妄想ウルトラマン80■
■第38話■大空にひびけウルトラの父の声

獣が出現して事故に遭った、と太くんの父親は死んでいった。父親の作ったたこでたこ揚げ大会に出場する太くん。突然現れた黒雲に潜んでいた怪獣の悪霊が怪獣たこに取り憑いた! 出現した心霊怪獣ゴースドンは、角から出す心霊光線と背中のひれで起こす突風を武器に暴れ回る。その攻撃に傷を負ってしまう矢的。矢的に届く声援…それは、ウルトラの父の声だった。激励を受けたエイティは、ウルトラオーラで心霊怪獣を昇天させるのだった。

親が生前、「怪獣が出たんだ」といっても信じてもらえなかったため、太は「嘘つき親父」といじめられる。太の父親が運転するトラックの助手席に座っていた同僚の川村さんも事故で亡くなった。川村夫人に「お墓に花なんか供えてもらっても、主人は戻らない」といわれる母親も報われない。
■エイティが怪獣をたこ揚げする場面は珍シーンだが、怪獣で餅つきをしたウルトラの父にはかなわない。さすが宇宙警備隊大隊長。
■太の父親がいった「正直に生きろ。そのためには強くならなくては」…。エイティとウルトラの父との関係にも重なり、「ウルトラの父登場」の単なるイベント編に終わらせない、感動編に仕上がっている。若槻文三氏最後のウルトラ作品。
(2005/8/16)

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