やさしい心づかい-、美しいものに素直に感動する心をさらに美しく育んでくれる世界、それが茶の湯の世界です。
 桃山時代にその頂点に達して我が国独特の文化となった「茶の湯」は私達にかけがえのない素晴らしい世界を残してくれました。
 茶道上田宗箇流は、桃山を代表する武将茶人の一人であった「上田宗箇」を流祖とし、上田家(広島藩国老)代々によって、連綿と広島の地に承け継がれてきたものです。
 武名高く、秀吉に抜撰されて寵遇を受けた宗箇ですが、茶の湯は、はじめ千利休に学び、後に古田織部に師事し、関ヶ原の後は浅野幸長に請われてその客臣となりました。動中に美を求めた宗箇の茶は、無駄のない動きの中に清々しい気品を湛え、凛としてウツクシク、今日に残された茶碗・茶杓など、また縮景園をはじめとする数々の宗箇の庭園にも、隅々まで力が漲っているのが感じられます。宗箇の茶の心を共に学び、さらに豊かな世界を心に持ちたいものです。(お家元のことばより)


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上田宗箇流 月釜:田中苑不老庵
平成30年3月4日(日)



 



 



 

 



華鴒大塚美術館 長庵茶会
(平成29年1月29日(日))


  
 



 












平成28年 井原市文化祭 上田宗箇流茶席


会場の田中苑・不老庵


楷の木の紅葉は見事です。


 

 


井原遠鐘クラブ 十三夜の観月茶会
平成28年10月10日(月) 於:華鴒大塚美術館 日本庭園「華鴒園」

井原遠鐘クラブ、恒例の観月茶会が華鴒園で催されました。参加者は約120名でした。
当日はお家元の講演もあり、盛況でした。とにかく天気が良かったのが何よりでした。





風でススキが寝てしまいました。

茶室・長庵も披露されました。
頭上にお月さまもくっきり、願ってもない夜のひとときです。


男性陣によるお点前 お家元を前に緊張の面持ち

夜の帳が降り、聞こえるのはただ虫の音のみ

 


ロビーで最後の席を待つお客さま


遠鐘クラブ 初釜 平成28年1月10日(日) 於:田中苑不老庵






今年も田中苑不老庵で上田宗箇流井原遠鐘クラブ恒例の初釜茶会がありました。この席でふるまわれる大福茶には1年の無病息災を願って梅干・黒豆が入れられます。平安時代に疫病が流行したとき薬として飲まれ、現在はその梅干の種をお守り代わりに持っていると病気にならないと言われています。山椒や梅の香りに包まれたお茶室で香ばしいお茶を味わいました。












お隣の市民会館では成人式が行われていました。

第27回吉備真備公大献茶会
倉敷市真備町 平成27年5月4日(月)

奈良時代、学者・政治家として活躍した倉敷市真備町ゆかりの吉備真備(695~775年)の遺徳をしのぶ第27回吉備真備公献茶会が5月4日(月)に開催されました。表千家、裏千家、上田宗箇流の3流派が茶席と野だての3席を設け、多くのお茶の愛好家で賑わいました。


前日の雨も早朝上がり絶好のコンディションとなりました。若葉もとても鮮やかです。
 


若葉の下でのお茶席はとても清々しく感じます。
お点前に視線が集中します。
 

  

 
待合の様子(右)

一席60名以上、点出しも大変です。当日は600名以上のお客様でした。


初釜 
華鴒大塚美術館別館・緑樹園(井原市高屋町)
(平成27年1月18日)
今年も上田宗箇流井原遠鐘クラブ恒例の初釜茶会がありました。場所は高屋町の緑樹園です。この席でふるまわれる大福茶には1年の無病息災を願って梅干・黒豆が入れられます。平安時代に疫病が流行したとき薬として飲まれ、現在はその梅干の種をお守り代わりに持っていると病気にならないと言われています。山椒や梅の香りに包まれたお茶室で香ばしいお茶を味わいました。

待合

  


懐石(和室)
 




茶室

    


先代宗匠のお軸



最後に記念撮影


広島県立歴史博物館 特別展・尾張徳川家の名宝 添釜
(平成26年11月2日)


   








   





華鴒大塚美術館 長庵茶会
(平成26年6月15日(日))

華鴒大塚美術館・華鴒園にある長庵で、6月15日、昨年に続き2回目の茶会が開かれました。完全予約制で早くから申し込みが殺到。1席10名で一日8席の計80名のお客様でした。岡山市、高梁市、福山市など遠方からも多くの参加がありました。普段は非公開の長庵、監修は、上田宗箇流の当代家元で、戦国期の武将・宗箇が好んだ様式を古文書から再現しています。施工は京都の宮大工・安井杢工務店です。天気が良くて最高のお茶会日和となりました。

  
待合 準備も万端です。
 



 
長庵全景(左) 当代家元揮毫の扁額(右)
 
心地よい緊張感が漂います。



いよいよ茶室への案内です。
 

 



  


茶花はナツツバキ

 



 
薄茶のあとの白湯も美味しそうでした。



退席されるお客さま 今日はありがとうございましたと声を掛け合います。


茶会のあとの長庵


日本庭園・華鴒園(はなとりえん)は先代家元の監修です。


井原遠鐘クラブ十五周年記念茶会
平成25年10月14日(月)



  



家元による記念講演がありました。演題「日本人の美意識と茶室」
  
笹井副代表世話人によるあいさつ(右)

会場のはなとり展示室は入りきれないほどの聴講者で埋まりました
 
長庵にも灯りが入りました。

手燭を使用しての立礼台によるお点前。
 


観月会
観月の夕べ 平成25年9月21日(土曜日) 田中苑及び市民会館

今年も井原市観月会実行委員会主催の観月茶会が田中苑と市民会館を会場に催されました。お茶席は午後5時半からでした。茶室不老庵では、表千家流同好会、井原市民会館前では茶道裏千家井原、そして上田宗箇流松涛会は田中苑で席を設けました。当日はとても良いお天気で、西日がきつく準備が大変でした。




お花はススキ、オミナエシ、フジバカマ、シュウメイギク、キキョウ、ツキミソウなど









陽が落ちるとご覧のような大勢の人で席が埋まりました。


一片の雲も無い夜空に真ん丸のお月さまがあがりました。



市民会館では琴の調べ(左) 市民会館前の裏千家のお茶席。正面に月が見えます。(右)

田中苑の表千家流の茶席


口切りの茶事
平成24年12月21日(金)井原文化教室のお稽古から

平成24年最後のお稽古で口切りの茶事を体験しました。


口切りの茶事 春に採れた新茶を茶壺に封じて半年寝かせて11月に茶壺の封を切ります・この茶事が「口切りの茶事」です。「口切りの茶事」に使われるお茶は、当然その年の新茶を使いますが、昔は現代のように一年中抹茶が手に入るということがなかったようで、一年分の碾茶(てんちゃ)を茶壺に詰め、茶人がその都度石臼で挽いていたのだそうです。そこで茶壺を所持する茶人は茶師にこれを預け、茶師はその年の5月に採れた新茶を茶坪に詰め、梅雨や夏の間、涼しいところで大切に保管しました。

 
壺の箱の裏側には何という銘のお茶が入っているかを記した「入日記」という紙が貼ってあります。
壺飾りの結びは朱色で美しい。

壺にはまず濃茶用の碾茶を詰めた半袋(はんたい)または小半袋を中央に収め、その周りに薄茶用の碾茶をギッシリと詰めます。その茶壺は茶師によって封じられ、その合口に茶師の封印を押します。

   


交代で石臼を挽きましたが、当日参加の9人分の抹茶をなんとか確保できました。
意外に抵抗があって重労働です。部屋にいい香りが漂います。
挽きたてのお茶を濃茶ででいただきましたが、ほんとうにおいしいですね。

茶花

上田宗箇流井原文化教室のお稽古日に床を飾った茶花です。
画像が小さいですが花の名前がおわかりですか?
初秋
ハギ(白)とダンギク (H24.9.21)


(H24.9.7) (H24.8.17) (H24.8.3)


花は野にあるように
(H24.7.20) (H24.6.15)  (H24.6.15)

(H24.6.1)


(H24.5.18) (H24.5.12) (H12.3.9)

(H24.1.28) (H24.1.20) (H24.1.20)


於:市民茶室・不老庵  朝茶を楽しむ 平成24年7月8日(日) 

7月8日、日曜日、井原市民茶室・不老庵で、私が所属する茶道上田宗箇流・井原遠鐘クラブの例会があり、
会員8名が参加して朝茶が行われました。


 
早朝の田中苑・不老庵です。 つくばいで手と口を清めます。


朝顔一輪
 


主人と客のお互いの挨拶のあと、
「配膳」「銚子・盃」「飯器」「汁替え」「相伴」「箸洗」「八寸・銚子」「納盃」「湯桶・香の物」と続きます。




中立ちで待合に出ると公園には犬を散歩させる人の姿がありました。


後入りは掛物となります。
  
濃茶に続いて、すぐ薄茶をいただきます。


 
終わってみれば、もう9時。あっという間の3時間でした。
本日はありがとうございました、とあいさつをするお客



井筒屋比良工房 松吟窯 を訪ねる
滋賀県 平成23年6月19日(日)

岡本社中(井原松涛会)主催の研修旅行で、関西和風会の陶芸家・村田眞人(むらたまこと)さんの比良工房・松吟窯を訪ねました。普通車でもやっと通れるような細い山道をバス(21人乗り)は果敢にも入っていき、降りかかる木々もなんのその、その卓越したドライブテクニックにハラハラドキドキしましたが、無事到着。村田ご夫妻のお出迎えを受け、工房を見学させていただきました。



露地の紫陽花
 
ヤマアジサイでしょうか、数輪しか咲いていませんが、水に打たれとても美しく見えました。

  

登り窯

周りにはたくさんのマキが積み上げられていました。炊くときはほとんど使い切るとのことでした。




宗冏お家元ご揮毫の扁額
無鐘とは、鐘が聞こえないほど深い山の中という意味でしょうか。

工房の2階が茶室となっています。バルコニーもあって、遠くの山並みを眺望できます。


村田様の素晴らしいお手前で薄茶をいただきました。








 



村田眞人氏プロフィール 村田眞人氏は1956年 京都市に生まれ、八代目村田亀水氏のもとで陶芸の道に入り、村田陶苑氏に運筆の指導を受ける。日本工芸会近畿支部展にて日本工芸賞を受ける。後に4度受賞。現在、日本工芸会正会員として日本伝統工芸展を中心に活躍。卓越した轆轤による造形と、緑釉・黄釉・黒釉・色絵・白磁等多彩な技法を駆使し壷、花入、皿、鉢、茶、香炉、うつわなどを制作。古赤絵や祥瑞など古典の写しから、独創的な色絵の作品まで幅広い作風で人気を博しています。


山で見かけた野バラ

野バラの一重の花弁も清楚でいいですね。

井筒屋比良工房 松吟窯 



 


H23.5.20お稽古日
ヒメカンゾウ ヒメカンゾウの自生地は不明ですが、中国東北部という説があります。栽培される 花はニッコウキスゲに似ていますが、小型で花の色も濃く美しく、他のノカンゾウなどと比べると早く咲きます。名前のの由来は、全体に小型で花の大きさも小さいので、ヒメカンゾウになったそうです。(黄色の花)
コバノズイナ ブラシのような形の黄色がかった白い小花を多数つけます。香りもよい。暖地でもよく紅葉するため、秋も観賞価値があります。野趣のある株立ち状の低木種で、植栽のアクセントとして利用されます。







古典と創作の融合
創意に沸いた桃山時代の慶長茶の湯展
出かけた日 平成22年4月3日(日)




 

  









安閑亭露地手水鉢・吉祥天 上田宗箇の作です。(左) 点心席で若宗匠のご挨拶がありました。(右)





井原遠鐘クラブ 茶事稽古「夜咄(よばなし) 
平成22年12月10日(金) 華鴒大塚美術館 茶室「長庵」和風堂 福間師範代を講師にお迎えして

冬の夜長を楽しむお茶が夜咄(よばなし)とよばれます。行燈や燭台のろうそくの灯影のもとで、お茶をいただきながらくつろいだ「咄」をする茶事です。電灯の明るさを避け、昔ながらの和ろうそくや灯心のささやかな明かりの中で行われる茶事は、たいへん趣深いものがあります。

  

夜咄は茶事のうちでも最も難しいものとされ、宗旦は「茶の湯は夜咄にてあがり申す」と教えていたといいます。とは福間師範代のお話。まず寄付(今日はロビー)で体の温まるしょうが湯をいただきました。露地の足元を照らすのは福間師範代が広島からわざわざ持参された露地行灯です

 
草履に履き替え腰掛待合で待っていると亭主が迎えに出て正客と手燭を交換します。

手水鉢で手を清めます。寒い時期なのでお湯も用意してあります。


正式には、初炭、懐石、中立、濃茶、続き薄茶の順に進められますが本日は時間の関係で懐石はありません。

照明道具は短檠と手燭のみ
 
初炭
炉に炭をつぐところから、茶事は始まります。寒い冬、これから部屋を暖める火がまず、最高の前菜となるわけですね。炭をついでいるとパチパチと火の粉が飛びます。釜を十分に濡れた布巾で拭くと湯気が立ちます。

中立のあとは岡本先生による濃茶のお手前。釜から出る湯気が室温の低さを象徴しています。
ほんとに静かなひととき。おもわずこの一年を振り返っていました。


     
昔は掛物や花は飾らなかったそうですが、利休から飾るようになったとか、掛物は暗いので大きな字のものがよいとされる
そうです。香合は、干支のトラ。次に会えるのは12年後かも。写真には写っていませんが、師範代お気に入りは茶入れでした。


 
暗いので手燭を手元において拝見します。



福間師範代には、とんちんかんな質問にもざっくばらんにやさしく教えていただきとてもよくわかりました。
遠いところ誠にありがとうございました。



上田宗箇流
井原文化教室 「上田宗箇流」教室のご案内 5月から3月の第1・3金曜日 19時から21時 於:アクティブライフ井原 見学自由 

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