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★バレエの美神

2003/02/17(Mon)  仁菜 美神たちに会いました☆*"°

15日の「バレエの美神」観てまいりました。
本当に美神ぞろいでした。「海賊」に続いてこの公演て、美味しすぎます。
尤も、オケもセットもコールドのダンサー達も、レニングラード国立の使い回し(失礼)なので、うまく運んだ感はありますが、それにしても良いプログラムで大満足でした。

オープニングは「眠れる森の美女」のローズ・アダージォから。
王子達はもちろん、シヴァコフ、クリギン等レニ国のboysでセットもあり豪華でした。エフセーワはこの来日公演が初のオーロラらしく初々しかったけど、私的にはもう少し手をなんとかしてほしいなぁ〜と思いました。(だって、ワガノワでしょ?)

パ・ド・カトルは、シェスタコワ、ペレン、ハビブリナ、クチュルクで、伝説の4人のバレリーナの踊りだから色々言いたいけど、なにしろ生ではトロカデロのしか観てないので(笑)エラソーなことは言えません。4人はそろって美しく踊っていましたが、ペレンのメークはちょっとケバすぎると思いました。

やはり素晴らしかったのはザハロワのジュリエット。本当に美しく、あのプロコフィエフの美しい音楽にあった流れるような踊りで、全幕で観たいと思いました。7月のジゼルが今から楽しみです。

フィリピエワとマトヴィエンコのドンキはノリノリで、フィリピエワはアダージォのバランスが長く、拍手を浴びてました。バランスで拍手をもらうほどすごいのはニーナ以来です。32回転もすごく高速でダブル入りで決めてました。マト君は回転技がますます冴えてきたようです。(君に足りないのはメーク技術だけだ! 今日は眉が薄すぎだよ)

レドフスカヤのシルフィードはしっとりと美しく、やはり全幕で観てみたいです。コールド付きでシルフの森のムードたっぷりでした。

オーレリア・シェフェールとクリス・ローランドのシンデレラはマイヨー版の本公演唯一のコンテンポラリーで、モンテカルロバレエのシンデレラを見損なった私には新鮮というか、??というか。ベルニス・コピエテルス負傷のため LA BELLE が観られなくて残念。

プリセツカヤとジュドの牧神は、なんと言ったらいいのでしょう? ジュド様についてはるなさんにおまかせしますわ。プリセツカヤはもう、「瀕死の白鳥」も踊らないのでしょうか? 他の演目(例えばイサドラとか、アンナ・カレーニナとか)もう一度観たいです。フィナーレは女神というより女帝でしたね。

マハリナのライモンダはエキゾチックで素敵でした。あの音楽も好きだし。相手役のマト君は、急な代理で、何とかこなしてましたが、「青臭い」ジャンという感じは否めず、そんなんじゃ、ライモンダはアブドゥラーマンにもってかれちゃうわよ〜というのは酷かしら?

何と言っても女性No.1の美神はヴィシニョーワでした。あのチャイコフスキー・パ・ド・ドゥの曲が今日も頭の中を回ってます。本当に圧倒的なテクニックと美しさ!キーロフは安泰ですね。

そして最後にイヴリン・ハートとルジマトフの「ジゼル」第2幕。
後半のルジ(アルブレヒト)百合の花を持って登場から始まりましたが、全幕で観た以上の感動を味わいました。
「海賊」とは全く違うルジ。心ならずもジゼルを死に追いやったことへの後悔と贖罪の念を全身で表し、涙が出ました。うまく表現する言葉が見つかりません。この舞台は現世ではなく、死の世界でした。最後にジゼルのお墓へ這っていく所まで、いえ、カーテンコールまで、ルジのアルブレヒトに共感して泣いてしまいました。こんなジゼルは観たことがない、他の誰にも演じられない舞台でした。彼こそ舞踊の神そのものです。

本当に素晴らしい美神たちに会えて、光藍社さん、ありがとう、
という公演でした。私もやっぱりロシアバレエ(キーロフ)が大好きです。

2003/02/17(Mon) カオル 帰りました

2/12の「海賊」については、少し書いたので、14日から16日の「美神」公演に関してこれまた少し書きますね。

99年に行われた同公演をわたしは観ておりませんが、今回のこの公演、いわゆるガラ公演という形で行われた舞台で、久し振りにとても感動しました。ガラ公演での今までの自分の中のベストは88年の世界バレエ・フェスティバルと91年の同公演で、この頃は自分もまだまだバレエ観始めの頃だし、今とは色々と状況も違うのですが、それでも、それ以来の感動的な舞台でした。ルジマトフのファンだから、彼が出ているからってのももちろんありますが、それを差し引いても(って完全に差し引けないって何度も言ってるぞ>自分)大変に良い公演だったと思います。

一つ一つの演目について詳しく書ける気力が、今はあまり出ないのですみません。でもでもおのおの言いたいことはたくさんあります。なのでなるべく早いうちにきちんと書きますね。
ただハートとルジマトフの「ジゼル」に関しては、どう書いたらよいのやら、今から途方にくれています。あんな深遠な世界を現実に現出させることができるのだ、本当にそんなことが可能なんだと驚愕するのみです。なんかオーバーなこと言ってるな、と思われる方も多いかと思いますが、わたしにはもうそうとしか言えない。きっとこれから先ずーっと、この時の舞台を思い返す度に(今も鼻の奥がじーんとして涙が滲んでくるの)たとえ観た直後の感動が薄れていったとしても、なんらかの「想い」を甦らせることができる、文字通り稀有な舞台だったと思います。
舞台は一瞬、一期一会ではありますが、そういう意味では永遠のものなのかもしれません。

2003/02/17(Mon) 17:07 カオル レスです〜
仁菜さん

「美神」公演のレポ、ありがとうございます。エフセーエワ、ペレンに関してはわたしも全く同感です(笑)。どちらも違う意味ではありますが、要研究ですよね。
ザハロワに関しては、わたしは最早彼女もファンモードでしか観られないので、なかなか公平に語れません。ジュリエット、よかったです。
フィリピエワは仁菜さんが観られた15日の調子が一番よかったようです。
レドフスカヤは、大変素晴らしかったです。良いバレリーナですよね。
「シンデレラ」はこのクラシックだらけのプログラムの中、一つだけモダンではありましたが、わたしは楽しめました。
プリセツカヤはもう観られるだけで良い、という境地に達しております。ジュドは素晴らしかったです。物憂げで、エロティックででも猥雑な感じではなく、本当に素敵な牧神でした。
「ライモンダ」マハリナは、いかにも自分の得意役、といった風情で立派でしたが、ジャンのマトヴィくんは「ドン・キ」のお疲れもあるのか、色々な意味(笑、とつけるとマハリナに失礼だがしかし、やはり、笑)で荷が重い感じがしました。
ヴィシニョーワは、すごかったですね!コルプも一応がんばってましたが。今回の彼女に対しては色々思うところがありますので、また後ほど。
「ジゼル」に関しても全く同感です。素晴らしかったですね。
わたしも、光藍社さん、そしてダンサーの皆様、ありがとう!という気持でいっぱいです。

2003/02/17(Mon)  るな 抜け殻状態です。

「美神」が終わってしまって、あまりの感動の3日間に今はただ抜け殻のような状態でおります。

>カオルさま
お会いできてとても嬉しかったです。いろいろお話しもできて楽しい時間を過ごさせていただきました。
ルジ様とハートさんの「ジゼル」は素晴らしかったですね。どう表現していいのか適切な言葉が見つかりません。連日感銘を受けましたが、個人的には最終日の舞台には特に深く感じるところがありました。魂を込めて舞うというのがどういうことなのかを見せていただいた気がいたします。圧巻です。

>仁菜さん
せっかくご指名していただいたのに、まっとうな感想を述べることができません〜(涙)月並みな表現しかできなくて恐縮ですが、ジュド様の「牧神」、もう素晴らしいとしか言いようがなくて‥‥。
パリ・オペがリリースしている「ディアギレフ」のビデオに収録されているものとは随分官能度が違うのです。まさに今のジュドならではの演技だと思います。
15日の舞台では、本来ニンフとは腕以外の部分を触れ合わないジュド版の「牧神」なのに中盤でプリセツカヤさんのウエストを一瞬ぐっと掴んで正しい方向に導いた姿に目を見張ってしまいました。凄いサポートだと感動でした。
ラストのキスシーンもとてもエロティックで‥‥こういう舞台を続けて見てしまったら、なんだか体に力が入らなくなります〜〜(笑)

2003/02/20(Thu) びあんこ ルジさま初鑑賞♪

>カオルさん
ご挨拶が遅れて失礼しました、15日の「美神」公演にて、ルジさまのアルブレヒトを鑑賞させていただきました。
はー、すばらしいおみ足ですのね、そして猫科の方らしく、跳躍も凄くてなおかつノーブル。
私も、映像で垣間見た「ドン・キ」「海賊」のイメージしかなかったせいか、意外なほど(こういう書き方は長年のファンの方には失礼ではありますが)アルブレヒトがお似合いで、ハートの絶品ジゼルとともに、夢幻の世界に引き込まれてしまいました。
最後は、荒い息がはっきり聞こえて、どうすりゃいいのー状態!
死ぬまで踊らされるところをジゼルに救われたという役柄ですから、息が荒いのは当然とはいえ…、前の席で得しました♪

うーむ、こうなると7月の「オテロ」がますます楽しみですね。
ルジ様の脚にジュド様が脚をからめて、キャー(すみません、腐れ頭なので)♪ 楽しみでどうにかなりそうですわ!

2003/02/21(Fri) カオル 
びあんこさん

初ルジの感想ありがとうございました。ハートとの「ジゼル」はルジ・ファンにとってまさに奇跡のような舞台でありました。
わたしもルジマトフのアルブレヒトの生舞台は2回しか観たことがありません。「ドン・キ」「海賊」のイメージが先行するのもある意味仕方がないことだと思います。93年あたり、一番おびただしく来日していた頃、いわゆるガラ公演では、彼の「ドン・キ」がだいたいいつもトリでしたし。当時から、みえをきって観客を乗せまくっていたからなあ(笑)。それがやっぱり彼の一つの重要な個性ですし、今回の「海賊」を観て、わたしにとってのアリ≠ヘやはりルジマトフでしかあり得ないとも改めて思いましたしね。
しかしいわゆる王子役、が合わないかというと全くそんなことはなく、正統的なキラキラと輝かしい王子様では、今よりずっと若い頃からすでにそうではなかったのですけれど、彼、独特の少し翳りをおびたしかし、美しい王子様をやっておりました(「くるみ割り」「白鳥」「眠り」等等)。
「ジゼル」2幕のアルブレヒトは特に、陰影表現が自然にできる彼には得意演目のような気がします。(とわたしが勝手に思っているのですが)
荒い息、聞こえましたですね〜。普通のダンサーだったら、あそこまでぜーぜー、させるのはみっともないのではないか、と思いそうなものですが、彼は全くアルブレヒトそのままでしたね。

2003/02/27(Thu)  あすわ いよいよ3月
おひさしぶりです。

今さらながらですが、「美神」公演、この手のガラ公演としては近年にない出来、というカオルさんのご意見に賛成。
「牧神」と「ジゼル」の第2部にはおおいに期待していたのですが第一部には実は最初あまり期待していなかった。あちこちからスターを呼んでGPDを並べるだけ、のガラには感心できなかったのですが、今回は面白かったです。
一番印象に残ったのはヴィシニョーワでしょうか。若いころの舞台写真とか、パリでキトリを踊った時の賛否両論など聞いてあるイメージができていたのですが実際の彼女はちがった! 次元の違うテクニックはもちろんしっとりした大人の女性を感じさせてくれて本当に驚きました。今の彼女だったら出来ない役はない気がします。
あの出演者で生オケつきであのお値打ち価格。これを機にライバルのNBSも少し考えてほしいものだわ。

ザハロワの新国ニキヤも見たかったが、もっと見たかったのがスタダンのバランシンやロビンスプロ。 日本ではめったに見る機会もないので見たかった〜。とくにバランシンは観客も見る訓練しておかないとその美は感じ取れないと言われています、訓練不足もはなはだしい私は「ジュエルズ」の前に見ておきたかったのだが・・残念。

さら今年の夏にはラカッラが牧バレエ団でノートルダムドパリを踊るのですね。プテイと和解したようでなにより。彼女には純古典よりもプテイ作品を踊ってほしいです。

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★「バレエの美神」テレビ放送感想

2003/04/07(Mon) チカコ 「美神」TV放送の感想で〜す!

>カオルさま
TVの前に正座して、ヘッドホンをして観劇いたしました。今回放送された分だけですが、感想を少しだけ。頭の半分では、赤い竜巻が回っていますのでご容赦くださいね。(笑)

先ず、インタビューです。ルジ様のヘアーに感動いたしました。あれはパーマ? 素敵ですねぇ〜。ジゼルのときは、ひっつめていらっしゃるのですが、こちらの方が私の好みでございます♪

ヴィシニョーワ好きです。まず彼女の外見が、すっごく好みです。私もローザンヌの「カルメン」は、よく覚えています。ゲストかと思ったもの。完全版の「チャイコフスキーPDD」を楽しみにしています。

ザハロワは、初めてでした。ジュリエットの縦ロールで、いまいちかなぁと思いました。(外見から入るの、素人?)あの足は綺麗ですね〜。「ほぉ〜〜!」っと声が出てしまいました。あのスリットは、彼女の足を効果的にみせていますね。おまけにウエスト、細っ!スタイルのよさに加えて、情緒あふれる表現力をもったバレリーナだと思いました。

フィリピエワの「ドンキ」は、かっこいい〜!!マトヴィにはもうちょっとしっかりして欲しい…。いつまでも姉さんに甘えていてはいけませんよ、といいたくなりました。マハリナと踊っているときの方が、しっかりしていたような気がします。彼は、ルックスもスタイルもよくジャンプ力もあるのだからがんばって欲しいです。細かいところが気になるのです。

マイヨーの「シンデレラ」は、あそこの場面だけだと地味に見えてしまってかわいそうですね。衣装も白だけですしね。全幕でみるともっと二人の嬉しさみたいなものが、泣きたくなるくらい切なく見ているものにも伝わってきたように思います。

「ジゼル」は、少しだけ。ノーカット全幕で、観たいですね〜。あれだけでは、不満だけ残ってしまいますね。おまけにブツブツ切れているの。イヤ〜ん!まず、ルジ様のお帽子に、「ん?」。これって、ルジ様だけ?ルジ様のアルブレヒトのお衣装は、ほんとうに良くお似合いです♪お若い頃と変わってないですね〜。実は、お相手のイブリン・ハートの踊りは、お顔が苦手で今まで避けていたのです。(ファンの方、ごめんなさい)今回は、逃げずにみることにいたしました。(ドキュメンタリーの映像は、観たことがあります。ルグリが写っているのです)彼女はジゼルになりきってしまうのですね。踊りにのめりこむタイプだとは思っていましたが、本当にジゼルになってしまうのですねぇ。すばらしかったです。TVではわからないけれど、靴の音はしないのでしょうね?!軽くってひたむきな感じで、好みのジゼルでした。さてルジ様ですが、決めるところは、思いっきり決めるのですね!ルグリファンの私には、少しやりすぎかなぁ〜っと思われましたが、カオルさまは公演中に何回か卒倒されたでしょうね?それから、ルジ様がお花を扱うところが好きですのよ。ユリをばら撒くところ、絵のようですねぇ〜。そうそうミルタに許しを請う場面でイヤイヤをなさっている?ここも卒倒場面ですね?!(笑)ノーカット版を見るのが楽しみです。12日は、東京にいくので留守録になるので不安ですが…。

2003/04/08(Tue) 仁菜 「美神」 on TV

>チカコさん (あすわさんも)
正座してご覧下さったなんて、感激です。(私がお礼言うのも変だけど、僭越ながら、カオルさん、そして超ズーズーしいんだけどルジ様に成り代わりましてお礼申し上げます)
私はTVの真ん前に陣取って録画しつつ見ました。半分寝ころんで。(ルジ様ごめんなさ〜い)

お帽子のアルブレヒトは私も他で見たことがないので、生で観た時感動でした。ステキでしょ?でも、それを脱ぐ時がカットされてる〜!悲しかったですわ。

ルジはたいていカーリーヘアーです。「タンゴ」等ではそれをポニーテールのように後で結んでます。髪の長さで雰囲気が違いますが、私はやや短めが好き。でもルグリのような短髪にしたことはないですね。(似合いそうにない)今回ビデオで見る限りでは少し長いですね。キレイだからいいんだけど。美しければすべてよし。(びあんこさ〜ん、無断借用ごめんね)

彼、なにげにオシャレで、元々何着てもステキなんだけど、知らん顔してどうすれば自分が一番美しく見えるのか知ってるような気がします。スタイリストついてるのかしら?

ノーカット版が早く見たいですね。でも我が家ではハイビジョン見られないのでBS放送の5月まで待たねば。
クラシックPDDは著作権の関係で放送が難しいかもしれませんよ。バランシン財団がうるさいようです。(19世紀以前に著作権なくて良かったわ。チャイコフスキー始めバレエの曲がいくらでも使えて)

同じ「眠り」でもヴィシニョーワはさすが上手いですね。やっぱりマールイのダンサーとは格が違うわ。キラキラオーラが見えます。

ザハロワも素晴らしいでしょ。私はあのヘアスタイル好きだけどな〜 フォンティーンもあんな風な髪型だったような?

ハートは若い頃のビデオではきれいなんですけどね〜 ルディエール程の華やかさはないかもしれないけど、でもあの幽玄の世界はジゼルにふさわしいと思いました。あ〜もう一度生で見たい。
でもルジの「ジゼル」全幕のビデオはないみたいなので、これだけでも貴重品です。いつでも(今の)彼に会えると思うと。
夏のドンキやヌレエフ・フェスも撮ってくれないかしら、NHK。

2003/04/08(Tue) カオル TVの力
いや〜、改めて偉大だと思う今日この頃。普段そんなに好きじゃないけれど、こういう時はあってよかったと思います(笑)。

チカコさん

赤い竜巻がまだ頭で回っていらっしゃるというのに、わたしのリクエストに答えていだたいてありがとうございました。いや、全然長くないです〜。嬉しいです。
ルジのインタビュー、もしかして日本のTVで流れるのは初、かもしれません。素敵すぎ〜(すみません…)。髪型はわたしが見始めた10年ぐらい前から、いつもああいう風に自然とカールしているので、わたしは天然なのだと思っておりましたが、改めて問われるとその真偽の程はよくわからないのでした。でも時間がなさそうな彼がわざわざいつも美容師さんにカールしてもらっているとは、とても思えないので天然なのではないかなあ。

ヴィシニョーワ、綺麗でしょ?(ってわたしが言うのも変ですが)。この公演で一段と綺麗になっていたのです。チャイコフスキー・PDDの方は完全版でも放送されるのかどうか、目下のところわかりません。バランシン財団に関しては、わたしは思うところが色々あってとてもここでは書けませんが、わたしも仁菜さんと同じで、完全版でも放送は難しいと思います。
バランシン財団のやっていることは、本当にミスター・Bが望んでいたことなのだろうかと、でもちょっと書いてみたりして。
多分、やらないだろうな、と思って見たらやってくれた!だったらいいのにな〜と切に思うのでした。あのヴィシニョーワのチャイコフスキー・PDD、チカコさんにも見ていただきたいわ。

「ジゼル」の感想も嬉しいです。ハートのジゼル、お察しの通り、足音ひとつしませんでした。しかしこれは彼女のトゥシューズが少し特殊なものであったからだと思います。なので、フルポワントで立つところも、少しドゥミのように見えますね。ご自分が踊られる方には、ちょっと不評かもしれません。しかし、わたしは彼女があのお歳で(といっては失礼かもですが)彼女ご自分のジゼルを極めるための、それが最良の選択であったと思います。実際ウィリそのもの、というかそれ以上の何かでした。
ルジの『やりすぎ』わかります(笑)。多分彼はそうなってしまうのだと思う。わたしは彼の、それ、が好きというところもあるんですね。しかし、今回映像で改めて見てみて思うところが少しありました。もちろん、十分すぎるほど素敵だし、感動的だったのだけれど。

わたしは幸運にもパリでルグリとイレールのアルブレヒトを観る事ができました。パトリス・バール版は途中ちょっと苦手なところもありますが、ラストシーンは大好きです。静謐として美しいですものね。それに比べると花を撒き散らして墓に取りすがるアルブレヒトは、ちょっとオーバーかもしれない、と思えたのでした。生舞台を観たときは、こちらも思いっきり入り込んでいるから、そんなことを思う余裕はまったくなかったのに。はい、そしてチカコさん、お察しの通りもちろん魂持ってかれてました(笑)。
うーん、映像ってすごいな、自分の視線ではないという、その点で結構冷静に見られるから。
あ、でもこれはブツギリのせいもあるのかなあ。通しで見せられるとまたどうなるか、わからない自分ではあります(笑)。

2003/04/08(Tue) あすわ 感想の感想
>カオルさん

美神映像、見せていただきました。
あのガラには私も感動したのですが、映像になってTVの箱に映し出されるものはやはり別物という感じがします。冷静になって見る分真実が見えてくるといおうか。
幕開けのオーロラ姫の足の太さにも唖然。かなり田舎娘入っていてロシアのひまわり娘ではあってもオーロラにはとても見えないわ。
他をカットするならばあれこそカットしても良かったわ〜。

それからカオルさんがおっしゃっていたアルブレヒトの最後のシーンですが、パリのバール版でもダンサーによって違う演じ方をするようです。イレール、ルグリは舞台の中央でひざまづき微笑を浮かべましたが、エトワールでも倒れこみ型のラストを選ぶ方もいるようです。あくまでダンサー個人の解釈でしょう。

日本で見る「ジゼル」は圧倒的に倒れこみ型ですね〜。ガラ公演で部分のみ上演ということもあってルジマートフも一層濃いはげしい演技をしたのかしら。
私は嘆き悲しむばかりでない終わり方のほうが好き。編曲のしかたもあるでしょうけれど、しずかな音楽、しずかなポーズで幕、余韻の残るそんな「ジゼル」をもう一度見てみたいです。

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