よくわからないこと サイト4周年記念



、好きだ。」

ああ、やれその言霊の力の強きことよ。






「・・・ロクサス、急にどうしたの?」
「なんでもない、でも言いたくなった。」

ロクサスの突然の告白に、は目をぱちくりとさせる。
ことを起こした当のロクサスもなにやら曖昧な様子を見せる。

ちまたでいう『告白』にしては
この二人には何か『感動』というものが足らなかった。
それもそのはず、
なによりも二人には『心』が存在していないからだ。

ノーバディ

この存在について、はっきりと言い切ることは
きっと、そうである本人達にもできないだろう。

「変なの、まるで心があるみたいに。」
「・・・だよな。」

はくすくすと、くすぐったいというようにわらう。
ロクサスも短く返した。

「・・・」
「・・・」

お互いの時間が静かに流れる。
二人は何を話すでもなく、 何をするでもなく
ただ並んですわり、ぼんやりとその何も無い時間をすごした。



「でも私も好きだよ、ロクサスのこと。」



時間の感覚がなくなり始めたとき、がいった。
独り言にしてははっきりとしていて、 ロクサスはおもわずを見た。
視線に気付いたはロクサスにむかってニコリ、と笑う。

「なんだか言いたくなったんだ。」

そしてそういう。

するとロクサスもなぜだか口の端が持ち上がった。

「まるで心があるみたいに?」

が自分にそうしたように、ロクサスも尋ねた。
ロクサスの問いかけに、は今度は困ったようにわらう。

「・・・、変だよね。」


『心』があるみたいだということに?
『なぜだか』いいたくなったことに?
『好き』なことに?


「ああ、変だ。」

否、

好き だといって なぜだか、 心 が 穏やかになる ことに。




「難しいね。」
「そうだな。」

二人は顔を見合わせて笑った。
困ったようにまゆの端を下げて笑った。
頬がゆるみ、口の端が持ち上がった。

アクセルの呼ぶ声がして、二人は立ち上がった。



そして手を繋いで、歩き始めた。





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4周年記念リクエスト内容「ロクサス夢」でした。
inXIII機関、アクセルも(名前だけ)出演。(2006/12/28)

写真素材提供 NOIONさま


↓ボツネタ。
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、好きだ!」

「ろ、ロクサス、急にどうしたの?」
「わかんないけど、何だか言いたくて仕方が無かったんだ!」

好きだ

「そ、そんなこといわれても・・・っ///」
「好きだ!」


大好きだ!


「やかましい!(殴)」


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最後のツッコミはハイネです。
スキスキやかましいロクサス。行き詰ってボツに。
思えば私の書く夢にここまで積極的なのいない(汗)