妄想ウルトラマン80■
■第42話■さすが! 観音さまは強かった!

日、平和観音像にお祈りをする少年・信夫くん。彼は憧れのアイドル・倉田まり子に会えることを願っていた。ある夜、観音さまが泣く夢を見た信夫くん。矢的とともに観音さまを調べてみると…。観音像の下にお宝があるとにらんだ悪人2人によって横倒しになった観音像。そしてその封印が解けてムチ腕怪獣ズラスイマーが出現してしまう! 怪獣の大暴れを鎮めることが出来るのは、観音さましかいない。エイティは観音さまの後光で、怪獣を消滅させるのだった。

る者を思考停止に陥らせる、恐ろしき石堂淑朗脚本作品(それも2週連続で)。
■悪人のリーダーは「帰マン」のスーツアクターきくち英一氏。「この人相の悪い2人は…」とナレーションで語られる。観音像の下でダイナマイトを爆発させる、欲に目がくらんだおバカを演じている。
■江戸時代、大泥棒が観音像のあたりに千両箱を隠すが、1855年10月2日の安政の大地震で在りかが分からなくなってしまったという。大泥棒が江戸から逃げようとしていたのは会津。会津出身の東条昭平監督だから、なのか。
■火も水も、近代兵器の効かない怪獣ズラスイマー。ある住民はいう。「あの怪獣には無駄じゃ」「エイティもダメじゃろう。退治出来るのは、神か仏のお力だけじゃ」…。タイトル通り、観音さまは強かった、でいいのかエイティ!
■エピローグ、信夫くんの願いが通じたかのように、当時のアイドル倉田まり子が登場。とんでもない。
(2005/8/17)

■本作に登場する観音さまは、宇都宮市大谷町にある「大谷平和観音像」。「大谷石」の採掘場として有名な同地に立つ高さ27bの観音像は、第2次世界大戦後の平和を祈念し、昭和29年に完成した総手彫りのもので、制作に6年がかけられた労作。本作の撮影から25年がたったいまもなお、さすが!怪獣を消滅させるだけの穏やかな表情だった。 >>写真はコチラ(工事中だったのは残念)
(2006/1/16)

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