2008/5/3〜4 粟島春季航海訓練
歓迎放水

図.フェリー粟島の入港を歓迎する放水(わしかぜ229)

 5月3日〜4日、恒例の粟島春季航海訓練が実施されました。
 5月3日晴れ。午前7時集合、出港前の打ち合わせ、準備を行い、午前8時出航。
 出港後、しばらく新潟沖にて試運転を行いました。その際、コンパスの不具合発見。GPSと、目視で航路を進むこととなりました。
 約2時間の所要にて粟島に到着、ドック整備により機関快調でした。

 
 到着後、すぐに粟島汽船・フェリー粟島の入港歓迎のため、漁船団とともに沖にて待機。間もなく、フェリー粟島が近づいてきました。大漁旗を勇壮にはためかせた多くの漁船と、わしかぜ229の放水がこれを迎えます。フェリーには多くのお客さんが乗船しており、お祭りムードいっぱいです。
 
 歓迎イベントの後、いよいよ楽しみにしていた、「わっぱ汁」です。露天特設会場で、皆これを十分に堪能しました。ある隊員は、わっぱ汁と、新潟から持参したお稲荷さん10個をペロッとたいらげていました。野外で、みんなで食べると、おいしくて、楽しくて、自然と食が進むんでしょうね。快調、快調。

 昼からは軽運動などです。粟島はその地形特性より、アップダウンがあり、かっこうのトレーニングの場です。皆、いつもよりちょっと余計に食べたこともあり、運動に励みました。上り坂に、すぐに筋肉痛が出る隊員もいれば、翌日になっても出ずに、他の隊員からあさって頃出るのは老化現象の一つと、冗談を言われる場面もありました。なお、広報の私は隊長よりマンツーマンでロープワークの特講をしていただきました。
 
 午後6時夕食。鯛や、ぶり、など新鮮で、素晴らしい海の幸を堪能しながら、当日の反省会、翌日の打ち合わせと、隊員の相互の親睦が図られました。航海訓練では、実際の操船等の訓練だけでなく、こうしたことも大きな目的なのかもしれませんね。
 その後、島の漁師さんや、船舶関係者、その他馴染みな方々も加わり、意見交換会がなされました。楽しい雰囲気のなか、勉強になるお話をいっぱい伺いました。

 翌日は、早い隊員は午前4時30分、皆遅くとも6時には起床し、港へと散歩。大謀網漁船の帰港を待ちました。通常、午前7時には帰航するものの、定刻を過ぎてもいっこうに姿が見えません。すると、漁師さんの家族より、「船より大漁で帰港が遅れている。おにぎり作って港で待っているように」との、連絡が入ったと。港は大漁の知らせに、一気に盛り上がります。
 私たちは、いったん民宿に戻り、朝食をいただきました。イカのお刺身は美味しく、皆いつもよりまた余計に食べているようでした。
 荷物をまとめたり、2日目の活動の準備をしているなか、漁船が帰港しました。見事な鯛、ヒラメ、すずきや、ぶり、すごい量の魚が次々と荷揚げされました。漁師も、仕分けする人も、観光客も、島の人も、皆、活気に包まれていました。

 この様子をしばらく見学したあと、海岸清掃を実施。今回は危険物等の漂着は確認されませんでしたが、隣国のものと思われるポリタンクや、漁具などがいくつか漂着していました。
 
 お昼は、炊き出し演習です。家庭での調理と異なり、大量の食事をどんどん作っていかなければなりません。皆、それぞれの役割につき、協力して実施しました。なお、隊員には、新潟を襲った2度の地震(中越/柏崎)の際の炊き出しボランティアを行った経験ある者が数名おり、リーダーとなって指導にあたります。 

 午後2時半、粟島出港。所要1時間50分で新潟港へと帰港。皆で協力して、運行後の作業を手際よく行いました。隊長から、訓練の終了の挨拶あり、今回の良かったこと、また、できなかったことなど、評価し、次の活動につなけていきましょうと、皆で確認しました。

 粟島の新鮮なお魚や、美味しくて体によいと評判の干しわかめ、そして、何よりも、楽しくて、あったかな思い出という、お土産を持って皆、家路につきました。
  

訓練

図.わしかぜ229訓練

訓練2

図.わしかぜ229訓練2

訓練3

図.わしかぜ229訓練3

フェリー歓迎

図.フェリー粟島を歓迎する漁船

放水見学

図.フェリー粟島を歓迎する漁船2(希望者乗船可能)

粟島では大謀網の見学もできるそうです。NPO新潟海難救助隊も一昨年経験させていただきました。

図.粟島名物・わっぱ汁(わっぱ煮)

*地元で獲れた新鮮なソイ、メバル、ハギなどを焼き、熱く焼いた石を入れた「わっぱ」という器に入れ、味噌を溶いて作ります・・・どんな魚に当たるかも楽しみです・・・本当においしいです

軽運動

図.軽運動して体力の確認

粟島の景色

図.粟島の景観

夕食の鯛

図.民宿の夕食(鯛の刺身)

海岸清掃

図.海岸清掃

ポリタンク

図.漂着したポリタンク文字

 

 皆さん、お疲れ様でした。そして、島の皆さん、本当にありがとうございました!!

 

平成20年5月5日
広報


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