2018年4月


今年の桜は例年になく見事で、東京でこんなにも多くのしかも、満開の桜を見ることができるのは、うれしいことと、つくづく感じます。冬の間は気が付かなかったところに、桜が咲いている姿を見ると、けなげなそのたたずまいに心惹かれます。

そんなお花見をしようと、ある日は日本橋から、皇居を経て、千鳥ヶ淵、そして、靖国神社と歩きました。千鳥ヶ淵は工芸館の横から入る道があり、そこはあまり知られていないので、私のお気に入りの場所で、今年も満喫することができました。その日は大体7,8キロくらい歩いたでしょうか

翌日は、大田区の呑川沿いを歩いて、川の両側の川に落ちんばかりの桜を見ながら歩き、洗足池、大岡山の東工大の桜、そして、洗足池の水に沿って、洗足流れの桜を楽しむコースを歩きました。こちらは10キロ以上です。

そのほかに、池上の本門寺の桜、ここは、五重塔と本堂をバックに桜が満開で、大勢の花見客でしたが、96段の階段の上ですから、街並みが下に見えてそこにもあちこちに桜がいっぱいでした。

最後は、多摩川の桜です。大きな幹の桜と、若い桜とがバランスよく咲いていて、満開の美しさと、新緑の見事さとがあいまって、最高のお花見でした。

さて、歩いていて思うのですが、若いママさんがバギーに子供を乗せて歩いている姿を多く見かけました。赤ちゃんではなく、もうしっかりと歩ける子供でも、バギーに乗せてお花見しているのです。

NHKで山中伸弥さんとタモリさんとが出ていた「人体」という番組をみましたが、その中で、あるアメリカの自転車の選手が事故を起こし調べたところ、骨がスカスカだったというんですね。

毎日自転車のペダルを踏んで、何十年という選手の脚がスカスカとは、いったいどうしたことかと調べたところ、骨は自転車のペダルをこいでも鍛えられないというのです。

骨を鍛えるには、歩く、走るなど、地面に足をドンと置く、つまりショックを与えないと成長しないのだということです。

そこで、くだんの選手は、リハビリで、歩いたり、軽いジョギングをしたところ、検査の結果、スカスカが改善されつつあるというのです。

実は、数年前から私が気になっていることの一つに、若い人の脚が0脚になっているのではないかという気がするのです。

私たちの時代にはほとんどいなかった0脚がものすごく増えているのです。たとえば、ステージで歌っている若い女性の脚を観察してみると、半数以上が0脚です。もしかすると80%以上でしょうね。

私の推測では、小さい時にバギーに乗っている期間が長すぎたり、外遊びをせずに家の中でゲームなどをしていたのがその原因の大きな要素ではないかと思っています。

骨の成長には、太陽を浴びることも不可欠ですから、小さい時に育った環境が、今日の状況を作り出していると思えるのです。

あの番組以来、私は努めて歩くようにしています。駅の階段も、もちろん歩きます。ただ、仕事の時はヒールの靴で、しかも一日中立ちっぱなしですから、帰りの階段はさすがにかなりつらいので、無理の無いようにしようと思っています。
「いつの間にか骨折」なんて言葉があるのですから、そうならないように気を付けなければと思っています。