読んだ順に並べようかと思ったのですが、何年も放置していたので、いつ読んだ本だかわからなくなってしまいました(笑)。大雑把なジャンル別を基本に並べています。ジャンル内の配列は順不同です。なお、書名をクリックすると、Amazon.co.jpの該当書籍のページに飛びますので、他のレビューも参考にしてください。
| リーディング素材 | リーディング指導 | ライティング指導 | 文法参考書 | 文法指導 | 音読指導 |
| 語彙指導 | 指導方法 | 学習方法 | テスティング | その他 |
通訳を養成するためのトレーニングを応用したクイック・レスポンス、シャドウイング、サイト・トランスレーションという「3ステップ方式」を採用した教材です。読者として想定しているのは、ある程度の英語力のある生徒だと思われます。基礎力のない生徒が手を出すような本ではありません。元々が通訳のためのトレーニングですから、基礎力を養成するためのものではないということですね。クイック・レスポンスで単語を覚えた後で、いきなりシャドウイングというのは、無理があるように思います。僕の感覚だと、シャドウイングとサイト・トランスレーションは順序が逆かなと思うのですが、通訳養成学校ではこの順序なのでしょうか。
文字情報なしで、音声のみのサイト・トランスレーション(「区切り聞き」というそうです)は、やってみようかなと思いました。僕の授業では、日本語を見て英語にするという活動をやっているのですが(それも「サイト・トランスレーション」と言うのかな)、これも音声だけでやってみようかな。
それにしても、この書名は色々な意味で失敗だと思うのですが……(笑)。
「社会人のためのテクニック&エクササイズ」というサブタイトルにあるように、高校生向けに書かれた本ではないのですが、僕がリーディングの授業でやりたいことは、この本の内容に近いことなのかも知れません。「社会人のため」だけに限定するのは勿体ない本です。リーディングの授業を担当する教員にとっても良いヒントになるのはもちろんですが、昨今の多様化する大学入試に対応するという点では「受験生」にとっても示唆に富む本だと思います。
読解の教材です。この本はある研究会に参加した同僚に紹介してもらいました。僕が持っているのはMiddle Levelです。この本は100の英文がレベル毎に配列されていて、それぞれにMain Idea, Subject Matter, Supporting Details, Conclusion, Clarifying Devices, Vocabulary in Contextに関する設問があります。とても使い易い本で試験の素材文に使わせてもらったりしています。
僕の持っている本は、出版されてすぐに買ったものなのですが、○○編という表記はありません(笑)。当時は、英語の苦手な生徒に中学校の教科書を使って「やり直し」をやったりしていましたが、この本が出たときには「これだっ!」と思って飛びつきました。ちょっと分量が少ないかなという印象がありましたが、「続・入門編」や「標準編」「挑戦編」もあるので、基礎からやり直したい人にはお薦めです。
同僚の先生に勧められて、同じ著者の『英語リーディングの秘密』『英語リーディングの真実』(ともに研究社出版)を読みました。その集大成といった形でこの本が出版されたので読んでみました。
英語の文章を正しく読んでいる人が、その過程でどういう考え方をして読み進んでいるかを詳細に分析しています。あぁ、なるほどね、と思わされる部分がたくさんありました。
でも、英文をある程度正しく読める人たちにとっては、この本で述べられている手法を意識して読むのは、あまりにも鬱陶しいのではないでしょうか。「読める」人はこの本で述べられている手法をすでに無意識にやってるわけですから、当然のことです。とすれば、この本の読者は英文を正しく読むことのできない人たちということでしょうが、そういう人にとっては、この本で扱われている英文はちょっと難しすぎるのではないでしょうか。
この手法をひっくり返してライティングに応用できないものかと密かに企んでいるのですが……。
教員になりたての頃、「国語の授業のような英語の授業をしたい」と思っていました。そのために、授業の中で生徒に何をどう問いかけていこうかと考えていました。理想と現実との狭間でもがいていたのですが、この本を読みながら当時のことを思い出しました。
授業の中でどういう発問をするかで、授業のカラーは大きく変わってきます。文法や文の構造に関する発問ばかりの授業、行間を読み取るような発問ばかりの授業……。授業の中でどのような問いかけをしていくかということは、授業のカラーを決める重要な要素であるにもかかわらず、英語教育を語る時に発問の仕方が注目されることはあまりなかったのではないでしょうか。その意味で、発問をする時の観点を整理しようという試みは意味のあることだと思います。
でも、この本を読んだからといって、明日から授業を活性化するような発問ができるようになるわけではありません。この本は、どうのように発問するべきかという観点は示してくれますが、手順通りにやれば効果的な発問ができるというマニュアルではありません。やはり、授業の中で試行錯誤を繰り返しながら、発問のスキルを磨いていかなければならないのでしょう。
僕にとっては、初心を思い出させてくれる一冊でした。
某誌の書評欄で「リーディング指導を改善しようとする英語教員の必読書」と紹介されていたのを読んで、思わず注文してしまいました。
リーディングに関するこれまでの研究が概観できて面白いです。とても興味深く読めました。日本語にしろ英語にしろ、文章を読んでいる時の頭の中の働きというのはよくわかりました。理論に弱い僕としては、具体例がもうちょっとあった方が読みやすいのですが……。でも、理論に弱くても十分に楽しめるし勉強にもなります。
こういう本というのは、即効性を求めちゃいけないんですよね。わかってるんだけど、やっぱり「じゃ、どうしたらいいの?」と聞きたくなってしまう。読めない原因よりも、読めるようになるための方策に興味が行ってしまうのは、教員としての宿命なのかも知れませんね。
リーディングの授業についての理論的な裏付けが欲しいとか、リーディングの授業について考えてみたいとか、そういう人にはお薦めの1冊ですね。
たぶん『英文読解のストラテジー』(大修館、天満美智子)の方が有名でしょうが、僕はこっちの方が面白かったですね。でも、両方とも読後に「だからどうした?」っていう感じがしちゃうんですよねぇ。内容が悪いわけじゃないんですよ。授業に生かそうという(しかも即効性を求めて)下心がいけないんですね(笑)。
ESLの読解ってのはこういうことをやるんだぁっていう感じです。でも、日本の高校ですぐに授業に応用できるという点では馴染まない部分が多かったですね。ESLの連中と日本の高校生とでは、英語を勉強する動機が違いますし、日本の高校では教科書を使うという大前提がありますからね。でも、参考になる部分はとても参考になりました。「自立した読み手を育てる」ってのがいいですね。僕の授業も「自立した読み手を育てる」ような授業になっていればいいのだけれど……。
これまでに何冊か読んだライティングに関する本の中では、もっとも即効性のある僕好みの本でした(笑)。とても具体的でとても実践的な内容です。僕の生徒であれば、中学校での実践として紹介されている活動の方がフィットするかも(笑)。興味深い箇所に付箋を貼りながら読みましたが、付箋だらけになってしまいました。
前任校では、教科書を使わないライティングの授業を数年間担当していましたが、その時にこの本に書かれていることを知っていたら、授業のシラバスも変わっていたのになぁ……。
ライティングの授業をしっかりやろうという気持ちのある人は必読です。
ライティングの指導に興味があって、色々と探していたところ、たまたま書店で見つけました。同じ本を持っている同僚もいましたから、有名な本なのかもしれませんね(無知でごめんなさい)。アメリカのTESOLのクラスの教科書として使われていたそうです。
日本の教科書を使って進める授業の中では生かしにくいかも知れませんね。でも、アイディアが豊富でひとつの素材から色々な活動を導きだしていて、教科書を離れてある程度まとまった英文を書かせようとするなら、とても参考になる部分が多かったです。ここで紹介されているテクニックは、すぐにそのまま利用できるものばかりです。さっそく授業で利用させてもらったものもあります。理論でなく実践例を紹介してくれているのが、理論に弱い僕にはありがたいですね。
「そうそう、生徒はこういうところで間違えるんだよな」というところが指摘されてますね。中には「うん、これは僕もよく間違える」ってな箇所もあります。
書かれてる内容は大したことないんですが(失礼)、生徒の間違えやすい所をまとめたという点で目の付け所がいいですね。面白い本です。
3年前に、関係代名詞について何もわかっていなかった生徒が、『エイザーの基本英文法・中級編』でドリルをしているうちに、どんどん変容していく姿を目の当たりにして以来、僕はこのシリーズを信用するようになりました(笑)。翌年には、この値の張る本(中級編のことですが)を上下巻セットで生徒全員に持たせたほどです。ただし、文法の体系そのものが日本の学校で扱う文法と違っていたり、語彙が難しかったりと、授業で使うにはクリアすべき点がいくつかあります。でも、良い本であることには違いありません。たとえば、受動態であれば、僕が能動態の文を読み、キューを出すと生徒はそれを受動態にしてコーラスリーディングなんて使い方をしていました。もうちょっと学校で使いやすいような形に編集し直してくれるとありがたいんだけどなぁ……。
従来の文法書にはないスタイルですね。「質問−答え」という体裁になっています。シリーズ化されていて、『英文法がつうじない!?』っていうのもありますし、その続編も出るようです。これは通読するだけでも面白いですよ。
「伝統的教授法」「コミュニカティブ言語教授法」の背景や問題点などがよくわかり、自分の授業を振り返る良い機会になりました。また、自分の授業の今後の方向性も見えてきたように思います。比較的短い期間でこの本を2度読んだのですが、検定教科書を使って一定のペースで進めなければならない高校の現場で、どう「FonF」的な要素を入れていけば良いのか、具体的な例をもっとふんだんに紹介して欲しかったなというのが正直なところです。巻末の検定教科書に基づいた授業案も、どこでformにfocusしているのかが今ひとつ明確ではありませんでした。
もっとも、かなり現場での導入を意識して書かれている本だと思います。どんな活動が効果的なのか、その活動をどのように配列するのかなど、自分の授業の中で応用できそうなヒントもたくさんありました。間接的に、この本の内容からインスパイアされて思い付いた活動もあります。
「これまでの自分の授業に欠けていた点をこれからどうしていくか」というこ とを考えていた矢先に読んだのですが、とてもタイムリーに多くのことを学ぶこ とができました。お薦めです。
「コア」を中心に、それぞれの語の持つ意味から文法を再編成しようという試みです。たとえば、疑問詞のwhatは知っているけれど、関係代名詞のwhatを知らない人が、初めて関係代名詞のwhatに出会ったら、すでに知っている疑問詞のwhatの意味を参照するのは、ごく自然なことでしょう。その意味ではレキシカル・グラマーというアプローチはとても自然だし、誰でも英語を学習していく過程で自分なりの「コア」を自然と身に付けていくものではないでしょうか。それを言語化して記述したものがレキシカル・グラマーということになるでしょうか。『文法がわかれば英語はわかる!』や『英語感覚が身につく実践的指導』もあわせて、お薦めの一冊です。
とても面白い本です。でも、いわゆる「ハートで感じる」系のものもそうなのですが(一見似ているけれど違いますよね)、ある程度の文法の理解があればこそ「あぁ、なるほどね」と思えるのであって、ゼロから文法を学ぶ生徒にとってはこのアプローチで理解するのは難しいのではないでしょうか。これからどう現場の指導の中に落とし込んでいくのかというところが課題でしょうか。もちろん、授業で文法を説明していく中で、この本で述べられていることを応用していくことはできるので、英語の教員の方には一読をお薦めします。
面白い本です。シャドウイングによって期待できる効果などがよくわかります。この著者の本は難しい本が多いんですが(笑)、この本はとても読みやすく書かれています。関連図書も紹介されていて、さらに勉強した人には参考になると思います。でも、僕の場合はどうしても理屈よりも実際の運用の仕方に興味が行ってしまうんですよね(笑)。というわけで、第5章の「シャドーイング・音読トレーニングの教室への応用」が僕にとってはもっとも面白かったです。音読といっても様々なバリエーションがありますが、何を目的にしてどの活動を授業に取り入れるかということを考えるにはもってこいですね。
いちいち「うん、うん」と頷きながら読める本(笑)。久保野雅史先生(当時筑波大学付属駒場中高)の授業が例として取り上げられていますが、これは以前に久保野先生自身のワークショップに参加したことがあるので、やっぱり「うん、うん」と頷きながら読む。というわけで、「うん、うん」と頷きながら読んだものの、話としては目新しいものはあまりありませんでした。もっとも、久保野先生の授業について何も知らずに読んだら、かなり衝撃的だったかも知れません(笑)。「音読なんて意味があるの?」と密かに思っている教員は必読ですね。
語彙指導について悩み続けているので、こういう本にはつい手をだしてしまうんですよね(笑)。とても面白い本です。語彙習得に関する理論的な話はとても勉強になりました。でも、この本で紹介されている指導法を、そのまま実際に授業に持ち込む気にはなれないんですよねぇ……。もっとも、即効性のある語彙指導の方法があるのなら、語彙指導について悩むことなんてないわけで、そういうものを求めてはいけないということはわかっているのですが……。結局は、こういった情報をどう処理にして現場で生かすかということなんですよね。
語彙の指導に関する一般的な知見は概観できる本だと思います。理屈はわかる。わかるんだけど、実際に紹介されている指導法に目新しいものはありません。「指導マニュアル」というよりもむしろ理論的な部分の方が興味深く読めました。巻末の「語彙サイズテスト」を実際に授業でやってみましたが、生徒から「だからどうしたの?」という反応をされて困ってしまいました(笑)。
これは面白かった。既に知ってるようなこともありますが、目から鱗が落ちるような箇所も多かったですね。教材研究の時に、よく参考にさせてもらっています。
具体的に書かれているので面白いですね。いろいろと参考になります。Richardsのリスニング・モデルも、この本を読んで初めて知りましたが、現状に合わせてアレンジすることで、かなり効果が期待できるのではないでしょうか。洋画のリストや洋楽のリストもありがたいですね。リスニングの指導に苦労しているという声をよく聞きますが、「5分でテスト・5分で解答」的な問題集をやりっぱなしではリスニングはできるようにはなりません。リスニングの指導に困っている人は必読です。
著者の授業に対する思想というか、生徒に対する眼差しというか、各論よりもそういったバックグラウンドの方がむしろ印象に残っています。もちろん、それは自分との比較ということになるのですが、こういう徹底したアプローチがあればこそ、授業の質も高くなっていくのでしょう。個々の具体的な指導法もとても参考になりますが、授業に向かう姿勢の方によりインスパイアされました。おそらくは著者ご自身もそのことはわかっていらっしゃって、だからこそ『英語授業改革論』ではなくて『(英語)授業改革論』なのでしょう。一対多の一方通行の授業から脱したい人にはお薦めです。
この本を読む前に、『「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育』を読んで、もうちょっと具体的なタスクの例が欲しくなり、同書の中で紹介されていた本の中から購入。ずいぶん前から書名だけは目にしていたのだけれど、これまで縁がありませんでした。この本の第II章では、具体的なタスクがたくさん紹介されています。これだけのタスクの中から、自分の授業の中で、どういう位置付けで、どのタスクを選んで、それをどう応用していくか。ここで紹介されている通りにやればうまくいくという単純なものではありませんね。
こういう活動をやるには、こういう活動が機能する集団を作らなければなりません。その意味で、書名の通り「ヒューマン」な授業が求められるのでしょう。ちょうど見学させて頂いた授業の雰囲気にすっかり感心させられた前後に読んだので、「なるほど」と納得させられました。
たとえば、三人称で書かれたものを一人称で書き換えるとか、インタビューに書き換えるなどの教科書の本文の加工、パターンプラクティスの方法、構造マップを使った要約など具体的に様々な活動が紹介されています。他にもいろいろな活動が考えられると思いますが、授業の中にアウトプットの活動のための時間をしっかり確保したいですね。
この本が問題提起したいことは理解できるし、何を狙っているのかという意図も理解できます。ある意味では「高校英語教育の現状はついにここまでやらせてしまったのか」という印象すらあります。下記の『英語授業の心・技・体』もそうなのですが、著者の諸氏の苛立ちすら感じます。ともかく、
入試を突破するためには、逆説的であるが高1から入試のための特別な対策をする必要はなく、むしろ、基礎的な力を地道につけてゆき、徐々に入試にシフトするようなやり方を高校3年間を見越して計画する必要があるという姿勢には諸手を挙げて賛同したいと思います。特に第5章のカリキュラム編は秀逸です。だからこそ、教科書で大学入試をクリアできるかどうかということではなくて、教科書をどうやって定着させるかということに視線をシフトさせた続編を期待したいですね。
相変わらずの靜節(笑)。「正確さのない音読やシャドウイングは百害あって一利なし」というタイトルにドキっとしました。僕の授業のことですね。発音は結構うるさく言っているつもりなのですが、根負けしてしまっていたというのが正直なところ。前にも書いたけれど、一昔前の生徒は"she"と"see"との違いは理解しているけれど、英語らしい発音をすることへの気恥ずかしさから敢えて両方とも「シー」と発音していたと思うんですよね。それがここ数年は、そもそも"she"と"see"とは違う音なのだということを知らない生徒が増えてきて愕然とします。だから、前の学年の時には、春先に時間を取ってかなり丁寧に発音指導をしたのですが、なかなか定着せずに根負けしてしまったという経験があります。今回の学年は、発音指導のためだけに時間を取ることはしなかったのですが、生徒に英文を読ませる時の発音については、しつこくダメだしをしています。この本を読んで、もうちょっとしっかり発音指導をすべきだったかなぁと反省しています。この本を読んだからといって、すべてを「靜流」にしてしまおうとは思いませんが、はっとさせられることが多いですね。
書名の通り、理論的なバックグラウンドに基づいて具体的な授業の展開が提案されているので、現場の教員にとっては参考になるのではないでしょうか。「形式・意味・機能マッピングが促されるインプットが必要、そのためには内容・コンテクストのあるものを大量に適切に」「仮説検証の機会を多くする」「語彙・文法の習得は学習者が学習対象と深く関わることが大事」など、示唆に富むというだけでなく、経験的にやってきたことを、理論的に説明してくれる部分もあって、妙に納得させられます。この分野で卒論を書く予定の教育実習生にも紹介して、この本を貸してあげたのですが、まだ返してくれていません(笑)。早く返せ!
対話調で書かれていてとても読みやすい本です。実践的かつ具体的で、授業を組み立てていく上でずいぶん参考にさせてもらいました。この本からヒントを得て、自分なりにアレンジして使わせてもらっているタスクもあります。お薦めです。
ある日、ある先生から「お前の授業と似たようなことをやってるよ」と教えてもらったのがこの本。読んでみると、確かに「似たようなこと」をやっているのでびっくり。もちろん、高知県のプロジェクトチームの方が、はるかに体系的に戦略的にやっているのですが(笑)。一度通読してびっくりした後に、再度ひとつひとつの活動を検討しつつ、それを自分の授業の活動とつきあわせつつ読み直しました。自分の授業で行っているタスクも、自分で考えたものなのか、この本からパクったものなのか、わからなくなってしまったものもあります(笑)。このサイトを見た方からこのプロジェクトチームの関係者かという問い合わせを頂いたこともありますが、残念ながら関係者ではありません(笑)。結果的に「似たような」活動をしていますが、このプロジェクトチームと僕とでは出発点というか目的が違うんですよね。でも、僕は勝手に親近感を持っています。お薦めですね。
Lexical Grammarってちょっと興味があるんですよね。でも、いわゆる学校文法にある程度の理解がなければ、Lexical Grammarからスタートして理解するのは難しいんじゃないかなと思います。「学校文法」を悪者のように言う人もいますが(この本がそうだというわけではありません、念のため)、お互いに補完しあうものであるというのが現状ではないでしょうか。こういったアプローチの仕方をどう現場の指導に落とし込むか、それはどういった具体的な実践が出てくるかということでもありますが、とても興味があります。ちなみに僕は田中先生に直々にこの本にサインしてもらいました(笑)。
Grammar DictationはDictoglossとも呼ばれています。Dictoglossはとても魅力的な活動で、僕も授業でよく使っています。簡単に言うと、音声を聞いてメモを取り、その情報をグループで共有しながら、聞き取った内容を英語で書くという活動です。僕はまだ試行錯誤の段階ですが、リスニングにもライティングにも効果が期待できる活動です。Dictoglossに興味のある方は必読です。
正直に告白すると、ちょっとがっかり(笑)。いや、紹介されている授業はどれも素晴らしいものばかりなのですが、何となく指導案を読んでいるような感覚に襲われました。たぶん、僕の興味は授業の大きな流れというよりも細部にあるのかも知れませんね(笑)。やっぱり実際に授業を見せてもらわないとダメかな。
自分の授業で行っている活動を便宜上「タスク」と読んでいますが、この本でいう「タスク」とは別物です。この本でいうタスクとは「教室外で英語を使用できるようになるため」に教室内で行う「シミュレーション的な言語活動」ということになるのでしょう。理屈としてはよくわかるのですが、僕らは教科書を使って授業するわけで、この本で紹介されているような「タスク」と教科書との間をつなぐものがなければ、はしがきで述べられているような「外国語学習に関わる『理論』を『実践』に結びつける」ことにはならないのではないかなぁ。
英語科のある学校に転勤して、どうやって授業をしたらいいのかわからなくなってしまった時に、ちょうどイギリスへの留学から戻ってきた同僚の先生に薦められた本です。当時は焦って即効性ばかりを求めていたので、直接、授業に利用したということはなかったのですが、授業の中で何をすべきかを考えるにあたっては影響を受けたと思います。僕が読んだのは"New Edition"ですが、2008年7月現在では第4版になっています。
同僚から紹介してもらって読んでみました。いろいろと示唆に富んでいるのですが、ちょっとイメージがつかみにくいんですよね。僕の勉強不足でしょうか……。
ぶっちゃけた話、目新しいものはあまありませんでした。生意気なことを言わせてもらえば、大部分は既にやってみたことがあります。もっとも、僕が授業にインターネットを持ち込んだ時に、おおいに参考にさせてもらったのが、この本の著者のひとりである朝尾先生の『インターネットと英語教育』という雑誌なので、当然と言えば当然ですね(笑)。
メールは不思議なメディアです。メールとして書いたとたん、具体的な人間関係という場面のなかでメッセージが交換されるのです。という箇所は「なるほど」と思いました。Dave's ESL Cafeというサイトに投稿されたメッセージを例にあげて説明しているのですが、妙に納得してしまって、普段はそんなことはしないのだけれど、ページに印をつけてしまった。
最近、アクション・リサーチという言葉を見かけることが増えてきました。大雑把にはどういうものかを理解していましたが、実際のところはどうなのかということで読んでみました。
自分の授業を振り返ってみて、次の授業の作戦を考えるということは日常的にしていることですが、それをもっと恣意的にやってみようということですね。その実際を読んで刺激を受けました。
自分の授業を振り返ってみる時の観点をたくさん与えてくれるという点で、この本はとても面白かったです。「あ、そうか、こういうところも考えなくちゃいけないんだな」っていうのが続出しました。明日からの授業にも反映できそうなヒントもありました。こういう本は翻訳よりも原文で読んだ方がわかりやすいかも知れませんね(笑)。
新聞の書評欄によるとベストセラーのようです。こういうタイプの本がベストセラーになるというほど、英語の勉強で苦労している人が多いということなのでしょう。
電通大の酒井先生のSSSや某社の○○マラソンを連想させるような内容と言うと、書名の通り「シンプル」な提言ではあるものの、それを実行することはそれほど「シンプル」ではないということも想像して頂けるのではないでしょうか。要するにシンプルなことを気が遠くなるくらい繰り返せということなのでしょう。
「単語を眺める」という点については「なるほど、そういうアプローチもありか」と思いました。また、「ブラインドタッチの必要性」については、僕も同感ではありますが、中学生や高校生には説得力がないでしょうね。学校では手で書かなければならない場面の方が圧倒的に多いわけですから。リスニングについては、ちょっと乱暴すぎるかなと思います。少なくとも、生徒にこの方法を薦めようとは思いません(笑)。
というわけで、大学生や社会人が英語をやり直そうという時の動機付けには良い本かも知れませんが、中学生や高校生にはお薦めしません。
この手の本を読むと、いつも同じ感想なのですが、「楽な方法なんて存在しない」ということですね(笑)。
新しいタスクのネタ探しという観点でこの本を読みました。「この訓練は僕の授業だとこの活動にあたる」とか「この訓練は僕の授業では無理かなぁ」とか思いながら興味深く読ませてもらいました。その中でもDLS(Dynamic Listening & Speaking)という訓練方法が興味深かったです。Dictoglossのスピーキング版といったところでしょうか。初級・中級・上級と3段階の練習方法が紹介されていますが、そのままDictoglossにも使えると思います。メモの取り方なども実物が写真で紹介されていたりして参考になりました。
僕はこういう「学習法」から授業に使えるネタを探すのが好きなのですが、もう「学習法」のネタも尽きたのかなという感じです。「おっ」と思う部分はあるのですが(それは必ず具体的に述べられている部分です)、ほとんどは言ってみれば「正論」で「それができないから困ってるんじゃない」と言いたくなっちゃいます(笑)。
現実的な英語の学習方法が述べられていると思います。「これをやったら必ず○○ができるようになる」という魔法のような方法が紹介されていないのが、かえって信憑性を増しているのではないでしょうか。結局は愚直に勉強するしかないんですよね。
韓国で出版された本の日本語訳。続編や関連本も出版されているので、日本でもかなり売れたのでしょう。総論賛成なのですが、基本的に怠け者の僕はここまでストイックにはなれません(笑)。個々の方法は参考になりますが……。
英語教育に携わっている人間で「只管朗読」という言葉を知らない人はいないんじゃないでしょうか(笑)。一言で言ってしまえば「反復」の大切さが語られている本です。何か画期的な勉強方法を期待してはいけません。やっぱり、愚直に勉強するしかないんですよね(笑)。
この本を読むまでは、テストを作るための理論なんてまったく知りませんでした。経験的に「これはまずい」とか「これはいい」ってのはありましたが……。本のタイトルがセンスのないタイトルなので(失礼)、しばらく敬遠して読まなかったのですが、もっと早く読んでおけば良かった。
この本を読んで、自分の作成したテストを見直してみて、反省しました。根岸先生は『テストの作り方』(研究社出版)なんて本も書かれています(重複する部分も多いですが)。
示唆に富んでいるし納得もいく。でも、やれと言われれば難しい……という感じでしょうか(笑)。自分ひとりで持っている科目であれば、思い切って何でもやっちゃうのですが、複数の教員で担当している科目では躊躇してしまうものもありますね。躊躇しながらも、かなり参考にさせてもらっています。ともかく具体的に書かれているのが良いところですね。まさに「マニュアル」です。靜先生の著書はすべてそうですが、歯切れの良さも魅力ですね(笑)。試験問題を作成していてマンネリ化してきたなぁと感じた時にまっさきに開くのがこの本です。
試験で課されるタスクを現実のコミュニケーションに近付けようという試みです。その意味では、『英語のタスク活動とタスク』(高島英幸、大修館書店)と同じところにありますが、こちらの方が現場でのユーザビリティは高いと思います。中学校での試験を想定していますが、もちろん高校の試験にも十分応用できます。試験問題を作成するときに出題形式を参考にさせてもらいました。
何せ読みにくい翻訳だということしか覚えていません(笑)。原文で読んだ方がわかりやすいでしょう、きっと。
途中まで読んでやめてしまいました。翻訳がひどすぎます。僕の頭が悪いのかなぁ……(笑)たぶん原文で読んだ方がず〜っとわかりやすいと思います。以来、こういう本は原文で読むようにしています。
定期試験や外部試験の数字を意味のあるデータとして利用することができるということですね。たしかに面白いのですが、統計学の知識がないと理解できない部分もあります。僕は数学には「恨み」と言っていいほどの劣等感を持っていますが(笑)、かなり読むのが苦しい箇所もありました。たとえば、Excelなどを使ってどう処理するとどういう結果が得られるのかという具体的な内容があるとベストでしょうね。もっとも、得られた数字がどういう意味を持っているかということをちゃんと理解していないと、数字に踊らされることになるかも知れません。
僕はこの本で語られる教育観にほぼ同意します。むしろ、僕が経験的に感じてきたことを、理路整然と説明してくれて、「あぁ、僕がそう考えていた理由はこれだったのか」と妙に納得してしまったという方が実感に近いでしょうか。教育関連の本というと、現象面ばかりに視線が行っているものが多いような気がしますが、この本は久し振りに本質的なところを語っている本だと思います。教育に興味のある人にはお薦めの一冊です。特に教育行政に関わる方々に是非読んでいただきたいと思います。著者のブログ・内田樹の研究室も必読です。
個人的な話になりますが、高校生の時に某有名作家によるビートルズの訳詩集が文庫本で出版されていました。買おうかと手を伸ばしたのですが、書店の書棚の前でぱらぱらとページをめくっていると、明らかな誤訳を見つけてしまいました。高校生でも「明らかな誤訳」とわかる類の誤訳です。もちろん、その本は買わずに書棚に戻しました。その後も、CDのライナーノートの訳に「誤訳ギリギリ」を見つけたり、ウェブ上の「訳」に間違いを見つけたりして、ビートルズ・マニアとしては、そういうものに近付かないようにしてきました。でも、この本は、書店の本棚にひっそりと並んでいるのを見つけて、誘惑に勝てずに購入。
実は、このサイトでも、ビートルズの歌詞の解説なんてのをやっていた時期がありました。ずいぶん昔のことですが。なかなか好評だったのですが、著作権の関係で短期間でやめてしまいました。歌詞をすべて掲載することは著作権上問題がありますし、歌詞の一部だけ取り上げて説明するのなら、もはやビートルズに素材を求める意味がないからです。
この本もまったく同じ問題を抱えています。歌詞の断片だけ取り上げて、しかも文法用語満載の解説では、なかなか読み進めるのがつらいですね。せめて歌詞全文を手元に置きながら読まなければ、ビートルズ的な楽しみはありません。
「ビートルズで英語を学びましょう」的な本はいくらでもありますが、あまり触手の伸びないものが多いですね。あまりにも表面的で面白くも何ともないんです。でも、この本は、内容的にも文法的にも割と突っ込んで書かれています。かなり「深読み」した解釈をしている部分もあり、「そういう解釈も可能かなぁ」なんて思いながら読みました。もちろん、「そりゃ、ないでしょう」という解釈もあります(笑)。ビートルズ・マニアで英語の文法に興味のある人にとっては、一読の価値ありというところでしょうか。
鈴木孝夫さんの『ことばと文化』(岩波新書)を読んだのは、高校生の頃だったかな。まだ、「ことば」というものについて何も知らなかった僕は、結構大きな衝撃を受けたものです。教員になってからも言語学系や文化系の大学に進学希望の生徒に薦めてきました。
去年だったか一昨年だったか、『日本人はなぜ英語ができないか』(岩波新書)が出たときも大きな期待を持って読み始めたわけです。で、この『英語はいらない!?』もそうなんですが、大筋では著者の意見に賛同するのですが、何だか「話しの持っていき方」に強引さを感じてしまうんですね。歴史観にも、いわゆる「自民党の鷹派」的な要素を感じてしまうんです。
興味深く読んだことは事実ですが、うまく説明できないんだけれどどういうわけか「スッと落ちない」んですよね。