第95号 2016/10/1発行
生死の苦海ほとりなし
亡き人を偲ぶ 先代住職十七年忌法要
先月24日に、先代住職の十七年忌法要を、お檀家の方々と厳修させていただき、沢山の方々からお参りを頂くことが出来ました。
先代の生き様を思う時、「お檀家さんに仏法をしっかりと伝えているのか?」という声が聞こえてきます。
自分の話す言葉に感動しながら、鼻水を袖で拭き、一生懸命に法話をされておられた姿を思い出します。
お参り・法要は、亡き人を偲ぶ事を中心にお参りをするわけですが、年忌の数字が大きくなるほど、その法要に参加される方が年忌の方をあまり語ることができなくなってくるようです。
24日の法要においても、先代の思い出話を誰かからしてもらおうと思い、出席者の名簿を見て聞くのですが、「知ってはいるけれど、思い出話となると?」と記憶が薄くなっているようで、中々受けて下さらないのが現状でした。
16年が過ぎると、法要の人との思い出を語れる人は、まだまだ多くおられるのですけれども、床に伏しておられたり、隠居となって、せがれさんに後を頼んでおられる方ばかりで、お寺へ来られる世代が変わってしまっているのです。
私が法要に行っても同じように初めてお会いする若い方が多いように思われます。
亡き人とのご縁の深い人達が大勢来ておられるけれど、お互いにどれほどの関係を持っておられるのかがよく解らないことが多くあります。
年忌の当人を知らないけれど、案内を頂いているという事は、特別なご縁があると言う事になります。
それが、会社や店への案内で、従業員である人が出席したとしても、今の私の生活や生き様に大きくかかわっているからこそ今そこにいるのです。
それが、「いのち」の歴史が、そこに流れていると言う事になるのでしょう。
だから法要とは、その「いのち」を仏の心と照らして、今の自分の生き様を見つめ、そこに集ったご縁深き人たちと懇親を深め、より良き明日を願う私として新しい歩みを進める出発式とする集まりが、法要をお勤めすることであり、お参りをすると言う事になるのではないでしょうか。
報恩講
10月25日から3日間、報恩講が厳修されます。
是非ご参詣ください。
初日(25日)は、女性講師の鈴木君代師が、ギターをもって親鸞聖人のおつくりになった御和讃や御聖教を聞きやすいように曲を付けられてのご法話です。
今までに聞いた事がないと思いますが、私たちにやさしく語りかけて下さいますので、心に響くなにかを感じることが出来るのではないでしょうか。
親鸞様に出会って、自分が変わったことを本として出版しておられます。
26・27日は、講師が変わり、岐阜県・郡上八幡から来られるご住職 和田英昭師から、報恩講が真宗門徒にとって一番大切な行事であり、一年を振り返る日であり、また出発の日だと言う事のお話がされることです。
是非ご参詣ください。
また、京都本山での報恩講参拝も予定しております(別紙参照)琵琶湖周辺の紅葉を散策し、本山でのお参りの後、家康ゆかりの岡崎方面から恵那峡を通って帰ってきます。
寺の旅行は、平均年齢が高いので、ゆっくりした行程になります。
一緒に楽しい旅をしましょう。お待ちしています。
東京同朋会
東京真宗会館での同朋会の出欠のご返事がまだ少ないようですが、多くの方との出会いを楽しみにしております。
結婚したばかりの当院(若)夫婦も一緒に出掛けますので是非お越しください。
欠席のご返事を出された方も、まだ大丈夫ですので参加のご連絡ください。
浅草別院が無くなりましたので少し遠く不便になりましたが、東京にも落ち着いて過ごせる場所がある事を実感してください。
万障お繰り合わせてお出かけ下さい。
待っております。
真宗会館でお会いしましょう。
編集後記
今年は夏が暑すぎて汗かきの私は、着替えのために家の人に大変な迷惑をかけたようです。
皆さんはいかがでしたか?
暑い中、今年は沢山の行事があり、それらの準備に忙しかったのと、熱中症の予備軍だったのか、体から熱が抜けないようで寝不足でした。
これからは涼しくなりますが、今度は風邪をひかないよう気を付けて下さい。