茶室 長庵


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茶室「長庵」は、平成10年上田流家元邸でみつかった上田家茶事預かり師範野村円斎(元禄9年(1696年没))が書き留めた覚書「宗箇様御聞書」に、御流儀四畳半と図示される宗箇好みの茶室を、宗冏お家元の監修により復元したものです。平成17年9月の竣工で、万物の長久を願い「長庵」と命名されました。


宗冏お家元揮毫の扁額

新緑に包まれた茶室「長庵」 躙口(左)と貴人口(右)

   

露地は、飛石の打ち方と延段の敷き方に宗箇好みの特色が強く出されています。宗箇の飛石は大きい石からだんだんと小さくなるように打ってあります。延段は短冊石に合わせる石も大胆で、詰め石も荒いのが特徴です。(左)   



炉の時」 茶道口は五節の竹の方立で、腹口の形で設けられています。炉の場合は茶道口から踏み込んだ畳一畳が点前畳で、炉は上げ台目の形で切られています



茶室は台目三畳の相伴席をもつ四畳半下座床の構え。四畳半と相伴席とは板欄間付の引違太鼓襖で仕切られ、茶会や稽古の人数により加減できるようになっています。(左)

立手水鉢(たてちょうずばち)和風堂安閑亭の吉祥天手水鉢の写しで、表に吉祥天の像が浮き彫りされ、裏面には吉祥天の梵字が印刻されています。




お茶席の様子。平成18年5月21日(日)特別展添釜。華鴒園を眺めながら中待合で、茶室への順番を待つ来館者。華鴒でのお茶席はいつもこのようにたくさんの来訪者で賑わいます。

データ 茶室「長庵」:
監修 上田宗冏家元| 設計・施工・監理 安井杢工務店 |露地 齋藤忠一氏
 施工 佐能松山園

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