金田式プリアンプ No.213TYPE の製作
最終更新          2011/7/7
製作開始 2011/5/5
 
 金田式アンプがバッテリードライブになり、部品点数も少ないことから手持ちのパーツを活用し最新式のプリアンプを作ってみることにしました。
かなりの割合で指定部品を使ってはいますが、いつも通りパーツは流用、予算重視で製作します。
今回のアンプはデザインが気に入っているケンウッドのプリメインアンプKAF5002(不動のジャンク品購入)のケースのみを流用することにします。
 それとヘッドホンアンプを兼ねて手持ち部品フル活用でフラットアンプを組み、部品の違いで音がどう変わるのかを見てみます。 部品の整理も兼ねていますが。
   

EQアンプ

フラットアンプ
    

ヘッドフォンアンプ

+-の電源基板

 ヘッドフォンアンプは抵抗は酸化金属皮膜抵抗、コンデンサは安いフィルム、半導体は在庫品、配線は錫メッキ銅線と回路だけはオリジナルで部品はほとんど指定外ということにしました。
これでほぼ指定部品のラインアンプとの比較を行おうという作戦です。
 電源はかなり前のモーター制御アンプの電源部を使用します。
これも手持ちの部品消化のようなものですが、、、、。
しかし、バッテリーを使用しないのならなぜ作るのかというご指摘はなしということで。
いずれはバッテリー駆動にする予定ではあります。
   
-4.8V超高速PPレギュレーター完成         2011/5/11
 
手持ち部品を活用して製作した-4.8V超高速PPレギュレーターが完成しました。
オリジナルは1990年3月発行の「オーディオDCアンプシステム」下巻のモーター制御アンプ用5VPPレギュレーターです。 ツェナーDの電圧が違うので若干抵抗を変更して、更に調整用の半固定抵抗を付けました。
まあ、5Vでも良いのですが設計電圧どおりの4.8Vに設定しました。
問題ないとは思いますが後日発振などが無いかチェックします。
+7.2Vは半導体の選定・選別が終わっていないので後1日〜2日かかると思われます。
  
 
-4.2V超高速PPレギュレーター
 

永年の部品蓄積は便利なもので、かき集めると結構まとまるものですね。
相も変わらず回路は金田式、部品は適当。
本当はEQの2.2μ4端子はこの電源に使うのが正解なんでしょうね。

超高速PPレギュレーター完成         2011/5/17
 
-4.8V電源の配線が終わったと思ったら、熱結合をするのを忘れておりました。
結局ダイオードを買い直し取り替えました。
エポキシ系接着剤で固定しました。


熱結合の様子
電源基板の完成
 
電源の発振チェックを行った後でアンプ部の調整に入りましょう。
 
イコライザアンプの調整         2011/5/18
 
電源の発振チェックもしないままとりあえずイコライザの動作確認と調整を行ってみました。
終段の電流値が少なかったので定電流回路Tr3のソース抵抗を180Ωから160Ωに変更してOK。
出力のDCバランスも問題なく調整できました。  半固定を普通の1回転タイプにしたので調整が大変シビアですが安定はしています。 これは多回転タイプに交換したほうが良いようです。
次はフラットアンプの調整です。
 
電源の発振        2011/5/19
 
フラットアンプの調整をしていると何か怪しい雰囲気。
フラットアンプの調整はなんとかできたのですがちょっとおかしいぞ。
オシロを引っ張り出して波形観測。 やっぱりね〜。 発振しています。
永年金田式アンプを製作していると調整している時にわかるんですよね、明らかに正常でないことは。
それほど毎回のように発振して、発振止めに悪戦苦闘してきたということでしょうか。
フラットアンプの発振かとも思い、電源単体で確かめても同じ状態です。
まあ、この「超高速PPレギュレータ」という名前からして発振してくださいと言っているようなものですね。
大きめの抵抗を使用したので、オリジナルよりかなり配線がだらだらと長くなっているので危ないな〜とは思っていましたが、、、。
とりあえず発振止めを試みて、どうしてもだめなら他の電源にするか、おとなしく(というか本来の)バッテリーを使用してみましょう。
またまた楽しみが増えました。 ゆっくり楽しませてもらいます。

電源その2とフロントパネル         2011/6/3
 
超高速PPレギュレータの発振対策は先に延ばして、とりあえず電源を準備しました。
一つはレギュレータICのLM317を使用した電源と、バッテリーです。
最初からバッテリーを使えば問題ないのですが、電源による音に違いも確かめてみたかったので、このように2種類の電源を用意しました。
  

LM317による簡単な電源
 
LI-MHバッテリー
フロントパネルは塗装の剥離剤で不必要な文字を消してあります。
できるだけスイッチ類も流用し元々のデザインを変えないようにします。
パネルの裏に付いていたコントロール関係の基盤を外し、部品をユニバーサル基板に移植します。
セレクタスイッチは流用です。
 
 
フロントパネルのタクトスイッチとLED
 
こんな感じで取付け
フロントとリアパネル              2011/6/12

リアパネルとフロントパネル周りのスイッチ配線を行いました。
リアパネルは厚手の紙にパソコンで印刷して両面テープで張り付け、仕上げに水性塗料のクリアをさっと吹き付けて完了。
塗装をしてレタリングより簡単で見た目もきれいです。
  
 
リアパネル
 
入力はこんな感じ
 
セレクタスイッチと表示用LEDの配線
 
ミューティングスイッチと電源スイッチ
 
既製品の流用は加工が少ない分簡単なのですが、無理やりスイッチを割り当てたりしなければいけないのが難点。
今回電源スイッチを生かすために無理やりTTLで動かしています。
30年前の記憶を呼び起こし、実験しながらなんとか実用になりそうです。
もっと簡単にできそうなのですが、、、、、。
最初に作った基板はいろいろと問題があったため製作し直しました。
  
フロントパネル完成             2011/6/17
 
フロントパネルがやっと完成しました。
下のボリュームはダミー。
メインのボリュームとヘッドフォンアンプのボリュームは仮のものを付けています。
  

市販のケースを使用すればこんな基板はいらないのに、、、、、、
  

このフロントパネルは自作では無理
 
シャーシもプライマーで塗装済み

やっとケースが完成してひと段落。
ここまでくれば完成は近い。
  
EQ・ラインアンプ配線完了              2011/7/3
 
EQとラインアンプの配線が完了しました。
入力のシールド線が硬くあまりきれいに配線できませんでした。
右側のリレー2個はEQ・ラインアンプとヘッドフォンアンプへの電源供給の切り替え用です。
  

ヘッドフォンアンプ基板はまだ未配線です
 
EQとラインアンプ部 ボリュームは仮配線
 
やっと配線が終わったので後日ゆっくり試運転を行います。
 
 
試運転
  
 
試運転をしてみました。
オシロと発振器を繋いで波形を見ます。 何とかちゃんと増幅しているようです。
アイドリングと出力のDCを確認していよいよ音出しです。
最初はパワーアンプを繋がずプリ出力にヘッドフォンを繋いでちゃんと音が出るかの確認をしました。
何度やっても最初の音出しは緊張するものですね。 ちゃんと音が出てきて一安心です。
ヘッドフォンでLPを1枚聞いてとりあえずいったん終了です。 翌日いよいよパワーアンプに繋ぎ本格的な音出しです。
プレーヤーとCDを繋いで音を出してみます。
おや〜レコードの音が方チャンネルしか出ません。 CDに切り替えると左右出ます。
レコードプレーヤーのLとRを入れ替えてみても同じ方チャンネルが出ません。
一旦配線を外して再度ヘッドフォンで聴いてみます。 今度は左右から音が出ました。
なんじゃ〜? 再びレコードとCDを繋いで音を出すとまたまたレコードの音が片方出ません。
CDのケーブルを外してレコードだけにしてみました。 今度はちゃんと両方から音が出ます。
こりゃあリレーの配線を間違えたか、、、、。
今日は調べる時間もないのでとりあえずLPを1枚聴いてみました。
なかなか良い感じです。 バッテリーなのでハムや雑音が本当に出ませんね。
バッテリーも結構持ちそうです。
こりゃあいいかも、、、、。
現在パワーアンプは真空管(LUXA3700改)を使用しているので早くDCパワーアンプで聴かねば。
但し夏場にA級アンプを聴くにはエアコン全開にしないと厳しいので(球のアンプも一緒か)早くバッテリー式のパワーアンプを作らねば。 但し、バッテリーが高いので暫定AC電源になりそうな予感がしますが。
  
一応完成ということで            2011/8/7
 
暫くはプリアンプNo.2は使用しないので、No.2からボリュームを移植してとりあえず完成といたしました。
バッテリーも結構持ちそうなので、電源はバッテリーオンリーとしましょう。
金田式アンプも作るのが楽になってきましたね。 以前は電源が発振なんてことも多かったのですが、、、、、。
   

本格運転に移行
2組のバッテリー 左:百均 右:若松にて購入
 
バッテリーと本体の接続はキャノンタイプの3Pを使用。
音質は、、、いいんじゃあないですか。
完成したと思ったら、金田先生今度は電流伝送だそうで、、、、。
ヤマハのHA-2と同じようなタイプでしょうか。
ヤマハのHA-2は良い音が出るので、今回の電流伝送プリもさっそくチャレンジしてみましょう。
いつまで続くのやら。