発行所:聞光寺発行人:釋温成寺報

第87号 2014/10/1発行

第86号

つくべきご縁。離れるべきご縁。

災害をなくすために

今年もまた多くの災害があり、沢山の人が亡くなったり怪我をされたりしました。

同時に、少しづつ頑張って築き上げてきた私達の生活や財産が一瞬にして奪われてゆきました。

一瞬にして何もかも奪ってしまう災害とは何なんでしょうか。天災とみるのでしょうか。

雨・風・雪・地震、それに伴う災害。

火災や津波、川の氾濫や土砂崩れ等が、毎年のように「今年は多いですね。」などという言葉が発せられています。

こんなことが毎年続いていたら、日本が変わってしまうのではないでしょうか。

自然の美しい日本の姿が見られなくなってしまうような気がして心配です。

雨や雪が多く、風が強く多くなったのは、やはり地球の環境が、今と昔とで違ってきているという事になるでしょう。

それは、日本だけでなく、地球そのものが温暖化をしているからなのでしょう。

しかし、私たち人間は、自身が楽して幸せになることを望み、文明の利器を生み出しながら、自然と戦い、自分の満足に近づけてきた歩みが、人間の歴史ではないでしょうか。

地球は、私たち人間だけでいるのではありません。沢山の生き方の違う生き物が、たった一度の、後戻りのできない、たった一度のいのちを必死になって生き住んでいるのです。

そして、それらはお互いに助け合いながら寄り添って生きているのです。

しかし人間は、自分の幸せのためには、手段を択ばないで、沢山のいのちを奪ったり、他のいのちの生きる場所をこわしてしまい、平穏に仲良く生きていた関係を引き裂き、生き方を狂わせています。

人間の欲という幸せを追求するために行う行動が、自分たちのいのちを危うくしている事と気付き、見つめなおす生き方をしなければ、私たちの生きる行動そのものが、自分の首を自身で締めていっている事になるのだと思います。

人間の欲を追求すれば、他のいのちが必要な生きる条件を奪うことになり、おかげさまの関係でなく、主と従の関係になってしまうように思います。

いのちは自然の中から生み出され、それぞれが、それぞれのいのちが喜ぶ環境の中で、色々ないのちに育てられてきたのではないでしょうか。

ならば、私たち人間も自然の一部と思い、そこからおすそ分けを受ける様な生き方や生活をしてゆかなければ、地球そのものがダメになってしまい、人間自身が生きてゆけなくなるのではないでしょうか。

あまり欲張らず、「ありがとう」「すみません」「ごめんなさい」「おかげさまで」などの節目で使われる言葉が、素直に言える関係を育ててゆく事で、優しい柔らかい心が、生まれてくるのだと思います。

いのちをいただき、私たちを送り出してくださった亡き人たちと共に生活することを、大切にすることから前述の事が輝いてくる事になるのだと思います。

歎異鈔講座開講

「異なることを嘆く」と書かれて、親鸞聖人ご在世の頃に学ばれ、亡くなられて30年経って、教えと違った歩みをしている生活者と出会い、嘆き悲しみ、聖人の常の教えを改めて書物にして伝えて下さった唯円房の願は、現代でも受け取らなければならないことではないでしょうか。

その「歎異鈔」をゆっくりとじっくり連続講座として開講することになりました。第1回は11月11日午後3時頃より3時間を2回に分けて、ご講義をいただく予定です。

講師先生は私の恩師であり、元帯広大谷短期大学学長をされた、中川皓三郎師です。

まじめで丁寧に熱のこもった講義をされる先生です。私は楽しみにしています。

ちょっと難しいけれど、今の時代に考えなくてはならない問題定義をされると思います。

聞光寺門徒だけでなく誰でも聴講できるような講座ですので沢山の方が来られることを待っています。

報恩講参詣と天橋立

今回の本山報恩講参詣の団体は、本山(大谷祖廟)での納骨ができるように計画を立てております。

本山への納骨を考えておられる方は、この機会に是非ご参加してお納めください。

また、色々な事情によって自身は行けないけれど、是非、納骨されたい方は、私が(住職)頂骨をお預かりして納めてきますので、遠慮されずお申し付けください。

聞光寺報恩講(お引き上げ会)

今年のお引き上げ会(報恩講)のご講師はふたりになっております。

この事は今年春に長岡の県立歴史博物館に於いて、「親鸞・なむの大地」展が開かれ、越後において浄土真宗の門徒が、どのように念仏を守り伝え、越後の地を開拓し素晴らしい国として育ててきたのかを、私たちに教えてくれた展覧会であったと思いました。

そして、そんな越後に育った門徒の心を、もう一度確かめるために、開催を主催した、新潟親鸞学会会長の里村専精師より、報恩講でお話して頂こうとお願いしました。

2日・3日目は、去年と同じく、岐阜県の郡上八幡から来られる和田英昭師が、聖人の教えと私たちの日頃の生活で悩み苦しみ迷っている私たちとをしっかりと結び付けて下さる事でしょう。

お知らせ

近頃、平均寿命も延び、女性は90歳近くになり男性は80歳を超えました。このような長寿の時代でも100歳を超えて元気な存命の方は数少ないようです。

そこで聞光寺では、聞光寺を長い間支えて下さったお礼に、100歳を超えられた方に、記念品を差し上げる事になりました。

しかし、誰が100歳になられているのか分かりませんので、ご報告がありました方に差し上げたいと思いますので、自身あるいは知っておられる方からのご連絡を待っております。

編集後記

年が変わる前の連絡等が多く、沢山の文章が届きますが、ゴミにしないでよく読んでお出かけください。

自分たちが建てたお寺が何をしているのかを、しっかりチェックして下さい。そして、ご意見をお待ちしております。