当店【職人】のこだわり

1.”袖底【(そでそこ):袖下(そでした)】”
の縫製



2.”袴(はかま)縫い”
     の着付け



本袴

簡易袴
             まがい袴
一般的に、
雛人形の袖底の部分は縫製せずに、
”接着テープ”や”接着剤”で貼ることが多いのですが、
当店のこだわりは
雛人形の
袖底
(表着、五つ衣、単、唐衣、抜き袖など)

縫製してあります。

(縫製を外注や内職に出さず、自ら縫製します。)

特に袖底は、
 経験者でも布の
性質、厚みなどにより、
 ずれ易い(下駄を履く)ので、原則として、
 縫製しません。


雛人形の袴部分においても”袴縫い”です。
(上写真)(御内裏様、随臣など)
【赤の大口(おおぐち※赤い部分)
 表の袴(はかま)、マチ】を、
ズボン状に縫製してあります。

一般的に、
普及品は
”まがい袴”(下写真)
一枚の布を折りたたんで
 袴がはいているように見せるつくり方。
又は、
高級品でも
”簡易袴”(写真中段)
袴をズボン状に縫製せずに
 2つの筒状に分けて
 はかせるタイプ。

 
※股の真ん中で、左右の筒をあわせ
  ズボン状に見せる技法。
)、
が多いようです。


折角、雛飾りを選ぶのですから、
見えない所までこだわってみませんか?

3.袋貼り(ふくろばり)
(※”貼り込み”の方法)


当店の製造工程において、
”貼り込み”にもこだわりを持って”袋貼り”をしています。
 (※縫製部分(縫い代)のみに型紙に
 糊(のり)をつけ布(衣装布)に貼り込みして、
 本来の布の柔らか味を活かす手法。)
※布自体に糊をつけないので、布が硬くなりません。
※型紙と布の間に袋状の空間ができるために、
この呼び名で呼ばれます。
この工程をせずに、下の方法をとれば、
約2ヶ月はやく次の工程に取り掛かれるのですが
完成品のできあがりの布の柔らか味に差がでるため、
昔からこの工程は、はずせません。
     (※見る人が見ないと分かりませんが・・・・

一般的に、
金襴屋に依頼して布(衣装布)の裏に、
”糊(のり)ひき”
 (※布裏全面に直接糊をひき、布のほつれを抑える方法)
      や
”布織布(ふしょくふ)貼り”
 (※布の裏全面に、布織といわれる布をはり、布のほつれ
を抑える方法)
      や
紙貼り”
 (※布の裏全面に、紙を貼り布のほつれを抑える方法)
を施し、裁断の工程の手間を省く場合が多いのです。
上の方法をすれば”貼り込み”なしで布の裁断時に、
 ”裁断機”や”ハサミ”で裁断することができます。
 ※量産にはむいている方法。
できあがった製品に布地本来の柔か味が無くなり
薄っぺらで硬い感じに仕上がります。

※当店と同じ製作工程を行っている人形工房もあります。


総丸着せ衣装の御姫様
(当店の限定生産の製品です。)



唐衣・表着:龍村美術織物
一般的に、雛人形の御姫様の衣装は、身頃部分が(裾部分と上半身の部分、袖など)多くの部品に分かれます。※原則として、当店でもこの着付けをしています。            (※ツーピースタイプ)

現在、”丸着せ”や”本着せ”をうたい文句にしている御姫様も、”表着”が着物の衣装と同じように袖付けされているだけです。
【五つ衣、単などは着物状になっていません。(※ツーピースタイプです。)】 

               (※ワンピースタイプ)

当店で、考案制作した”
総丸着せの御姫様”の衣装は、
単(ひとえ)・五つ衣(色重ね)・表着・唐衣等、人の着用する着物と同じ仕立て方
(前身頃、後身頃、衽(おくみ)、衿、袖を着せ付け前に縫製します。)をした製法です。
  (※色重ねの袖も、着せ付け後差し込むタイプではありません。)