★2005年前半その他のバレエ公演

[566] 2005/02/13(Sun) 23:39 ゆき [「ラ・シルフィード」]

今日は、東京バレエ団の「ラ・シルフィード」を観てきました。良かったですよー。東バの皆さんは、上手ですね。
以前「徹子の部屋」に斉藤友佳理さんが出演された時、シルフィードの映像がちらっと映り、そのわずかな映像にすっかり魅了され、これはいつか生で見ないと!と思っていました。
今回まず座席を、またもや前すぎて段差がなくて見えにくいという失敗をやってしまいました。見える部分がとても少ないのですよ(泣)。しかもS席。次こそ気をつけます。

噂のマチュー君をようやく見られました。見栄えのいい方ですねえ。ルグリガラでの評判がイマイチの様だったので、実はあんまり期待してなかったのですが、今回は良かったと思いますよ。役柄にも合ってましたし。何より舞台映えしますね。足も長いこと。すっかり人気者になってました。
まだまだ青い感じもありましたが、情けないところが良いです。(情けなさでは、やっぱりマトヴィの方が上だと思いますけど。マトヴィは、情けなさ過ぎてちょっと笑えてしまいました。)

斉藤さんは、思ったより普通ではありましたが、良かったと思いますよ。無邪気なんだけど、大人の魅力もあるというか。メイクがちょっと白すぎたかな。お能のようでありました。死ぬとき、うろたえるジェイムズに微笑むところなんて、良かったです。

エフィーは井脇幸江さんで、いかにも現実の女の子といった感じで、良かったです。

パ・ド・トゥ(「ジゼル」のペザントのようなものかな。ブルノンヴィル版にはこういうのなかったと思います。)の長谷川智佳子さん(はりきってる感じでした)、大嶋正樹さんも、軽快な踊りでさかんに拍手をもらってました。

ガーンは、森田雅順さんという方。うーん・・、もう少し頑張りましょう。

マッジは、なんと木村和夫さんでした。新国立の映像のマッジの方のイメージが強いので・・、何とも・・。2幕最初の腕がなんだかノーブルになってしまってるなあと思いました。メイクが笑えました。初木村さんがこれとは・・。

ラコット版の最大の特徴は、茶々さんに教えていただいた通り、シルフィード・エフィ・ジェイムズのトロワでしょう。照明も効果的。ここはマチュー君、もう少し感じが出ると良かったかな。
あと、ラコット版では、エフィ達もポワントです。ここはまあ、どちらでもいいかな。ポワントでないブルノンヴェル版の方がシルフ達との違いが出ていいかな、とは思いますが、そんなに気になりませんでした。
あと、音楽もけっこう違うように思いました。私は、どちらの版も好きです。

[593] 2005/03/07(Mon) 17:00 茶々 [「三銃士」最終日]

私は昨日ルジ友だち3人で「三銃士」を見てきました。牧バレエは秋に「リーズの結婚」にも行ったし「三銃士」もめったに見られない演目だから行こうと決めていました。
そしたら、ダルタニアンがマトヴィ客演ということで、友だちもマトヴィファンだったので、3人で出かけました。

お話はアレクサンドル・デュマの有名な「三銃士」に則していてとってもわかりやすいバレエでした。チャンバラあり恋愛ありの楽しい舞台です。
ダルタニアンのマトヴィはやっぱり脚がきれい。三銃士ととてもよくあっていて、楽しそうに踊っていました。三銃士の逸見さん、今さん、菊池君もみんなかっこよかったですよ。
この日はバッキンガム公爵がドォガラー君でしたが、貫禄が今ひとつの感じで、逸見さんのほうがよかったかなと思いました。
そして、とてもよかったのが草刈さんの悪女ミレディ!
草刈さんは美人だから凄みがあって悪女がとてもお似合いでした。
小嶋さんの首とお尻を振り振りのルイ13世もおもしろかったです。踊る場面もありましたので、回復は順調なのかなと思いました。

とにかく愛と冒険の活劇なので、感動とかはないけれど、無条件で楽しませてもらいました。お子さん連れのお客さんも多かったようです。
牧バレエはいいレパートリーをもっているので、今後も要チェックです。

[674] 2005/06/14(Tue) 22:40 ゆき [ピナ・バウシュの舞台]

連続投稿失礼します。土曜日に、ピナ・バウシュ「ウッパタール舞踊団」の公演「ネフィス(呼気)」の初日を見てきました。凄く感動する人と、理解不能、という人と分かれているらしいピナの舞台、自分にとってはどうかな、という興味がありました。
芳賀さんのジークフリートデビューが近い時期にあり、二つは無理なので、どうしようかと思いましたが、この「ネフィス」は、ピナ作品の中では躍るシーンが多いらしいので、それならとっつきやすいかな、今回を逃したらもう機会はないかもしれない、と思いこっちにしました。

ピナについての本は色々ありますが、楠田枝里子さんの「ピナ・バウシュ中毒」が、個人的には一番おもしろかったかな。

トルコを舞台にしたもので、舞台がはじまると、トルコ風呂のシーン。いきなり日本語で叫ばれ、ちょっとびっくりしてしまいました。全体的にセリフも多用していました。
音楽はやっぱりトルコの音楽みたいで、情緒のあるもの、ロック調のものなど、色々でした。
ダンサーの方達は、一人一人、非常にレベルの高いものを感じました。すごくかっこいい男性のソロもあったりしました。
いつのまにか、舞台の奥の中央に水溜りができ、それがだんだん大きくなっていきます。大体その水溜り以外、時にはすれすれのところを躍っているのですが(けっこう難しいと思う)、一人の男性が、その水溜りに飛び込んでいくシーン、サーっと上から細かい雨が降り注ぐシーンなどとても美しく、水が効果的でした。水を使った舞台というのは他にもあるかもしれませんが、舞台上に大きな水溜りを作るなんて、はじめて見ました。
映像も2箇所ほど使っていました。トルコの映像のようでした。
女性の衣装は、シンプルな色とりどりのロングドレスだったのですが、それがすごく素敵でした。トルコで、上質のシルクやベルベッドのものを探してきたらしいのですが、ほんとに美しくてよく映え、うっとりでした。

ラストの大ポロネーズ、よく今回のチラシにも使われていた場面ですが、奥に女性、手前に男性が床を這うように、独創的な振りで一列に行進する場面が、なんだかため息が出るように素敵でした。
瑣末なことを言えば、休憩前とラスト、客席に明かりがつくのが早すぎたような。

今回、睡眠不足のせいか、前半に1回、後半に1回、意識が飛んでしまったのが、もったいなくて悔やまれます。よく考えてみれば、コンテンポラリーで、一度も眠くならずに最後まで見通せたものって、恥ずかしながらまだないのでした・・。

客席もけっこう埋まっていて、反応もいいような感じでした。結局自分的にどうだったかは、正直よく分からないです。理解不能といえば理解不能で、意味もよく分からなかったですが、なんだか、良かったのです。不思議なものを見た、といった感じでしょうか。次回も、機会があれば、見てみたいな、という気にはなりました。