ヒタヒタと迫りくるオミクロン株

 
昨年暮れ、欧米で流行していたオミクロン株は、感染力は強いがデルタ株ほど重症化しないとのことでしたが、2月になり徐々に増えて、先週は東京でも2万人を超すまでに広がってきました。重症化しないといっても、感染者が増えれば当然重症化する人数も増えていきますので、今までにない漠とした不安感が広がって、町を行き来する人も車も少なくなっているようです。

 私の治療室において、患者さんがウイルスに感染しているか否かは発泡スチロール棒でTLして検査するのですが、オミクロン株に有効な再現性のある生薬の組み合わせはいまだ見つけることができませんので、今はいかにして予防するかしか手はありません。まず治療室での予防方法ですが、オミクロン株は飛沫感染以外に接触感染でも広がるようですので、感染が広がらないようにするため、もしも患者さんがTL陽性になったなら、当然マスクも陽性になっていますので使用したマスクを廃棄してください。手をクレゾール石鹸液を100倍強に薄めた液で洗い、患者さんが触れたドアノブ、手すり、ベット、脱衣カゴなどもTL陽性反応が出たところを消毒してください。薄めたクレゾール石鹸液をタオルハンカチに浸して軽く絞り、密閉が効くビニール袋に入れておき、必要になったらその都度それで拭くという方法が便利です。ただ、クレゾール石鹸液は薄めても匂いが強いのと、手の肌荒れが難点ですので薄いゴム手袋をして処理してください。オミクロン株はアルコール消毒では筋力検査TL陽性を陰性にできませんので、ぜひクレゾール石鹸液を利用してください。

 普段の生活での予防方法ですが、飛沫、エアロゾル感染の予防法は従来通り3密を控えるほかに、外出後は手指を上記の方法で消毒し、マスクを廃棄してください。接触感染で注意すべきところは、宅配の荷物(配達員は毎日数百件の届け先でマスクをしていない人々と接触する危険に曝されていますので、配達員とご自身のため、自宅で荷物を受け取る時はマスクをしてください)、スーパーのワゴンの取っ手、カゴ(また陳列されている商品を弄り回さないようにしましょう)、エレベーターや無人の駐車場のボタン(手袋をするか発泡スチロール棒のような柔らかいもので押す)でも陽性になることが多くあります。総じて同じところを多くの人が触れるところは注意しなければなりません。

 昨年、一昨年にはこれほど陽性になるところが多かったことはありませんでしたので、いざ検査してみると驚かれると思います。3回目のワクチン接種が進み4回目を行おうとしている人口900万のイスラエルでも、重症者が日本以上に多いことを考えると、集団免疫と3回目のワクチン接種頼みは通用しないようです。各人が予防に徹する以外にありません。もしもこのペースで感染が広がれば、全ての抵抗力の低い人に感染が広がり、症状が出るか否かはその程度によるという事態になるかもしれません。

令和4年2月10日