トンビに1尾! 
Photo & Text by  田中 健一

釣行日 5月17日


 河口では4〜5月にサツキマスが遡上して来る。また、本流では海に下りきらなかったサボリや支流から落ちたアマゴが年を越しているが、これも5月には居場所を上流へ変えて行く。5月からは気温も上がり、ルアーでしか釣れない魚がようやくミミズに反応してくれるようになる。暑くなってくると人間の食性も変わるがアマゴも同じだ。この時期は、早朝よりも水温が上がる午後のほうが方が食いがいい気がするのでゆっくり出発した。

 天気は良いが風がある。駐車場所から見ると水はやや高め。着替えを済ませて山道を降りてゆく。川幅があり9メートルごときの本流竿では探れる範囲もしれている。出来るだけ流芯周りや吐き出しに沿うよう流したいところ。しかし、水が高いので立ち込んでもあの辺までしか無理。ハリスは04でオモリは5号からBを流れに応じて複数で使い分けている。鈎は7.5号、活きのいいミミズを2匹掛けて釣りを開始した。上手な人は初めに釣るだけでその日の魚の状況を読めるようだが、そんな読みは未だにできない。とにかくどんどん流すの繰り返し。立ち位置やポイントを変えひたすら流す。そのうち外道のヘバ(ヒバチゴイ)やウグイが釣れたら一応のサインと思える程度なのです。

 過去に釣れたポイントや底石周りを探っていく。筋を外さずに流せば反応があるはずなのだが、根気よく流しているけどアタリが出せない。うーん、魚が居るのか居ないのか分からん。人間、3時間が集中力の限界と言われるがその通りだ。だいたい3時間やれば止めたくなる。アタリもまったく無かったので車に戻って休憩した。時間を置いて同じ場所を探ってもいいが外道も何も釣れなかったしな。更に上流の大淵と荒瀬が続くポイントに場所変えだ。

大淵の吐き出しのふわ〜っとカガミになるところをしばらく探っていると「コツン」とアタリが出たのでアワセを入れた。一旦バシャバシャと水面を割ってから潜る魚は・・
アマゴだ
竿を寝かせて上流へ泳がせ、じわじわ手前に誘導する。美しい27センチの良型アマゴを手にして満足。嬉しいので写真に撮ってストリンガーに掛けて浅瀬で泳がせておく。



続いて同じ筋を狙っていると投入直後にひったくるように喰らいついてきた。
さっきより型がいいぞ
慎重に寄せて取り込もうとしたが目前で激しく首を振られスッポ抜けてしまった。ズームを伸ばしていたが竿尻が腹の位置だったので竿が効かなくなったのだ。投入直後のヒットは食いが浅いので、もっと手を伸ばしてテンションを強く保つべきだった・・自分によくある失敗。溜息をつきながら再度同じ筋を流すもアタリなし。

おや?
トンビが旋回しながら低く飛んでるぞ〜と見ていたら浅瀬へ急降下してきた。
「おーー、こらー!」
と大声で叫ぶがダメだった。せっかく釣ったアマゴを5連ストリンガーとワイヤーごと奪い去ったのだ。そのまま大きな羽根を広げて飛び上がり、ストリンガーをカチャカチャ鳴らしながら対岸の木の中に消えて行ってしまった・・。

鳶(トビ)は主に上昇気流を利用して輪を描くように滑空し、羽ばたくことは少ない。視力 が非常に優れていると言われ、上空を飛翔しながらを探し、餌を見つけるとその場所に急降下して捕らえる。ってウィキに書いてある。ストリンガーの固定が甘かったのだ・・これも自分によくある失敗。
めっちゃ悔しいっす(泣)



 夕刻になり周囲も薄暗くなって諦めかけていたらトロ場のヒラキでゴゴッと来た。ゴンゴンとキレのいい曳きを感じながら魚をいなす。29センチのグラマーな魚体だ。今度はめっちゃ嬉しい!
結局アタリ4回で1尾ゲット、1尾バラシ、トンビに1尾。



型狙いは坊主覚悟の釣り、魚探しの釣り、自問自答しながら根気の釣りですが、なかなか釣れない1尾が出ると本当に嬉しいものです。また楽しみたいです。