韓国総領事離任のあいさつ
 

 韓国総領事、議場で離任あいさつ(新潟日報2007年3月6日より)

 金光圭・駐新潟韓国総領事が5日、県議会の本会議場で県議に対し、離任に当たってのあいさつを行った。外交官が議場で発言するのは初めて。金総領事は、新潟が韓国とさらに交流を深める意義を訴えた。
 冒頭、金総領事は「新潟県は(韓国の貿易相手として)国単位でみても50位台のレベルで、大きな存在。(新潟には潜在力があり)今の2倍の貿易量にすることができるだろう。アジアの時代、新潟は『裏日本』ではなく『表日本』だ」と持ち上げた。
 その上で(新潟、ロシア、韓国を結ぶ)日本海横断航路も実現する。経済使節団を派遣し『何が売れるのか』などを検討する必要があるのでは」と助言した。
 終了後、金総領事は報道陣に対し「議場であいさつする機会をいただき光栄。限られた時間だったので、一番大事な話に絞った。やはり大事なのは経済関係だ」と述べた。安倍晋三首相の従軍慰安婦の強制連行に関する発言については「(本国の)政府が対応すること」と、言葉少なだった。
 初めて議場に外交官を招いたことについて、渡辺惇夫議長は「一定の意義はあったと思う。今後も積極的に外国との友好・親善活動を進めたい」と語った。
 一部政治団体が抗議していたことから「混乱回避」のため、あいさつは一般傍聴禁止で実施。県議会棟は県警が20人体制で警備し、ものものしい雰囲気だったが特に混乱はなかった。
 あいさつには県議60人中、抗議の意思を示す数人を含め、11人が欠席した。

以上

 韓国総領事の離任のあいさつは残念ながら一般傍聴が禁じられました。そのため、その様子は新潟日報記事などから、ようやく知り得るところです。さて、総領事は新潟の経済面での重要性を述べたうえで、新潟県に日本海横断航路実現に向けての助言を行ったようです。本会議場という公の場で外交官がこうした行為を行うことは全国的にも極めて稀なケースのようであり、今後にいたり賛否あるところと考えます。しかしながら、政府の所掌である事項については、しっかりと一線を引かれた姿勢に、筆者は当然のことながらもよかったと思いました。
 日韓には二国の国益に関わる外交問題がいくつかあります。わたしたち海救隊が関心をもち、地域民間ボランテアとして活動させていただいているものに限っても、竹島問題、EEZ境界線や違法操業などが挙げられます。当然、私たちの関連分野以外にも問題があるわけです。
 そして、これらが自分たちの目先の利害のみにとらわれることなしに、未来をも踏まえた視点で論じられていくことを強く願います。
 私たちもボランテア団体としての範囲において、今後も自分たちができうることを考え、行って参りたいと思います。
 今後ともどうぞよろしくお願いします。

NPO新潟海難救助隊広報


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