妄想ウルトラマン80■
■第10話■宇宙からの訪問者

イティの幼なじみアルマとそのペット・ジャッキー(サザエに似た宇宙生物)が、地球にやってきた。銀河共和同盟の惑星調査員となっていた彼女は、地球が存在に価する星かどうかの最終調査に訪れたのだった。

 矢的の生徒にテストで満点がとれるという魔法の鉛筆を与え、その奪い合いで、闘争本能を調べたり、京子センセイの、矢的とアルマの関係に嫉妬するエネルギーを調べたりする中で、マイナスエネルギーにあふれた地球を、存在価値のない星と判断するアルマ。だが、矢的の「人間は反省を繰り返しながら成長する」という言葉に改心する。
 しかし、運悪く、人間のマイナスエネルギーを吸収しすぎたジャッキーを、餌と一緒に飲み込んでしまった動物園のゾウが、怪獣化してしまう。矢的は変身し、ミクロ化、怪獣ズルズラーの体内に入って、ジャッキーを外に出し、怪獣を元のゾウに戻した。

 「(地球は)あなたがいれば大丈夫ね。またいつか、銀河のどこかで会いましょう」アルマは去っていった。

るべき銀河共和同盟。存在価値のない惑星を消滅させてしまうとは、一歩間違えれば、ただの危ない集団。大丈夫か?
 それから、いたずら好きで、不思議な力をもっているアルマには、「コメットさん」の影を感じずにはいられない。1978年放映のリメイク版コメットさん(主演・大場久美子)は、エイティと同じTBS番組で、脚本に阿井文瓶氏、監督に湯浅憲明氏が参加、セブン、タロウ、レオがそれぞれゲスト出演するといったエピソードを持つ、とんでもない作品。
 今回は、「ウルトラマン80」にコメットさんがゲスト出演したら…という感覚か。シリーズの他作品とは一風変わったSFファンタジー(安易な表現)に仕上がっている、と解釈したい。(2001/2/10)

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