LUX A3700 

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最新更新:2014/2/1
A3700購入 2004/9/18

真空管のアンプは魅力的なのですが、制作費がかかるのでなかなか思ったような物を作ることができません。
20年ほど前に製作した50CA10シングルも、数年前に売却しました。
3年ほど前のある日、行きつけのリサイクルショップに行くとジャンクコーナーに真空管のパワーアンプが転がって(まさしく転がってという感じ)いました。良く見るとLUXのA3700と書いてあります。真空管はKT66のようです。
裏から内部を見るとかなり改造してあるのがわかります。
値段もまあまあなので、トランスさえ生きていれば部品取りでもいいかと思いつつ、もう少し詳細を観察しました。
すると出力トランスが左右で違う事を発見、1次側が片側3.5k、もう片方5kΩです。
おそらく片方が不良になり交換したのでしょう。
まあ何とかなるだろうという全くいいかげんな考えで購入しました。
今回は大改造になりそうです。

分解
分解の前に一応動作確認を行います。
入力にCDを接続し、スピーカー端子には壊れてもいいスピーカ−を繋ぎスイッチを入れました。
ヒーターが点灯したので何とか真空管は生きていそうです。
暫くすると片方のチャンネルからわずかに音が出始めました。もう片方からは若干ハムが出ています。
音とハムが出たのですから何とかトランス関係も大丈夫のようです。
これで投資金額は何とか回収できました、、、、一安心。
と思ってたら”バチッ”と音がしてスピーカーからの音が消えました。
どこかの配線がショートしたようで、ヒューズが飛んでいました。
分解前に良く観察してみましょう。
回路図のコピーが付いていましたが、それを見るとKT88若しくは6CA7がLUXオリジナルのようで、前所有者がKT66に改造して使っていたものと思われます。トランス、ケースのみを使って前所有者が新たに組みなおしたのでしょう。しかし、本体の汚れもさることながら、配線はひどい状態です。小物部品は全く流用できる物はありません。
OUTPUTトランスは前述のとおり1次が3.5kと5kΩですが細かいところは気にしないこととします。
KT66は3本が同じもので1本だけ別物が付いています。どうしようかと迷いましたが、KT88で組み直しをすることにしました。

購入時の状態

汚れがひどいが大きな傷は無い
ボンネットが付いていたが、これは大きく変形していたので使用不可

内部の配線は綺麗とは言い難い状態抵抗、コンデンサ等は再使用しないこととしましょう
シャーシ塗装

まずはシャーシの塗装です。>
綺麗に洗浄後、上部パネルはシャンペンゴールド、シャーシはブルー系のマット塗装としました。>
古いものでも塗装して化粧すると見違えるように綺麗になります。>
ついでにトランス類も全て再塗装を行いました。

部品の取り付け

塗装が終わったら部品の取り付けを行います。
電源の電解コンデンサは交換しようと思ったのですが予算の関係で見送りです。
しかし、本来550V耐圧のコンデンサなのですが、付いているのは500Vです。
電源投入時、ヒーターが加熱しプレート電流が流れるまでは550Vの耐圧を数Vオーバーします。
多少は耐圧にマージンがあるだろうという、全くいいかげんな考えです。
寿命は短くなるだろうなと思いつつ今回は保留。
なるべく早く550Vのコンデンサーに交換しなくてはと思ってますがいつのことになるやら。
回路はオリジナルのままですが、部品配置などは自己流に変更してあります。
真空管のパワーアンプは部品点数が少ないのであっという間に終わってしまいます。
出力間KT88は予算の関係からCRコーポレーションの物を2ペア使用しました。



シャーシ塗装後トランスを取付ける


ソケット、スイッチ類の取り付け
配 線

部品は特別の物は使わず、汎用品を使ってあります。
オリジナルの部品配置がわからないので、配線は独自にやり直しました。調整用VRは付ける場所が無くなり、アクリル板を使用して取付けました。
真空管アンプは基板製作がいらないので、組立も短時間で終わりますね。


試運転

配線が終わったらいよいよ試運転です。
入力にCDプレーやを繋ぎ、出力にはお決まりのポンコツスピーカーを繋ぎ準備完了です。
とりあえず出力管を抜いたままでスイッチオン。バイアスの電圧調整をします。
次に片チャンネルに出力管を挿し、再度スイッチオン。
バイアス電流を規定値にします。
次にもう片方に管を挿しバイアス調整開始と思いきや、だんだんプレートが赤くなって行きます。
こりゃあまずいと電源を切り、配線をチェックしても異常なし。
もう一回やってみても結果は同じ、ついにはパチンと音がしてNFBの抵抗にパラってあるコンデンサが破裂しました。気を落ち着けて再度配線を見るとOPT2次から初段へのNFBの配線ミスでもろに正帰還状態でした。単純な配線ミスです。
すぐに直して再調整を行いましたが各部電圧が全く異常です。
再度配線を見直しても異常ありません。
困ってしまってインターネットを検索していると、あるサイトにLUXの真空管アンプの修理の様子が出ていました。思い切ってメールを出し現状の説明と問題解決の手がかりをお聞きしました。幸いとても親切な方で幾つかのアドバイスをいただきました。それに基づきチェックをし直しても相変わらず同じ状態です。
2〜3日手を付けず改めて細部をチェックすると初段のカソード周りの抵抗に亀裂が見つかりました。
NFBのミスの時にいっしょに破損したのでしたが、裏側だった為全く気が付きませんでした。
早速抵抗を入れ替え電源を入れると今度はOK。 やっとメンテナンスが終わりました。

音質は私にとっては十分満足がいくものです。
ボーカルを聞く時などに適しているようです。 そんなことよりも見ているだけで楽しいアンプです。
しかし、やはり真空管が4本も付いているので結構発熱します。
かみさん曰く ”電気代沢山がかかりそうね、、、、これ、、、”

真空管アンプの雰囲気はやはりいいものですね。
   
改修開始 2014/1/29
 
CL35Uが復活したのでついでにA3700も改修します。
配線のやり直しとメンテナンスです。
ところが問題が、、、、。

  
 
バイアス調整用ボリューム
 
取り外したケミコン
 
550Vのケミコン取付
 
配線のやり直し
 
改修前に動作確認を行いました。
清掃後バイアス電流の確認を行いました。 すると片チャンネルがうまく調整できません。
まあ、バイアス回路は少し手直しをする予定なので分解を開始しましょう。
バイアス調整用のボリュームの点検をしたらあら不思議。
30kΩのボリュームが70kΩ以上あります。 摺動子の接触不良かと思いテスターで抵抗値を確認すると抵抗体自体の抵抗値が77kΩほどあります。
どうして??。  もう片方は正常です。
経年変化で多少の抵抗値変化はあるともいますが、抵抗値が倍になるとは。
分解して抵抗体の状態を目視確認しても特に異常は見られません。
バイアス回路なので大きな電流が流れたわけではないでしょうに。
まあ、原因究明は後にして作業を進めます。
耐圧が低かったケミコンを2本550Vに交換しました。
これで電源ON時に耐圧をオーバーすることはなくなるでしょう。
その他の交換部品としては整流ダイオード、バイアス回路のコンデンサなどです。
本日はヒーター回路の配線を交換しました。
 
配線完了 2014/1/31
 
多少備品の交換を交え配線のやり直しが終わりました。
 
 
調整用半固定抵抗
 
バイアス用電源
 
配線完了・・・だいぶすっきりしました
   
最初の改修当時は資料が回路図しかなく、取得時は大幅な改造がしてあったので自己流の配置・配線を行っておりました。
今回はネットで何台かのA3700の画像を検索して参考にしてオリジナルに近い配線に変更しました。
画像を見ると調整用の可変抵抗は半固定抵抗も使用されておりましたのでそれにならって交換しました。
それによりスペースが広がり配線がかなりしやすくなりました。
今までは配線に使用した電線も少し太めだったので適正な太さに変更しました。
バイアス用電源は若干定数を変更しました。
だいぶすっきりしたな〜。
次は調整作業です。
 
試運転 2014/2/1
 
全体の調整を行います。
その後試運転と行きましょう。
 
 
電源のケミコンの耐圧対策にダウントランスが必要
 
試運転状況 CL35UとLE-8Tと、、、、
 
初段の6267の個体差で初段周りの電圧が左右で差がありますが基本的には問題なさそう。
電源のケミコンは2本だけ550Vに交換しましたが残りの2本は500Vのままです。
以前からそうですが我が家の100Vは105Vほどあるので電圧が若干高めになります。 やはり電源ON時は500V耐圧のケミコンにも500V以上の電圧がかかりますので当面は1次の電圧を下げなくてはなりません。
よって今まで使用してきたダウントランスを通して100Vを供給してやります。
これなら電圧はOKです。 550V耐圧のケミコンをもう1〜2本買いましょうか。
バイアス電流も問題なく調整ができました。
それでは音を出してみましょう。 プリはCL35Uでソースはレコード、スピーカーは実験用で確認後LE-8Tを繋いでみましょう。
少しサーというノイズが出ますがスピーカーに耳を近づけて聞こえる程度なのでOKとしましょう。
一昔前の組み合わせですね。 LUXのコンビも良いようです。
とりあえず音が出て一安心。