第101号 2018/4/1発行
この身と、この世を厭う。
みんな仲良くしたいと願っている
テレビでは、世界中が平和に仲良くなるための方法を探って、色々の評論家が、それぞれの立場で考えを言っておられるのですが、本当に平和を願っているのか分からないように感じてしまうのは私だけでしょうか。
日本はどこへ向かおうとしているのでしょうか。
近代になって、世界で一番といえる程の惨事に見舞われたにもかかわらず、現代の繁栄を築きあげた私たち日本人が先頭に立って歩かなければ世界の人たちは前を向いてくれないのではないでしょうか。
地球は一つしかないのに、その地球の上には七十億人の人間と、数え切れない命が、それぞれの所で必死に生きております。
しかし人間は煩悩具足の凡夫ですから、それぞれの場所で自分が幸せならば他がどうなってもいいと、自分のことだけを思って生きているようです。
そういう繰り返しが、沢山の争いや戦争を生み出しているのではないでしょうか。
戦争で荒れた国土、そして唯一の大量殺人兵器といわれている原子爆弾の被害を経験し、いちばん戦争の愚かしさを知っている日本だからこそ、先頭に立たなければならないのではないでしょうか。
それぞれの所で一生懸命生き、そこから分かり合える仲間を広げてゆこうと頑張っているのが人間です。
そんな人間が生活してゆく中に、悩みを持ちながら苦しむ事が八つある事をお釈迦様が言われています。
それは、四苦八苦という言葉です。
四苦とは、「生」「老」「病」「死」で、あとの四つは、「愛別離苦」「怨憎会苦」「求不得苦」「五陰盛苦」と成ります。
地球上で沢山の争いや戦争をしているのは、人間の煩悩によるものですが、それを少しでも無くしてゆくには、前述の「怨憎会苦」を克服しなければならないと思います。
二千年・三千年と長い間、憎しみながら争っている所が多くあります。
そのような所は、土地が荒れ、人々の心は不安と疑心暗鬼になり、発展していないようです。
「怨憎会苦」とは「嫌な人とも会わないと前に進んで行けない時の苦しみ」のことを言いますが、その苦しみや迷いを乗り越えなければ、心豊かに朗らかに共に歩むことができないでしょう。
日本人はそれを乗り越え今の幸せを得たのですから、それを、世界に伝え、広げて行くのが日本のこれからの仕事であり、武器を使わないでの平和貢献ではないでしょうか。
「生」そのものが苦なんですから、力を入れず、にこやかに、笑顔を絶やさないで頑張りましょう。
平成30年同朋会
近頃日本中で、墓じまいや葬儀の形、そして遺骨の最終地点の事が気になっている方々が多くおられるので、聞光寺同朋会は、以前より気になっていた事なので、葬儀や、仏事・仏具・墓石等の事を葬儀社・仏具屋の先生に頼んで、日頃疑問に思っていることや、気になっている事をお話ししていただこうと考え、2月・3月に開催しました。
気になっておられる方が、やはり多かったのか沢山の方が来て下さいました。
今後も身近な問題を課題にした会を考えてゆきたいと思っています。
時代が代わり、社会構造も変わって行く中で、形や動き方も違ってくるでしょう。
昔に覚えたことが、全部間違いであったり、違ったりではないはずです、ただ時代や世間に流されるのではなく、「ここは!」と思うところはしっかりと見つめなおしてゆくことが大切なのではないでしょうか。
皆さんも気になる事があったら教えてください。
はじめてお目にかかります。
井上 蓮温(いのうえ れん)といいます。
まだ伝い歩きしかできない7月2日生まれの新参者で、生後9ヶ月でございますがお見知りおきを。
どんどん学んで大きくなってゆきますので、お会いした時はよろしくお願いいたします。
無理しないで!
病気を患っておられる方や、お年寄りは、この春先の暖かくなったり寒くなったりの変化が、体にはよくないのです。
この時期だけではありません。
それぞれの季節の変わり目や、6月の梅雨時がよくないようです。
若い健康な方でも、鼻風邪をひいたり、疲れがたまったりするのですから、病人・お年寄りは、気温の一度二度の変化が、体に負担を与えるのでしょう。
これから気持ちの良い季節になってゆきますが無理しないように過ごして聞光寺へお出かけください。
聞光寺は本堂の玄関はいつでも開いていますので、いつでも本堂の中に入ってお参りしてください。
編集後記
日本中で大変な冬を過ごしてきましたが、春は思いもよらぬ速さで通り過ぎているようです。
柏崎・聞光寺でも桜の花が咲きだし、桜の開花宣言ができるようです。
私たちは、焦らずその時々を見極めて次へと進んでゆきたいものです。