妄想ウルトラマン80■
■第41話■君はゼロ戦怪鳥を見たくないかい?

藤くんのリモコン飛行機「ゼロ戦」が操作不能になり行方不明になってしまった。50〜60年に一度、地球に飛来する宇宙渡り鳥バレバドン。好物は人間の子供だが、長旅で腹をすかせていた怪鳥は、斉藤くんのゼロ戦を飲み込んでしまう…。ゼロ戦を探す斉藤少年の前に現れたバレバドンは、何と少年のリモコンに反応して飛行するのだった! しかし、ゼロ戦を吐き出した怪鳥は、次の星へ飛んでいってしまうのだった。

る者を思考停止に陥らせる、恐ろしき石堂淑朗脚本作品。
■ラジコン「ゼロ戦」に大夢中の斉藤少年。12万円の「ゼロ戦」を手に入れるために、切手集めをやめて、3時のおやつを浮かせるために給食を人一倍食べて、遠足のおやつも買わず、バスに乗らずに自転車で移動して、アルバイトをする…。実に石堂的、狂鬼少年である。冒頭、矢的とイトウチーフに会っても、「地球防衛については大変感謝しています」とドライ。んー、石堂的。またまた、リモコン飛行機競技大会で「ゼロ戦」が行方不明になると、「昨日UGMのおじさんたちに会ったから、こんなことなったんだ!」と意味不明な八つ当たり。石堂的だあ。「このゼロ戦を見た方は、教えてください」とプラカードを持って、マチなかを歩き回り、人々に奇異の目で見られても動じない少年の姿はシュールだ。
■斉藤少年の父親はゴルフ道具収集に大夢中。母親(フジアキコ隊員役の桜井浩子氏演じる)はいう「うちの男は2人とも救いがないわ」。石堂的。
■あまり物に執着し過ぎても、人に迷惑がかかる。何ごともほどほどに…と教訓。父親も「私がゴルフ道具に懲り過ぎまして…。それが知らずに息子に影響したのかも」と笑ってハッピーエンド、かあ! この少年は懲りないと思うぞ。それもまた石堂的だが。
(2005/8/17)

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