瀬に入りたかったが他の釣り人に場所を譲って昼食。午後からもまったく期待を裏切らない。筋を外したりヒラキへ流しすぎると出ない。やはりこの筋のエグレである。27センチギンギンヒット!シャープによく引いた!最高!

道路から見ていた釣友が声をかけてきた。久しぶりの再会だ。「結構釣れるからおいでよ!」と言ったが時間が無いようでしばらく上から見ていた。注目の中、良型アマゴをゲット!ピース!その後、中学生が短竿をもって釣りをしに来た。京都木津から来たそうだ。少し離れたところに家族が見えた。仕掛けや釣り方を指導してあげたら1尾釣り上げ、照れながらも嬉しそうだった。別れ際に家族5人分の良型をあげた。その後はアタリも遠のき納竿。45尾。


3月22日

当日は大変楽しみにしていて気合が入る。3時半に起床。前日早く寝ることで朝の寝起きのすっきり感が全く違う。6時頃には入川。冷え込みが厳しく0度。ポツポツと釣れるものの、以前のような釣れ方ではない。少し水が高く流速があるのでオモリを追加すると流れのヒラキでアタリが出る。岩盤エグレの筋はだいたい読んだもののタナを深めにしたのが合わなかったのかウグイが連発する。今日はシラメというよりアマゴ(疑似銀毛?)が良く釣れる。これも水温の僅かな変化が影響しているのだろうか?明るくなるとほとんどアタリが遠のき9時過ぎには場所移動。上流側の瀬は規模が大きく餌釣りには釣り辛く、数匹で断念して昼食。

13時〜再び釣り開始。本当にポツポツである。一応の魚を釣り切ったからか?日が陰ってから期待したところ、いつもの筋の下流側で良型が連発した。そろそろ尺上が出てもいいだろうと思ったが、暗くなり寒くなると気配がなくなり早めに切り上げた。42尾。

3月23日

車中泊。夜中ににわか雨があった。5時すぎに起床し釣場へ到着すると鵜が二羽居てはった。その影響と降雨で水温が下がったのかアタりがない。雨上がりの冷たい風が吹き上げて身体が寒い。たまに釣れるものの魚の活性が著しく低いと感じた。10時には見切って川を上がり有田川へ移動した。

花園に12時過ぎに到着。雨の影響でやや水が高め。しかし、濁りがまったくない。水は最高である!昼間の気温も12度ぐらいで晴天で気持ち良い。休憩後、この水ならばここと決めていた大淵の岩盤に居座る。本筋の左下ポケット付近でアマゴが連続して掛かりだす。イクラが効きどんどん釣れる。入れ食い。天然アマゴの28センチは小魚を2尾も呑みこんで丸々と太っていた。途中、ぱったり釣れなくなることもあった。スレて来たのか?餌がそのまんま残っている。タナを探りながら別の筋を流しているとまたアタリが出たので連チャン再開。16時ぐらいまで釣るが、もう魚籠もいっぱいで早めにエンドした。55尾。


解禁爆沈と尺上バラシの悔しさのおかげ?で、その後は根気と執念の爆釣4日間でした。かなり型のいいのが沢山釣れてしまい許し難い結果でごめんなさーい。