第48回札幌国際マラソン 7月3日(日) 1時間14分13秒=167位

 この大会に初めて出場したのは平成2年の大学4年生の時でした。記録は1時間15分53秒。女子のトップに8kmまでついていき,翌日の新聞に背後霊?のように載ったのに気を良くして,それからは毎年の女子のトップについていこうとするのが恒例行事となった。が,
女子のレベルは年々急上昇し,ついていくのは難しくなりました。そしてここ2年は’03年はサロマ100kmの翌週のため申し込みせず,’04年は直前に怪我をして棄権と3年ぶりの出場です。走る前からなぜか楽しみでした。それは昨年に無念の思いで選手を見送った自分がただスタートラインにつけるというのが嬉しかったのかもしれません。発着点の円山競技場は高台にあるので最初の3kmは下りですが(オーバーペース注意),ラスト3kmは高低差30mの坂を登らなくてはなりません。難コースですが,ソンスのハーフの自己ベストは
平成8年のこの大会で出した1時間9分51秒。ハーフで1時間10分を切ることができたのはこのレースだけです。相性は悪くない大会といえます。過去のデーターを見ると,いい記録の時ほど直前の5000mもいい記録で走れていました。さて今年は?5000mのレースは春先の1回しかなく,練習のペース走でやっと17分を切った程度。前半の下りはバネを使わないように自重したほうがよさそうです。目標は1時間12分〜13分台としました。そしてもうひとつの目標。それは後輩の学生に勝つ事。今回はすでに札幌ハーフに出場したことのある4年生と初ハーフの1年生2人が出場。3人とも5000〜10000mでは歯が立たない相手ではあるが,距離が延びれば勝機もあるはずと3人のうちの誰かに勝てればいいかなと。

 スタートは午後1時32分と中途半端な時間。こんなときは一番悩むのは食事の時間です。普段どおり7時30分にいつもより少なめの食事をとり,スタート3時間前に車を運転しながら(危ないですね)おにぎり2個をよく噛んで食べました。念のためエネルギーゼリーを用意しましたが,これは結局食べずに終わりました。フルに比べれば軽めの食事,ましてや最初からワーッと行くのでむしろちょっと胃の空間は空けたほうが良いみたいだったので。いつもはこの時期,高校野球や動物園への入園者で空き待ちすることもある競技場周辺の駐車場も今年はガラガラで拍子抜け。高校野球の決勝戦は別会場だったのです。車を停めてほどなく競技場へ。ほどなく会場でおおひろさんと合流。そのうち出場者や応援のネットの皆さんともお会いしリラックスです。ソンス妻からは学生の応援に来たのか,出場しに来たのかわからないよと言われるくらいです。ハーフも久しぶりなので走るのもそのスタート前の緊張感(というより今回はリラックス感)が楽しみで仕方がないようでした。天候は日差しが強くて道産子にとってはけっこう暑いようです。スタート時の気温は27.5度。スタート直前に目標は1時間13分〜14分台かなと下方修正。

 400名強の選手がいっせいに競技場内の第2コーナー付近からスタートするので,転倒とかに巻き込まれてはかなわないと最後方の外側に並びました。こうしたほうが多少コーナーで距離はロスしますが安全です。号砲がなってから2〜3秒くらいはロス。さらに最初のコーナーは4〜6コースくらいを回り込んだせいか最初の1周は90秒かかりました。予定より7〜8秒のロスですが,ここでペースアップは禁物です。競技場を出て,下り坂に入ってもランナーは帯状でまだ自分がどの位置につくかは決めかねます。平坦になる手前の2km過ぎでようやく自分の居場所を見つけました。同企業とおぼしきユニフォームの選手が4名のほか他社の女子実業団選手やそれを引っ張るコーチらしき男子選手がいる集団です。男子コーチが女子選手を引っ張るということは,あらかじめペース設定をしてペースの上下動がないはずだと。仮に自分の考えているペースでそんな集団がいたら安定したペースで連れて行ってもらえるかもしれないと。
 今までだったら大通公園手前で呼吸が苦しくなってくるところだけど,今回は前半自重+コバンザメ作戦でまだ余裕がありました。5kmは17分1秒の通過。悪くても17分15秒と考えてましたのでまずは予想通りの展開。大通公園から駅前通に入ると沿道には幾重にも応援の人の波です。さすがアテネ五輪女子マラソンの金銀ペアの出場の大会,注目度も多いのでしょうか。集団はここからペースを上げたのか縦長になってきます。すすきのくらいまでは集団の後方についていましたが,中島公園にさしかかる頃には完全に離されてしまいました。さっきの余裕はなんだったのかな。集団からこぼれた第○生命と日○のともに黄色基調の女子選手を目標に引っ張ってもらう形になりました。でも女子選手のピッチに合わせるとどうも足が詰まってしまいます。10km手前で直射日光をまともに受け強烈な暑さを感じました。心の中では「もうペースダウンしてもいいや」とちょっと投げやりな自分。10kmの通過は34分34秒(17分33秒)。まだ半分以上あるのに水を頭からかぶり,スポーツドリンクをぐっと飲み干します。給水に一生懸命になっていたら前の集団とはさらに離れてしまいました。しばらくいくと東札幌の折り返し。反対車線に入るとビルの陰で直射日光はなくなってました。そしてさっき頭からかぶった水が冷却水になったのか,いい知れぬ爽やか感が。ウェアはびしょびしょに濡れているんですけどね。さっきの脱力感はなんだったんだろうか?これだからマラソンはわかりません。12kmくらいを過ぎると前から落ちてくる選手がだんだん出てきました。こちらは一人一人抜いてそのたびに元気が出てきます。南大橋手前のカーブでは前を行く選手が縦列で進むのが見えます。それこそみんな抜いてやるとここまではノリノリでした。15kmは52分18秒(17分44秒)。ペースは落ちてますが気分的にはペースアップしている感覚です。駅前通から再び大通に入ります。ここからは西○丁目がだんだん増えていけばそれだけゴールに近づいているのでそれを心の励みに前進します。なるべく日陰を選び視線は遠くを見たり,真下を見たりイマイチ定まりません。このへんで前月や前々月の走り込み不足によるペースダウンといったところでしょう。前を行く選手を抜いていくペースが落ちてきた感じがしました。そうこう行くうちに神宮前の坂にさしかかりました。男子と女子とのパワーの差か女子実業団選手を2名くらい抜きました。そしてちょっとだけ平坦路があってから今度は競技場横の上り坂。20km地点は1時間10分33秒(18分15秒)とせめて20kmは70分切りをと目論んでいましたが,かなわず時計を見てちょっとガッカリ。しかしまだ坂は続くので気を緩めることはできず。坂を上ってから下り競技場に入ります。残り1周の計時を見たら1時間12分50秒を越えおり,1時間13分台は絶望的な模様。それでも頑張ってスパートをかけて1時間14分13秒の167位でゴール。予想した範囲内にギリギリ収まるタイムでした。さて,もうひとつの目標である学生に勝つことですが,初ハーフの1年生はなんと1時間9分台でゴール。あとの2人は1時間17分と18分台で2勝1敗ってとこでしょうか。

 今回のレースは,ペースを落として最初の5kmを入ったにもかかわらず早々にペースダウンしたことが悔やまれます。折り返してしばらくは一時的にうまくリズム乗れただけに。ただし16km以降はまた自分もバテてしまったので,15km〜20kmのペース走をもっとやっていればと反省。でも北海道マラソンに向けてはいい暑さ慣れになったと思います。水をかけて冷やすこと日陰を選んで走ることがずいぶん違うと実感できました。ただ今回は湿度が低く風もあったゆえかもしれませんが。
 あとは7月は2レース。相性の悪い士別の10kmでは33分台前半。涼しい釧路では1時間45分をめざして頑張りたいです。

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