[466] 2004/09/30(Thu) 12:31 カオル [ルジマートフのすべて初日]

素晴らしかったです。
ルジガラ(今まで全部行ったわけではないけれど)で手放しでほめることができるのはこれが初めてではないかと思います。
ちょっぴり不安だった「レクイエム」もわたし的にはすごーくよかったし。「ムーア人」今回は手放しでほめますよ〜。すごいドラマが凝縮された舞台でした。
「ばらの精」は美しかったです。登場シーンの窓際に立ったところからうっとりです。あんなやさしげな感じのバラになるなんて・・・。

他の方々の演目も見ごたえがありました。
とにかくあと3日間が楽しみです。

[467] 2004/10/01(Fri) 05:51 仁菜 [「ルジマトフのすべて」2日目]

私は2日目からなのですが、本当に素晴らしかったですね。
ルジ様は4演目も踊ってくれ、全演目美しかったです。

「ばらの精」は、昔のニーナ・ガラとは大分雰囲気が違いました。<br>時を経て、彼ならではの美しく優しい「精(SPECTRE)」に昇華していったような...少女をリードする動きにも何か、若い娘を温かく見守るような優しさがありました。といって、決して年齢を感じさせるという意味ではなく、若い頃のようにフェロモン全開(それでも品よくて、セクシー過ぎるというものではなかったけれど)ではないけれど少しはそれを感じさせた上で、薔薇の香りが漂ってきそうなエレガントな精でした。何か、いつもと違う...?と期待させるような幕開けでした。

元々のプログラムになかった「海賊」が観られたのは嬉しかったです。今までにないほど美しい「海賊」でした。カッコイイ「海賊」は何回も観ていますが、こんなに美しい「海賊」は他にはいません。「どこかの王族に繋がる身が運命に弄ばれてなってしまった」海賊説が出るのも納得と、今まで以上に思えました。(*^^*)

そして、期待の新作「レクイエム」。 プログラム4ページにも及ぶレッスン風景の写真や、シアターテレビジョンでのレッスン映像からでさえ想像のつかなかった素晴らしい完成度。3年の月日の鍛錬と苦しみから生まれた作品は、彼の詩を朗読する時に甘く時に力強い素敵な声をBGMに、舞踏そのものでもなく、モダンバレエとも違う新しい世界を見せてくれました。ラクリモーサ(涙の日)が流れた時は、思わず本当に涙が溢れてしまいました。

「ムーア人のパヴァーヌ」も圧巻でした。やはり、こちらがトリをとる作品ではあるのでしょうね。イアーゴに対する怒り、オテロの苦悩が伝わってきましたし、ジュド様のイアーゴも相変わらずの素晴らしさでした。

他のダンサー達も良い出来だったと思います。
クチュルクとミハリョフの「海」は若々しく清々しい作品に感じました。日本初演だそうですが、二人のためにコフトンが振付たのでもっと踊ってほしいです。

「愛の伝説」のマハリナはシリンではなく、女王メフメヌ・バヌーが幻想の中でフェルハドと踊る第3幕の場面でした。女王の雰囲気がよく出ていて、マハリナらしい威厳がありましたが、シショフ@フェルハドは画工なのになんで冠のようなものをかぶっているのだろう。女王の幻想の中では王のような存在なのかしら。衣装の色も派手でしたね〜(シショフの方)

ジュド様とルブロの「アダージェット」は、やはり音楽がいいので余計にうっとりしてしまいました。クチュルク達の明るい海に比べて、まるで深海のような雰囲気のPdD。ゆったりとして複雑なリフトが多くて、ジュド様って華奢に見えるけど力持ちね〜と思いました。(笑)「アダージェット」は色々な振付があるけれど、二人の作るフォームが美しく、アライス版とても気に入りました。

ロサリオ・カストロの「LUZ DE LUNA」はフラメンコ。「月の光」という意味だそうで、衣装もフラメンコには珍しい白。バックには大きな月。個人的にはあまりフラメンコは好みではなかったので、長く感じましたが、髪飾りも飛ぶほどの熱演。大人の女性の色香を感じつつも、フラメンコの「熱」と共に「月の冷ややかさ」をも感じ、新しい感動がありました。これもルジガラならではのフラメンコでしょうか。

「ダッタン人の踊り」は、いかにもロシアの大地を感じさせる民族色豊かな踊り。テレビ放送されたキーロフ版みたいにセット付きで大人数で観てみたい演目ですが、レニ国の7人の男性ダンサー、頑張ってました。特にクリギンがすごくて。(笑)
そして今回、「海賊」のメドゥーラも含めてあらためていいダンサーになってきたな、と思ったのがエフセーエワでした。昨年の「美神」の時よりずっと洗練されて、本来実力があるのだから、もっともっと輝いてほしいです。

ドヴォロヴェンコ・ベロツェルコフスキー夫妻の「ロミジュリ」、ABTのダンサーの中ではやはりキエフ出身なので、しっとりしていて好きです。「美神」の時出られなかったので、出てくれて良かったです。Bプロは唯一、この二人の踊りだけが「シルヴィア」に変わるので、これも音楽と共に大好きな作品なので(その割にあまり上演されないので)楽しみです。

そして、特にこのガラでは「新生ルジマトフ」の誕生を強く感じました。一作毎に「舞台で生きて舞台で死ぬ」と言っているファルフですけれど、またさらに、さなぎが羽化するかの如く、新しい面を見せてくれました。これまででも、これほどの希有なダンサーのファンでいて幸せだと思ってきましたが、彼は一体どこまで行くのでしょうか。どこまでも見守りたいと思います。あと2回も観られるなんて、本当に幸せです。

[471] 2004/10/04(Mon) 14:07 ゆき [帰ってきました2]

私はルジガラは最終日しかみられませんでしたが、せめてもう一回見たかった、と強く思いました。初見のものが多かったせいか、追っていくだけで精一杯になってしまったものが多くて。
特に「レクイエム」はもう一回見たかったです。また機会あるかな。咀嚼しきれないまま終わってしまって。
「ニジンスキーの肖像」の時のような、囁くような声を想像していたので、強めでちょっとびっくりしました。オイリュトミーを思い起こさせましたが、全体の訳はプログラムにありましたが、一つ一つの言葉の意味が分かればもっとよかったかも。うーん、もう一回見たかったです。

「ばらの精」は、優しげな印象でした。最初少女がロマチェンコワと聞いたとき、正直いって、もっと可愛い子の方が・・、などと思ってしまいましたが、大変失礼しました、といった感じで、なかなかよかったと思いました。
ロマチェンコワも「海賊」のパートナーのエフセーエワも、ルジマトフの相手ということでとっても緊張したんじゃないかと思うけど、ルジマトフがいまだ現役で踊り続けてくれているおかげで、彼女たちにとっても貴重な体験ができたのではないかなと思います。お二人には、今後さらに期待です。

「海」は、マールイの方のモダンはあまり見る機会がないので、この作品を見られてよかったです。冬のこのお二人のドンキは、なかなかよいのでは、と思わせてくれるものだったと思います。この二人は、こんなに素敵だったのか、とはっとしてしまいました。

「アダージェット」では、「海」とは対照的な雰囲気を堪能しました。

「愛の伝説」は見る機会がめったにないので楽しみだったのですが、「ライモンダ」に変更になってしまいました。マハリナは、チュチュだと、ちょっと上半身が太り気味?と思わないでもなく、動きも絶好調ではないのかもしれませんが、なんともすごい存在感でした。シショフは、「ジャンの衣装ってこんなんだったっけ」と思ってしまいましたが、かっこよかったとおもいます。

「ダッタン人の踊り」は、キーロフの映像を見ているので、見劣りしてしまうかなと心配だったのですが、これはこれで楽しかったです。
最初バックの男性ダンサーが出てきた時、衣装に笑いそうになってしまいました。写真では上半身裸だったから。クリギンさん、髪振り乱しての熱演でしたねえ(笑)染めたのかな。この男性ダンサー達は、プログラムに名前しか載せてもらってなくて、ちょっと気の毒でした。
エフセーエワは、華がありますね。お人形さんのように可愛くて、また人気出たのではないかな、と思います。

「ムーア人のパヴァーヌ」は、今回は4人均等になっていたのではないかな、と思います。でもやっぱり「ジュド様・・(はあと)」といった感じですが。カーテンコールでの優しげな微笑みも素敵です。でも、あの真紅、似合いますね。4人で、美しい一枚の絵画のようでした。

フラメンコやABTのバランシンも見られて、お得感ありました。

カーテンコール、たくさんの花束を受け取るルジマトフがまた微笑ましかったです。
今回若手を相手に、昔のように派手ではないけど優しく美しいクラシック、新しい挑戦であるソロ、大ベテラン相手の味わい深い作品、という、まさに今のルジマトフが現れていたのではないかと思います。
マールイのみんなにも暖かい拍手が送られていたのが嬉しかったし、色々な人にも花束が贈られていたのが、全体的に良い公演だったのだな、と思いました。

[472]2004/10/05(Tue) 21:52カオル[終わりましたね〜]

仁菜さん、ゆきさん
ルジガラの読み応えのある感想ありがとうございます。
まさに今のルジマトフのすべてをみせてくれる公演でしたね。
4演目とも非常に完成度が高くて、(あー、「レクイエム」はまだまだこれからかもしれませんが)ファンやっててよかった〜〜としみじみ思いました。

他のダンサーもみんなよかったですよね。なんというか全体的に濃い内容で、上演時間も長いし、これで12000円はほんとにお得な公演でした(ファンの欲目もあるけれど)。しかし観終わった後、毎回疲れましたが(笑)。

わたしの個々の感想は近いうちに書きたいと思います。

えっと「レクイエム」について少しだけ。
ロシア語がわかる方に少し教わりました。「アラートガ」(でよかったかなあ、)と3回繰り返すところは「虹、虹、虹」となっているところだそうです。
あとはわたしの耳ではヒアリング不可能でした。
ロシア語独特の巻き舌の音とわざとゆっくりな音楽が、不思議な感覚でした。舞台上ではルジマートフが非常な集中力で密度の濃い踊りを踊っているし。受け取ったものはたくさんあるような気がしますが、まだどう言葉で表したら良いのかよくわかりません。
機会があったら何度でも観たいです。

[474]2004/10/08(Fri) 03:47仁菜[終わりましたが...]

今回は3回も観たので、自分の中では大分咀嚼できたように思いますが、今忙しくてじっくり落ち着いて書くことができませんので少しだけ。

ゆきさん、
オイリュトミーを観ていらっしゃるのでしたね。いまだにどういうものかよくわからないので、「レクイエム」の表現形式がそれなのか、ピンときませんが、ともかく彼は「音楽ではなく言葉で」ダンスをした最初のバレエ・ダンサーということですよね。
>「ニジンスキーの肖像」の時のような、囁くような声を想像していたので、強めでちょっとびっくりしました。
>一つ一つの言葉の意味が分かればもっとよかったかも。
私もそう思いました。ロシア語のわかる方がうらやましいです。
と思う一方、やっぱり言葉がわかりすぎると、個々の振付の意味づけが固定されてしまって想像の余地がなくなり深く味わうことができなくなるかもしれない、という気もしました。このあたり、どうなのか、ロシア語のわかる方に聞いてみたいです。色々外国語をかじりましたが、ロシア語はアルファベットで挫折してしまったので。(情けな〜い、トホホです)

カオルさん、
私も「アラートガ」って聞こえました。しかし「虹」というイメージからは想像もつかないような強い響きでしたね。でも、とにかくルジマトフの声は素敵なので、リズムやメロディーを感じ取ることができたような気もします。(単なるファンの思い込みでしょうか)

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