ウルトラマン８０第２４話

妄想ウルトラマン８０■

■第２４話■裏切ったアンドロイドの星

東京上空に突如飛来した巨大ＵＦＯ。平和を愛するファンタス星人が、平和で豊かな世界（ユートピア）をつくる「銀河大連邦」構想への参加を呼びかけるために地球を訪れたのだった。
　　「ユートピアは他人から与えられるものではなくて、自分たちでつくるもの－」オオヤマはつぶやくが、各国首脳会議において銀河大連邦参加が決定され、調印式が行われることとなった。

　ファンタス星人が友好的性格であることを知っていた矢的（エイティ）は、当初その構想を信じようとしたが、先のオオヤマの考え方やファンタス星人の異様に冷たい身体から、疑問の念を抱くようになり、星人の姿を透視するのだった。
　「お前はファンタス星人ではないな！」調印式で叫んだ矢的は、逮捕されてしまう。実はファンタス星人は既に滅んでおり、いま目の前にいるのは、アンドロイドだったのだ。

　「自分たちの科学力におぼれ、我々を奴隷のように扱った報いだ」アンドロイドは、獄中の矢的に「これからはアンドロイドの世界」と叫び、地球人奴隷化作戦の邪魔者・エイティ抹殺を謀るが、アンドロイドの策略に気づいたＵＧＭによって間一髪、矢的は助け出される。

　ファンタス星人の巨大ＵＦＯは、戦闘円盤ロボフォーであった。ミサイルやレーザーで街を破壊し始めるが、エイティの活躍で墜落炎上し、地球の危機は避けられたのだった。

ビル街に覆いかぶさるように浮かぶ巨大ＵＦＯのインパクト。ＵＦＯの肩越しから破壊される街並みを映すカメラアングルがクール。ＵＦＯを不安げに見上げる市井の人々の様子も印象深い。ティガ第２５話「悪魔の審判」にも通じる、ストーリーに深みを持たせるナイスアシストなシーンだ。■アンドロイドの知的な地球侵略。脚本もいい。ファンタス星人の造形もハイレベル。アンドロイドを完全な「悪」と見ていいのかどうか、明確な答えが提示されていないだけに、イメージを膨らませてみるのも楽しい。■ウルトラセブン的ＳＦ傑作といえるだろう。この脚本をセブン世界に丸投げしても、何の問題もないのではないか。キリヤマ隊長がユートピア構想に疑問を抱き、アンヌが「地球に争いがなくなり怪獣も現れない未来」に夢を馳せ、モロボシ・ダンが星人の策略に気づく－。んん、いい感じだ。■しかしそれにしても、タイトルがストレートすぎないか。（２００２／７／６）

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