kmラボ アラ40男の趣味の部屋 TOPページへ ECU故障 セルシオ (UCF21 20系前期 1995年式) 2016.09.19

最近になって複数の不具合が発症した。
1. スピードメーターの針が180km/hを振り切ることが多くなった。その時はパワステが効かないことが多い。
⇒うちのセルシオは新プログレッシブパワーステアリング (車速感応型パワステ) を採用している。 これにより低速ではパワステのアシスト力を大きく、高速では小さくして力の微妙な変動には敏感すぎない操舵感を実現している。 パワステが効かないということはECU (エンジンコントロールユニット or エンジンコントロールコンピュータ) が故障し高速走行中と誤認、パワステのアシスト力を小さくしている可能性がある。 誤った速度をスピードメーターに送っていると考えられる。

2. 冷間時エンジン始動直後から数十分間、排気温警告灯が点灯し、その後消灯する。点灯中も特にエンジン回転・排気ガスに異常はない。
⇒排気温センサー故障 or ECU故障の可能性がある。

3. ACボタンがONでもエンジン回転数が1000r/min以上になるとエアコンのマグネットクラッチがOFFになる。ACボタンがOFFでもエアコンのマグネットクラッチがONのときがある。
⇒マグネットクラッチリレー故障 or エアコンコントロールパネル故障 or ECU故障の可能性がある。

4. 特にバック時にハンチング (エンジンの回転が不安定な状態) が起こる。
⇒カチッカチッとリレーが入切を繰り返すような音が聞こえる。エアコンのマグネットクラッチリレーの音の可能性がある。

上記よりECU故障の可能性を疑い、ECUを初めて取り外してみた。

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取り外したECU (エンジンコントロールユニット or エンジンコントロールコンピュータ)。
なお取り外しについてはいつものようにセルシオアップ の上部メニュー ⇒ Custom ⇒ 20系脱着、配線方法 ⇒ [20後期]MP3対応12連装CDチェンジャー ⇒ (3)MP3対応12連装CDチェンジャー(3/4)エアコンセンター噴出し口、純正マルチ、グローブボックスの取外し を参考にさせていただいた。

取り外しには10mmソケットレンチを使用するが、一部のボルトのネジ部が長く出ているので、ロングソケットが必要となる。

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分解してみると、電解コンデンサの1つが液漏れしていた。電解液でショートしたのか基板が焦げたように黒くなっている。
記憶を辿ってみると、以前運転中に基板をはんだこてで熱したような臭いがしたことがあった。その時に電解液が漏れたのか、ショートしたのだろう。 臭いはすぐに消えたので特に調査はしなかった。

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裏側も同様に基板が焦げたように黒くなっている。電解コンデンサの交換だけなら経験はあるが、今回はさらに断線やIC・トランジスタの破損の可能性もあるし、 エンジン制御の要となるECUである。 暴走でもしようものなら他人様の生命をも脅かしかねないので素人いじりはせずに CannyEquip. に依頼した。

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修理後の基板。修理内容は電解コンデンサ全9箇所交換、断線補修2箇所、漏出電解液清掃、防湿・絶縁コーティング、品質試験実施だ。IC・トランジスタの破損はなかったようだ。 料金はHP通り15,000円(税抜)+送料+代引手数料。ECUの新品は15万円近くするので約10分の1の金額だ。

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修理後の基板裏側。断線補修のため配線を引き直してある。丁寧なプロの仕事だ。車に取り付けて走行してみると、なんと全ての症状が直っていた! さすがECU修理専門。いい仕事してますねぇ。
以前ハンチング (エンジンの回転が不安定な状態) だけが発症しディーラーで相談したときはスロットルボデー アイドルスピード コントロールバルブ (ISCV) 故障 or スロットルボデー故障?と推測された。ディーラーはメカのプロであるが電子回路のプロではない。その時はECU故障は私自身、考えもしなかった。 車は20才を超えると電解コンデンサの液漏れを疑う必要があるということだ。これでまた1つ経験値が増えた。




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