妄想ウルトラマン80■
■第14話■テレポーテーション!パリから来た男

GMヨーロッパエリアから極東エリアへ転任になったイトウチーフの操縦するジェット戦闘機が、矢的たちの目の前から突然消えた。その時、正体不明機がUGM基地上空に飛来。現れたのはイトウだった。

 オオヤマの5年後輩であるイトウは、あいさつも終わらぬままに、飛行訓練を開始する。高度2万メートルの上空から地上1000メートルまで垂直降下するという危険な訓練に、疑問を覚える隊員たち。私服姿でどこかへ向かったイトウの後をつけていくハラダと矢的。「チーフはエイリアンなんじゃないか」…

 謎の光につつまれてイトウが消えた。ハラダは、基地に連絡、イトウ逮捕の許可を得ようとする。

 しかし、消えたのはイトウだけではなかった。怪獣ザルドンが、食糧である人間をテレポーテーションで集めていたのだった。イトウは、催眠にかけられ集められた人間を助けるため、みずからテレポーテーションの罠にかかったのだ。イトウの本心を知り協力する矢的。だが、そこにハラダが現れた。「イトウチーフ、逮捕する!」

 ハラダの叫びに、眠りから覚めるザルドン。目から放つ物体移動光線がスカイハイヤー、シルバーガルに直撃する。イトウの指示が飛ぶ。「垂直降下!」 あの猛訓練は、物体移動光線を払いのけるためのものだったのだ。

 エイティに変身する矢的。ザルドンのつくったテレポート空間で戦うが、見事勝利するのだった。

トウチーフ登場。冷静沈着なオオヤマに対して、任務に厳しい行動派イトウのキャラクターを描いた一編。テレポーテーションを研究していたイトウには、もってこいの怪獣ザルドンだが、その不細工な顔はなんなんだ? 怖いような、かわいいような、間抜けなような…。インパクトは、ある。(2001/4/7)

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