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★2003年 第10回世界バレエフェスティバル

[1107] フェスAプロ、「ドンキ」「ジゼル」感想  えんじゅ 2003/08/08(Fri) 10:08

バレエフェスレポ募集していらっしゃるとのことなので、ごあいさつがてら出てまいりました。いつも余りにミーハーかつ勝手なことしか書けないので、実はちょっと遠慮してました(^^;拙サイトにも好き勝手な長文(演目によっては短文)感想は載せておりますので、よければ読んでやってくださいませ。

「優しい嘘」は、ギエムに圧倒されました。あの身体、あの動き、百年に一度のスーパーバレリーナという呼称に納得。ニコラも頼もしくサポートしてて、とてもかっこよかったのです〜 三月バヤでは会えなかったので、元気で素敵な彼が見られてラッキーでした。不精ひげも可愛かった(笑)
ただ、タイトルやプログラムにあったストーリーと、踊り全体とに何となく違和感。オルフェオとエウリディーチェの話だそうですが、「優しい嘘」っていうのは何なのでしょう?「振り返らない」という約束? うーん、よくわからない。全体的に、激しく慟哭するような感じでした。

「マノン」は、ヴィシが小悪魔的な魅力。彼女の身体やテクニックもすごいですね。でも、それだけじゃなくて、しなやかな色っぽさがあって、誘惑しながら、自分も恋におぼれていく感じが出ていたと思います。ただ、わりと長身ですよね? リフトのときはマラホフがちょっと大変そうに見えてしまったのでした。

ワタシ的にはAプロでは気に入ったのは、もちろんオーレリ&ルグリの「シルヴィア」ですが、その次はステパネンコ&ウヴァーロフの「ラ・バヤデール」でした。とても丁寧にしっとりと踊っていて、しかもテクニックも危なげなく、幻想的な世界に思いきり浸ることができて楽しかったです。

このコンビの「ドン・キ」全幕も楽しくパワフルな公演でした。特にステパネンコねーさまはスゴイ(^^; あとはウヴァーロフがもっとはじけてくれるとなお楽しかっただろうな〜 彼も本当にきれいなダンサーで、見とれてしまいます。

一昨夜のフェリ&マラーホフの「ジゼル」も、カーテンコールが4,5回も続いて、一階はスタンディングになっていました。 フェリの全幕ジゼルは初めて見たのですが、私はついマラホフを追ってしまいます。いつみても彼自身が妖精のようですが、今回は彼の嘆きの表現も印象的だったのでした。

[1112] バレエフェス Bプロ GORAN 2003/08/10(Sun) 23:52

はじめまして。本日Bプロを観てきたので、ちょっと感想を。

全体的には楽しめましたが、期待はずれはボリショイ組でした。
「ラ・シルフィード」はもともと来日予定だったルンキナを想定してのキャストとはいえ、アレクサンドロワにはもうちょっと叙情的に踊ってほしかった。やたら元気の良い人間味溢れる妖精でした。この人は、まだ経験不足ですね。代役感は拭えませんでした。
あと、ステパネンコ組の「ライモンダ」。ステパネンコ、ヴヴァーロフ両名とも、技術的に甘く、不調そうでした。大柄の為に、神経が爪先まで行き渡ってないと、目立ってしまうのが残念。

ヴィシニョーワ・マラーホフの「チャイコ〜」については、素敵でしたが、ヴィシニョーワがバリエーションで、テンポをずらして踊っているのが気になりました。それはそれで良いのですが、バランシンスタイルではないような気がします。なんとなく「ロシアっぽい」パ・ド・ドゥになっていました。

その他については満足です。ただ、コホウトコヴァとウルレザーガはパートナーシップ的に合わないような気がしました。ウルレザーガがホセ・カレーニョとかにヘンに触発されて演技過剰になってたからかもしれませんが。
個人的にはやっぱりオペラ座組は凄い!とどのカップルも感動しました。

[1113] バレエフェスBプロ楽日 えんじゅ 2003/08/11(Mon) 00:07

バレエフェスBプロ、無事に終わりました。きのうがマチネ&ソワレと2ステージですから、さすがにお疲れの見えるダンサーも。でも、大半はとても元気で、更にすごかったのでした。リクエストのあったものを先に簡単にご報告。

「小さな死」、三年前にカオルさんもごらんになってますよね? あの時もステキでしたが、今回も鮮やかで瑞々しい舞台でした。オーレリは知的でしなやか、魅力が増していますね。
カオルさんの「復活おめでとう」の気持ちは、観衆も、ルグリも共有していましたよ(^^) Aプロでもそうでしたが、カーテンコールに応える時間がルグリにしては長くて、毎回ちゃんと舞台の両サイドにいってレベランスするのです。日本の喝采をじっと味わっている二人を見ていると、こちらも胸が熱くなったのでした。

ヴィシニョーワ&マラホフの「チャイコ」は、いかにもヴィシ、いかにもマラホフという感じでした。ヴィシニョーワ、おっしゃるようにさほど長身ではない(前にも伺った気がします、ごめんなさい)けど、腕がしなやかに長くて、強靭にしなる強い枝を連想しました。音のとり方も、先へ先へと進んでいくようで、爽快さがありました。
 マラホフは相変わらずふわりと高いジャンプ、音のしない着地で、少しゆったり目の、彼らしい優雅な踊り。

ジル・ロマン「ヨカナーン」
舞台上手にビアズレー描く「サロメ」の巨大な絵。下手手前には、半月刀(?)を立てかけた木の切り株。斬首台らしい。ロマンは、白シャツに黒い細めのネクタイ、黒パンツ。
ベジャールの振りは私は余りツボにこないようで、よくわからないのですが、毎回勝手に想像して楽しんでおりました。楽日は、前世の記憶から抜け出せずに苦しむヨカナーンの生まれ変わり、のように見えました。
最後は、自ら斬首台に首を差し伸べてはみるのですが、やがて起き直り、激しくサロメの絵に向かってジャンプ。ばりっという大きな音を立てて、一枚絵をぶち破って消えていきます。

そうそう、Bプロ報告ならこれは落とせません!
Aプロで純情美青年(勝手に命名)だったバランキエヴィッチくんが大変身でした。ロマンと同じようないでたちながら、めがねにひげまでつけて、ブレル作詞の「レ・ブルジョワ」でに乗って、見事なやさぐれぶりを演じました。意味は「昔ブルジョワを馬鹿にしていたのに、今は馬鹿にされるようになっちまった」ということだそう。ブルジョワというよりは零落した感じだったけどな。振付はくだけてましたが、2回転やバレエのステップも入っているんですよ。最後はタバコをくわえて「火ない?」と問いかける仕草がお茶目でした。

[1117] 今日からガラです シルヴィ 2003/08/13(Wed) 11:00

レスを頂いたのに遅くなり、ごめんなさい。
夏休みで子供達が家にいるとパソに向かう時間がいつもよりも減ってしまって。m(__)m

>わたしにとってバレエ・フェスは88年の第5回と91年の第6回がやはりダントツに印象的でした

カオルさんは5回と6回が特に印象深いのですね。私もその回は大好きです。
第1回からで私が一番思い出に残るフェスは1985年の第4回なのです。
このフェスはTVで放映されましたけど、生舞台の感動を画像で伝えるのは難しいですね。
ドミニク・カルフーニとデニス・ガニオの失われた時を求めてを初めて見て、全身鳥肌になって
大感激した思い出のフェスです。この二人のカルメンも本当に素晴らしかったです!
そして、デマチしてその感動とお礼を一生懸命お伝えしたら、カルフーニに抱擁されました。
フェリやガスカールの日本デビューもこの第4回でしたし、若きP.デュポンとルディエールとの
衝撃的な出会いもあって、それがきっかけで、長いオペラ座はまり道に突入したのでした(笑)
何だかとっても古い話で恐縮です。

バレエフェスBプロは、オーレリとルグリの小さな死が、二人の間に強い絆や人間の愛を
ひしひしと感じて涙が溢れて困りました。ブラヴォー。照明も大変効果的でした。
オペラ座組(元も)はどのペアも芸術的なバレエを披露して、ファンとして誇らしかったですわ。

驚いたのは、アマトリアンとフォーゲル。フォーサイスが二人のイン・ザ・ミドル…を誉めていたとフランクフルトバレエファンから聞いても、Aプロのジゼルがごく一般的な出来だったので、全く期待していなかったのですが。。。いわゆるこの演目のユニセックス固定観念を一気に取り払った、スタイリッシュで強烈な個性。
オペラ座の特許だと思っていた古い考えの私を、目から鱗で唸らせてくれましたわ(笑)。
若さって勲章だと思いますし、これはこれで素敵なイン・ザ・ミドル…でした。

[1121] はじめまして。 スプモーニ 2003/08/14(Thu) 02:30

カオルさん、はじめまして。

前から覗かせて頂いてたんですが、今日ガラを見てきたのでレポを兼ねつつ初カキコさせて頂きます。

まず、ガラに参加する予定だったフラッチが急病で来日できなくなり、変わりにBプロのみ出演予定だったマルセル・ゴメスが、バランシンの『フーケアーズ』のソロを踊りました。ほかにもルテステュ・マルティネズ組が、アニエス嬢の急な発熱で『ドリーブ組曲』のアダージオ部分のみの披露になったり、ルグリのソロの演目が『カルメン』から『エンジェル』に変わっていたり(←これは残念でした!!)と、けっこうな番狂わせがありました。

アニエス嬢はさすがにいつもの冴えはないものの、きちんと踊りきってくれてホッとしました。そして彼女自身がデザインしたという衣装がとても素敵でした!!上半身はブルー系のストライプ(チェックかな?遠かったのでちょっと曖昧です)の生地で、スカートもブルー系のふんわりしたタイプのもの。ジョゼは同じストライプのジャケットのようなデザインのものに白タイツという
爽やかで新鮮味のある衣装でした。センス良いなー、という感じです。肝心のマルティネズの振付は古典作品に忠実に作った、きれいなパ・ドゥ・ドゥといった感じでしょうか。

ほかにもギエム・ルリッシュの『アパルトマン』やフェリの『じゃじゃ馬馴らし』など素晴らしかった演目は沢山ありますが、ド肝を抜かれたのはラストのローホ・カレーニョの『ドン・キ』です!アダージオの後半で、男性の手を取りながらぐるっとまわってアティテュードで手を離しバランスをとるところ。普通二回繰り返すところを一回目でバランスをとったまま二回分キープしてしまいました!!軽く10秒はあったと思います。そのあいだホセはやることなしです(笑)。そして32回転では3回に一回トリプルをいれつつ後半はダブルを連続でこなし最後はトリプルでフィニッシュというすごい変則グランフェッテをみせてくれました。

さすがにお祭り騒ぎという感じもあって荒削りな部分もありましたが、充分に観客を沸かせていたと思います。ローホは前評判ではロイヤルきっての演技派ということだったので、超絶技巧もこなすと分かり、うれしい裏切りにあった感じです。今度はぜひ演技力のほうを発揮できる作品で観てみたいです。

と、初カキコなのに長々と書いてしまい申し訳ありません。
まだ余韻が残っているのでつい熱が入ってしまいました(笑)

また遊びに来させてください。では、失礼します。

[1122] 新しい「インザミドル」 あすわ 2003/08/14(Thu) 10:56

>シルヴィさん

こんにちわ。 私もカオルさん同様、新たな解釈の「インザミドル」のお話,興味深く読みました。初演当時は女性が男性に近付くユニセックスだったけど(ギエムだからよけいに)今は男性が女性に近付くというユニセックスなのか、とふと感じました。
どちらにしても色々な解釈を受け入れる度量の広さを持ちたいものだな〜とつくづく思いましたわ。(^^)

ガラでの二人は若々しくて可愛かったですね。 あのピンクのTシャツを紺色ブルマが高校の体育祭を連想させました。

オペラ座組の知的な演目の選択、私もファンとして誇らしかったです。 アニエスデザインの衣装の色合いの美しさ! カオルさんにも雑誌等で見ていただきたいです〜。

[1127] 世界バレエフェスティバルも終わり 仁菜 2003/08/18(Mon) 18:08

まさに、祭のあとという感じですね。
皆様が色々書かれているので、重複しないよう自分の感想だけ。

>シルヴィさん
はじめまして。カオルさんと同じロシアバレエスキー(女だからスカヤ?)ルジマトフファンでジモッティの仁菜(にな)と申します。
バレエ・フェスは第1回からご覧になっているそうで、うらやましい限りです。私は来日公演を見るようになったのが90年からで、91年にバレエ・フェスなるものが東京と大阪だけであることを知って、当時のバレ友に「次は東京まで観に行きましょう」と誘っていたのですが、この年に行くべきだったのです。ルジはこの年きりか出演してくれなかったんですもの。(涙)
次の94年から名古屋でもやってくれるようになったのですが、都合がつかず97年の名古屋でしか見ていません。2000年の第9回は東京だけになってしまったのですが幸いにも新書館のチケット・プレゼントに当選してAプロだけですが東京で観ました。これが東京公演初体験だったのに、なぜかせっかくの公演、シルヴィさんと同じであまり楽しめず、睡魔に襲われてしまったのは勿体ないことでしたが、やはりあまり良くなかったのでしょうか。せっかく良い席(前から3列目)だったのに、残念でした。

というわけで今年はA・Bプロ各2日も見てしまいましたが、良かったということで、ガラを見られなかった以外はまぁ、満足です。全部が全部良いというわけではないかもしれませんが。
全体には、皆さん言っておられるようにBの方が良かったように思います。ほとんど同じ演目なのに、ダンサーによってもずい分違うものですね。

「イン・ザ・ミドル」は私もギエムの映像と95年公演のパリオペメンバーによるものが頭にあったので、アマトリアン&フォーゲル組のは、斬新でカッコイイとハートでは受け入れたものの、これって「イン・ザ・ミドル」なの?と頭ではOKしていいのか、という思いがありました。ロングヘアーを振り乱して踊るアマトリアンの女性パートというのもいいのかな〜?と思ったりして。フォーサイスが誉めていたというシルヴィさんのお話でホッとしました。21世紀の「イン・ザ・ミドル」はこれでいいのかも。モダンも時代によって進化するものなのですね。

バランキエヴィッチも皆誉めているように、本当に掘り出し物という感じでした。高いジャンプ等優れたテクニック面はAプロの短い演目でも十分に感じられましたし、演技力はバツグンですごく楽しませてくれました。

オレリーとルグリの「小さな死」も初見でしたが、モーツァルトの美しい音楽(イージーリスニングの「短くも美しく燃え」の方がわかりやすいかも)にのって踊る二人の動きは、人体の動きの美しさのエッセンスという感じで、とても気に入りました。彼女の復活をルグリも喜んでいるようで、カーテンコールで長くたたずむ二人が印象的でした。

ギエムとニコラの「マノン」もBプロの白眉という感じで、5〜6回もカーテンコールがあり、素晴らしかったです。本当に全幕で見たくなります。

ジルの「ヨカナーン」も、サロメは絵だけですが、現代のヨカナーンというか、ヨカナーンの生まれ変わりというか、絵を気にしつつ踊るジルの苦悩まではさほど伝わってこなかったかもしれないけれど、これを他のダンサーが踊ってもこれほどにはならないんじゃないでしょうか。個人的にはオスカー・ワイルドの文学やビアズリーの絵が好きなのでおもしろかったですが。
ただ、9日は座席がセンターで全体がよく見えたのですが、10日はR席だったら、サロメの絵がほとんど見えませんでした。私より右側の席のお客さんは初見だったら何をやってるのか全然わからないと思います。私も10日だけだったら怒っていたと思います。(笑)

あと超絶技巧ばかりがもてはやされるようなダンサーには??ですが、お祭りなのでしかたないかと。ただAプロのトリのドンキはもうちょっと踊り手を選んでほしかったです。トリだから何でもドンキならいいというものでもないでしょうに。

>GORANさん
初めまして。ロシア系のダンサーはあまりお気にめさないですか。私はそんなに悪いとは思いませんでしたが。確かに演目が本当のクラシックばかりで、パリオペ組に比するとおシャレな感じはしないかもしれませんが、ウヴァーロフ等は正統派の美しいダンサーだと思います。フィーリンも良かったし、ステパネンコはテクニックでは全くといっていいほど不安材料のない、かなり優れたバレリーナだと思います。ただアレクサンドローワは急な代役ということもあったし、私も初見でしたが色々不満な点もありました。
ヴィシニョーワはもうテクだけでなく演技力もついてきたかと思わせるマノンが素晴らしかったし。チャイコフスキー・PdDは「美神」の方が良かったように思いましたが。マラーホフはちょっとお疲れモードで、いつもの輝きがあまり感じられなくて残念でした。聞いたところでは「ジゼル」とガラのサプライズは良かったらしいですが。

いつもオペラ座の公演中心にしか見ない人にはロシアのダンサーの良さも知ってもらえたし、(その逆も)こんな豪華な競演は他の国では見られないわけだからそういう面ではこういうお祭りも楽しいものなのではないでしょうか。チケットの値段に見合わないとか、東京バレエ団の質とか、長すぎるとか色々問題がないとはいえないでしょうけど。
いつかガラのサプライズを思いっきり楽しみたいです。(この日程では私にはかなり難しいですが)

[1133] 今ごろですが・・・ガラ感想 えんじゅ 2003/08/21(Thu) 23:21

1週間しかたっていないとは思えないのですが、すっかり昔のことのような気もします。亀で済みません。
その前に、

むうんさん

初めまして。実は私もときどきむうんさんのサイトにお邪魔しています。ご挨拶が遅れて失礼しました〜 銀もお好きとのことで嬉しいです。これからもどうぞよろしく!

「リーズの結婚」ソロの件、ありがとうございました。やっぱり振付にあったんですね。すっきりしました。さすがフィリップ君。彼はこのフェスでの収穫の一つでした(^^)


ガラ報告、スプモーニさんや仁菜さんのレポを楽しく読ませていただきました。遅ればせながら私もちょっとだけ。

ルグリの演目は「エンジェル」に変わっていましたが、「カルメン」よりこちらの方がずっとすてきだと思うので、嬉しかったです。抽象的なのですが、ルグリの創り出す集中した磁場が本当に素晴らしかった。

「じゃじゃ馬ならし」、楽しかった! フェリも生き生き、ラブリー。バランキエヴィッチくんでぜひ全幕を見たいです。

「アパルトマン」は、上手奥に白いドアが一枚あって、そこからギエム、ル・リッシュが登場して、いかにもエック風な振付を展開。ギエムは長いおさげ髪、グレイの長袖シャツにブルーのパレオ風スカート、ソックス、黒の短靴。ル・リッシュはモーブピンクのTシャツにグレイのパンツだったと思うのですが(^^; 恋人たちのスケッチ、みたいな、でも余り甘くはなく、乾いたユーモアといった感じでしょうか。

こういうモダンの間にロシアのペアが見せてくれる正統的な古典が、また何とも美しかったです。特にステパネンコ&ウヴァーロフの「黒鳥」は、昔少女漫画で読んで憧れた舞台がそのまんま、完璧な形であらわれているようでした。確実で、品格があって、鮮やかで、バレエの美しさを堪能しました。

ガラ最終日の「お楽しみ」は、アヤシイロシアのバレエ団による「ドン・キ」でした。ルグリ、ジョゼ、カレーニョの役者ぶりは前回でも証明済み。ソロ1曲だけだったゴメスや、ちょっとお疲れに見えたマラホフも生き生きとはじけてて、ダンサーも観客もとても楽しかったです。このお祭り騒ぎは、日本ならではでしょうね。締めが手ぬぐい撒きというのが歌舞伎みたいでいいですわ〜 カレーニョは、履いてたポアントを脱いで、客席に投げてましたっけ(笑)

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