検査の大切さ
近年、日本人の大腸癌は、食生活の欧米化に伴い、次第に増加してきています。 しかし現在の医療では、早期に発見された大腸癌は完全に治すことができるようになりました。
大腸癌は、ポリープが1cm以上に大きくなり癌化するものと、1cm以下でも当初から癌細胞のまま増殖していくものとに分けられます。
そこで、癌になる以前のポリープや早期の癌を発見できるように開発されたのが大腸内視鏡(ファイバー)検査です。
現在では、この方法を用いてポリープや早期の癌を手術せずに、内視鏡的に切除してしまう方法
(ポリペクトミー)も確立されています。
検査の流れ
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検査前日
便の残りにくい食事をしてください。
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検査当日
来院前に腸洗浄液を指示通り服用してください。
ポカリスエット等のスポーツドリンクの飲用はかまいません。
車の運転はしないで、指定された時間までに来院してください。
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検査
10~15分程度の検査です。
麻酔をかけたような状態で検査を行いますので、痛みはほとんどありません。
ポリープが見つかった場合、事前の同意があればその場で切除します。
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検査終了後
空気を入れるためお腹がはった感じがする人もいますが、心配いりません。
車を運転して帰られることは危険です。
別の交通手段をご利用ください。
- ポリープの切除は、電気メスを応用した方法で行います。ポリープの形にもよりますが、20mm前後の大きさのものまで、この方法で切除可能です。
- 合併症としては、切除部の出血、腹膜炎、穿孔などが、約1000例に2~3例の確率で起こりえます。これらの場合は入院していただき適切な処置が必要となります。
- 外来で内視鏡的ポリープ切除法(ポリペクトミー)を受ける方には、合併症の予防のために、以下の注意事項を守ってください。
- 合併症のほとんどは、生じる場合は2週間以内に起こります。従いまして、2週間は大腸の安静を保つために、過度の運動は避けてください。
具体的には、スポーツ、旅行、重い物を持ち上げる、高いところに手をのばす、などはしないようにお願いします。
- 出血は術後5~6日目に起こる場合が多く、飲酒は出血の原因となることがあり、1週間は禁酒を守ってください。
- 当日は入浴は避けて、シャワー程度にしてください。
- 食事は消化の良いもの(うどん、お粥等)にしてください。