平成十四年度 (社)全国公立文化施設協会主催 西コース 十代目坂東三津五郎襲名披露 松竹大歌舞伎 9月3日 春日井市民会館 夏恒例の公文協巡業公演 今年も行ってきました。 今年は昨年歌舞伎座から始まった、十代目三津五郎の襲名公演の地方版。こうやって二年三年かけて、全国を回るのね。襲名するという事は大変なことですなぁ。 公文協公演は料金も手ごろで、演目もわかりやすい物を選んでいるようで、気楽に見にいけるのが良いです。役者さんの人数が少なくて、ちょっと淋しい感じがするのはしょうがないところ。 今回は昼の部に行きました。 《昼の部》 一、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり) 二、口上 三、六歌仙容彩・喜撰(ろっかせんすがたのいろどり・きせん) 《夜の部》 一、二 は同じ 三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) という演目 「六歌仙」 が見たかったので昼の部にしました。 一、梶原平三誉石切 梶原平三:中村富十郎 六郎太夫:坂東吉弥 源平合戦時代のお話。平家方の大名なのに、密かに源氏寄りの梶原平三。源氏ゆかりの名刀を他の武将に渡さない為に、わざと試し切りを失敗しておいて、自分が刀を手に入れるというお話。(本当か?! なにか違うような…まあいいか) このお話は初めて見たのですが、真面目な話と思いきや結構笑える場面もあったりして、面白かったです。 平三を演じた富十郎丈、さすがの貫禄。台詞も明朗で、威厳ある平三でした。最後に刀の真の切れ味を見せるために、石の手水鉢を切るあたりの姿は格好良かったです。口上の時に、先代三津五郎と同い年と言っていたのにはびっくり。まだまだ十年二十年と頑張っていただきたいです。 芝居の中で、刀の切れ味を試すために「ふたつどう」って言うのだけど、芝居が進んでびっくり「二つ胴」なのね〜。人間を二人重ねて胴体を切るのだな〜。死罪が決まっている罪人が引っ張り出されるのだけどね…。でも刀を試す為に人切りとは。武士って怖い。 二、口上 総勢八名の口上。淋しい…。しょうがないけど。 笑い取り要員(左團次さんとか菊五郎さんとか)がいないから、真面目な口上に終始しておりました。 三、六歌仙容彩 喜撰 喜撰法師:坂東三津五郎 お梶:中村芝雀 お坊さんの喜撰が、うらうらと祇園の廓にやって来て、茶汲み女のお梶にちょっかいをだすも振られてしまい、迎えに来た大勢のお坊さん達と賑やかに踊って終しまい。という感じの楽しい舞踊でした。 口上の時、富十郎丈が「次の喜撰には坂東流独特の動きが見られます、云々」と言っていたのですが、さすがにそういう違いは判りませんでした(当たり前か…)。でも、手をひらひらさせて後ろに下がったりとか、普通の舞踊っぽくないコミカルな動きがたくさんありました。「吉本」っぽい動きだったです。(チャーリー浜とかそんな感じ 笑) 三津五郎丈は以前にお芝居で見たとき、いっちゃなんだけど、「うーん、いまいち」とか思ってしまったのです。でも今回の舞踊は、姿も大きく見えて良かったです。どこがどう良かったかってのは、素人なのでどうにも言えないのですが、一応自分としては「家に戻っても良く覚えている」「もう一度見たい」ってのが「良かった」な訳です。「喜撰」はもう一度見たい、と言うか「六歌仙」全部が見たい。どうして御園座ではやってくれなかったのだろう。 舞踊を見るといつも思うのですが、30分以上舞台で踊り続けるってすごい事ですよね。 去年の御園座の公演より印象が良かったなぁ。去年の公演なんて、忘れ去ってるし…(レポしてないし 苦苦) ☆しずか … 2002/09/04 …
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