暮らしのひとこま


04年4月11日 (日)  「北海道大学 喜田教授 講演会」in深川


喜田教授は鳥インフルエンザ研究の世界の第一人者。
カモの糞を採取するため、アラスカやロシアの北極圏南部の湖を歩きまわったそうだ。

彼いわく、人や鳥、豚など すべてのインフルエンザはカモに由来している。
カモのインフルエンザウィルスは人類の発生以前からカモと共生関係にあり、害はない。

まれにカモからアヒル・七面鳥・ウズラなどに感染し、それらからニワトリに感染。
ケージ飼いの養鶏場内で感染を繰り返し、6ヶ月で毒性の強い高病原性トリインフルエンザウィルスに変わる可能性がある。

人間の場合、ストレスの強い冬(乾燥、換気が悪い、人が集まるなど)にインフルエンザが流行るのと同じように、
ニワトリも強いストレス状態にあるとき、インフルエンザに感染する可能性が強まる。
ケージや窓のない鶏舎で飼われているニワトリは、常に強いストレス状態にある。
「自然養鶏でバタバタ死んだという話は聞いたことがない」

渡り鳥が高病原性鳥インフルエンザウィルスが運ぶという説は根拠のない話。
感染したら、ショック症状が出て飛ぶことができない。

いま最も懸念しているのは、耐性菌。
ケージ養鶏はもとより畜産、畑、魚、医療現場に至るまで あらゆるところで抗生物質が使われている。
(人間も知らぬうちに、間接摂取している。)
MRSAなど抗生物質が効かない耐性菌が発生しつつある。
抗生物質の乱用は恐ろしい。



自然養鶏は、ニワトリをできるだけ健康に飼育する飼い方。
「われわれは間違ってないんだ」と自信と明日への活力を頂いた。