妄想ウルトラマン80■
■第35話■99年目の竜神祭

99年に一度行われる「竜神祭」が始まろうとしている竜神村は、イケダ隊員のふるさと。村を訪れた矢的とイケダの前で、かつて村長に3つの首をばらばらにされ、人間の姿に変えられていた三つ首竜が、水晶・竜玉の力で復活してしまう…。火吹き男、怪力男、そして神主の跡取り光男少年が合体して現れた三つ首怪獣ファイヤードラコ。エイティは赤と青の邪悪な首を倒し、白い首(光男少年)を助け出すのだった。

まなみ神社の神主が話す「竜神祭」の由来…。神主役が「まんが日本昔ばなし」のおじいさん役のあの人だけに、“時代”を感じます。ビバ、TBS。
■ばらばらにされた三つ首怪獣の1人だった光男少年。矢的と心を通わせ、もう怪獣にはなりたくない、「人間の世界がいい」と悲しむ姿が、「子供との交流編」にふさわしく、実にいい。一方、火吹き男、怪力男に村人が殺されてしまうシーンは、若槻文三脚本だけにウルトラ的というよりも火曜サスペンス的だ。
■キングギドラ系怪獣のファイヤードラコ。合体しても魂が1つではなく、赤首竜にかみつく白首竜。造形にツラさはあるが、個性的な怪獣だ。
■人間に戻った光男少年は旅立っていった。「君の周囲には、君を愛する人が現れるはずだ。今日までのように…」矢的のセリフは、切ない。
(2005/8/16)

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