★アダム・クーパー「危険な関係」(名古屋)2月

[575] 2005/02/20(Sun) 22:26 カオル [「危険な関係」「冬の旅」名古屋公演]

昨日はアダム・クーパー「危険な関係」今日はノイマイヤー「冬の旅」と二日続けて観に行きました。さすがにちょっとハードだったわ。

「危険な関係」は近来まれにみる体調の悪さで観劇に臨んだので(普段はあんまりならないんだけどこの日は仕事中から頭痛がひどかったのです)、残念ながらちゃんと楽しめませんでした。うー、体調は肝心だね。
でも舞台美術の素晴らしさには感動。あとサラ・ウィルドーとアダムとのパ・ド・ドウはやはり素敵でした。サラ・バロンも達者な方ですね〜。
えっとあとネタバレになってしまうかもしれませんが、1幕最後のシーンでベッドの屋根(天蓋というのか)に上って女の子(名前が〜でない)を覗き込むのはどうなの?と思ってしまいました。ちょっと笑えたんですけど。もっとすんごい危ないシーンになるのかな、と思っていたら以外にまともだったかも(っていや、十分危ない場面ではあるのかもしれませんが)。

演出、美術、音楽、振付、全てレベルが高くて、舞台作品としての完成度は高いなあと思いました。しかし、体調のせいもあり、いまひとつ乗り切れませんでした。
多分、最大の難点は、アダムファンには大変失礼ながら、わたしがアダムをセクシーとか色っぽいとかあまり思えないところなんでしょうね。
でもまあ、わたし的にはそんなアダムだからこういう役をやってもそれほど嫌味がないし、後味悪くないのかもしれません。

[580] 2005/02/24(Thu) 20:32 Mickey [ごめん、わたしだった?]

カオルさん、「危険な関係」名古屋公演をご覧になったんですね。
予習しなくて大丈夫って言ったのわたしかな?
ごめんなさい、じゃ、少し訂正します(笑)
これから関西公演ご覧になる方は、以下のあらすじだけは読んでおいた方がよろしいかと。<予習っていう?

もし間に合うのであればマルコヴィッチの映画版もご覧になった方がよりよくわかると思いますが、当然ながら映画とも原作とも違ってるところがあります。

なんかもう見るのに忙しくて、自分のサイトにもろくな感想アップできてないんだけど、今回の舞台はわたしはかなり気に入っています。
白鳥を超えたとは言わないけれど、それに次ぐくらいのアダム・クーパーの代表作になるだろうと思っています。

まず視覚的なところで舞台セット、衣装、照明が大変素晴らしいです。今までのレズ・ブラザーストンの仕事の中でもダントツに美しい。(といってもまだ3つくらいしか見てませんが)
ガラス(時に窓、時に鏡)を全面にはりめぐらせた左右側面と天井、さらに場面転換や間仕切りとなる3枚の移動パネルは、シンプルかつ機能美の極致だし、なおかつ演出効果的にも秀逸と思います。
また少し後方から見ないとわかりづらいのですが、照明によって一瞬一瞬がフランドル絵画のような深い色合いと陰影が生み出されています。
そして音楽!これは今回一番気に入った要素です。休憩はさんで約2時間、一瞬も途切れず、効果音さえ音楽の一部として取り込まれた構成とバロック調の旋律と古楽器の音色(YAMAHAクラビノーバなんだな、これが)は、どうかすると通俗すれすれ、人によっては甘すぎと思われそうなところもあるんですが、妙に耳に心地よく残るのです。

振付はかなり具体的でわかりやすいのですが、物語的には侯爵夫人とヴァルモンの最初の取引のところがプロローグの踊りだけで表現されるのでわかりにくかったかもしれませんね。本当はそれだけでわからせないといけないところなのかもしれませんが。
でもこれはとにかく見て驚いてほしいので、わたしもあんまり説明したくない(笑)
何を書いてもネタバレになりそうで。(説明できないとも言う)
ご不明の点はメールでお問合せください(爆)
それと、もしもまだ迷ってらっしゃる方がおられたら、どうぞぜひともご覧になってください〜!

久しぶりに来て突然の叫び、失礼いたしました。

[584] 2005/02/27(Sun) 00:29 仁菜 [世界バレエ&モダンダンスコンクール、and アダム・クーパー]

Mickeyさん
アダムの「危険な関係」素晴らしかったですね。

>白鳥を超えたとは言わないけれど、それに次ぐくらいのアダム・クーパーの代表作になるだろうと思っています。

私もそう思います。期待以上に素晴らしく、ショッキングでセクシーで、センセーショナルで、脳天をガツンとやられたような。18世紀貴族社会の退廃した雰囲気は想像通り、セット、照明、衣装、音楽、そしてバレエ(これはやや要素としては弱かったようでしたが)、全てが揃って素晴らしい舞台を作り上げていましたね。

私は、88年のマルコヴィッチの映画が大変気に入っていましたので、ストーリーもよく理解できましたが、やはり大筋を知っていないと、人間関係や、たくらみが複雑ですので、理解する前に衝撃だけで終わる危険性もありますね。

>ガラス(時に窓、時に鏡)を全面にはりめぐらせた左右側面と天井、さらに場面転換や間仕切りとなる3枚の移動パネルは、シンプルかつ機能美の極致だし、なおかつ演出効果的にも秀逸と思います。

これは映画ではメルトィユ夫人の自宅にもあり、壁かと思うとドアにもなっている所、アダムはうまく利用したと思います。

>また少し後方から見ないとわかりづらいのですが、照明によって一瞬一瞬がフランドル絵画のような深い色合いと陰影が生み出されています。

明るい場面の色彩は本当に18世紀絵画のようでしたし、暗い場面はアマデウスの世界のような、フリーメイソンを思い出させる部分もあり、見事な描写だと思いました。
本物の水を使った雨の表現など、意表をついた演出も、トゥールベル夫人の戸惑いや激情を表すのに効果的でしたし。

>そして音楽!これは今回一番気に入った要素です。

バロック調を主体とする旋律は、オリジナルで、決して18世紀のものではありえないのに、舞台を引き立たせ、あの目眩くめく世界へと観る者を引き込むのですよね。私もとっても気に入りました。

そして、何と言ってもアダムの存在感。
以前彼が表紙の「アエラ」に、「スターとして輝くためには『ワル』の要素がなければいけない」というようなことが書いてありましたが、まさに彼にピッタリあてはまりますね。
本当はいい人だと知っているので、「白鳥」のストレンジャーより強烈でちょっとショッキングでもありましたが、アダムの魅力全開の舞台でした。

>1幕最後のシーンでベッドの屋根(天蓋というのか)に上って女の子(名前が〜でない)を覗き込むのはどうなの?と思ってしまいました。ちょっと笑えたんですけど。

私も「スパイダーマン」みたいだな〜と思って、笑えました。
でも、ヘビみたいに音もなく降りてきて、あの動きもすごかったですね。女の子(セシル)は、映画ではユマ・サーマンがやっていたので、もっと大人っぽかったのですが、原作では15才ということですから、あんなものでしょうか。ユマも当時は18才だったらしいですが、すでにその前の「バロン」では、ビーナスの役で、ボッティチェリの絵から抜け出して来て、本当のビーナスのように美しくて驚きました。

23日頃朝日新聞の夕刊にも、名古屋公演、とても誉めてありました。
今日明日の大阪で最後ですね。日本で初演してくれて本当に嬉しかったです。


マシュー・ボーン「白鳥の湖」(名古屋、東京)3月、4月

[604] 2005/03/31(Thu) 00:05 ゆき [ボーン版白鳥の湖]

連続投稿失礼します。非常に迷ったのですが、Kバレエの白鳥の湖遠征は、あきらめなくてはいけなくなってしまいました。ちょっと急に通うものが出来てしまったのでそっちにお金をとられてしまい、2年くらいは遠征は控えなくてはいけなくなってしまいました。6月のピナ・バウシュでしばらく東京とはお別れです。
生活が安定したら、遠征でもなんでもして、芳賀さんが主役やってるところを観たいと思います。なにしろ、第一王子ですらままならないという状況でして。
多治見公演は、できたら行きたいです。駅から遠いのは大変ですよね。しかも夜公演・・。

今日(もうすぐ昨日になってしまいますが)、ボーン版白鳥の湖に行ってきました。いやあ、よかったです。映像で観たときは、クーパーのスワンはいいなあとは思うのですが、全体的にはあんまり・・・、と思ったのですが、せっかく名古屋にも来てくれるのなら、一度くらい生で観てみようかな、という軽い気持ちだったのですが、やっぱり生は全然違いますね。
この日は、ホセ・ティラードがスワン、かっこよかったです。ちょっとキッとした感じで。
王子は、首藤さんがいいなあと思っていたのですが(29日は首藤さんだったみたいです)、マーニーでした。小柄な方ですね。最初出てきたとき、まだ子役かと思ってしまいましたよ。柔らかい感じでした。

やはり個人的に好みでない部分もありますが、ハマる人の気持ちも少しは理解できたので、生で観られてよかったです。

[605] 2005/03/31(Thu) 21:21 仁菜 [マシュー・ボーン「SWAN LAKE」]

私もゆきさんと同じ最終日でした。
ホセはやはり現在のカンパニーでは一番セクシーなんでしょうね。私は一昨年東京でラッキーにもアダムの白鳥にあたってしまったため、彼でないと満足できない体質に。(笑)

王子は私も首藤さんが観たかったですが、29日ではマチネなので無理でしたね。でもマーニーは踊りが上手いと思いました。スワンと一緒に踊る所など、前回の王子のコルベットはアダムとでは歩が悪かったのかもしれませんが、今回の王子の方が、スワンとシンクロで踊るところなども、小柄ながらしっかり踊っていたように思います。ただ、長身の女王役とでは、成長しきってない感じもあって(そういうのも効果的なのかもしれませんが)子役と入れ替わった時もあまり気づかずにいたような。

今回は2階席最前列だったので、全体がよく見えました。夜の公園の場面など、照明が本当にきれいで、とっても演劇的でした。また、スワンダンサー達の踊りも、前回はほとんどアダムしか目に入ってませんでしたが、白鳥の動きとしてよく考えられているな〜と感心して観ていました。

本来のバレエに比べて、ストーリーの展開がスピーディーで、同じ音楽を使っていても、こんなにたくさんの内容を盛り込んでいるところが凄いと思います。チャイコフスキーの音楽は本当に多くの振付家をインスパイアーするのですね。

[631] 2005/04/15(Fri) 16:44 茶々 [お騒がせしました]

10日のマシュー・ボーンの「Swan Lake」のレポを書きます。

渋谷のオーチャードホールは久しぶり。2年前のAMPのときのあの熱狂、殺気だった雰囲気はありませんでした。私もアダム見たさに4回通いましたが、ダフ屋はでるは、チケット買いますのボードをもった人はいるはで、本当にすごかったんです。幸い私は2回アダムに当たりましたが、かっこよくセクシーなスワンだなあと感激しました。

今回はA席で、しかもイープラスの得チケです。全体をよく見てこようと思っていました。
キャストはスワンージェイソン・パイパー、王子ークリストファー・マーニーでした。舞台が始まってすぐ気付いたことですが、AMPのときと振り付けがかなり変わっているということです。より洗練されたといっていいでしょうか。特に顕著だったのは、4幕のスワンが王子をかばう場面、より表現が激しくなっていました。ここが悲しくて私は泣いてしまいました。
全体を見る余裕があった今度の公演で思ったことは、この作品は本当に傑作だということです。チャイコフスキーの音楽にぴったり合わせ、もともとの「白鳥の湖」のストーリーを取り入れつつ、独自の作品に仕上げているからです。この作品だったら何度見てもいいなあと思いました。
私が好きなのは、2幕の白鳥さんの群舞と4幕の全体です。
ジェイソンは手の動きが美しく、マーニーとの息もあっていたように思います。女王の衣装がいつもすてきですね。

今回は3回計画したんですが、家人が入院したり自分が体調が悪かったりして、やっと4回目に行けました。
オーケストラ付きでは踊りと合わせるのが大変なんじゃないかなと心配しています。←自分は行かないが